ハンダゴテのコテ先は消耗品で、劣化することは皆さんご存知かと思います。
しかし、工場等で毎日沢山のハンダ付けを行ってるとかでなければ、
劣化を実感することは少ないのではないでしょうか?
かく言う私も、鉛ハンダを使用しててコテ先が凹んでいって穴が開いた、
という体験が1回だけ。
この程度では、無いに等しいレベルですね。
鉛ハンダに比べ、無鉛ハンダはコテ先劣化が激しいと聞いておりました。
しかし具体的にどうなるかは謎なままだったのですが、
やっと実感できた事例が発生です。
いつものようにケーブル加工作業を行っていたところ、
リールのハンダが空になったので、新しいハンダを出しました。
以前使っていたハンダはアルミット製の銀入りハンダ。
それに対し新しいハンダは日本スーペリア製の銀を使っていない無鉛ハンダです。
このスーペリア製のハンダはオリジナル組成の合金を使っていて、
メリットが多いことから私も大好きな代物。
合金は同一のまま、含有フラックスが異なる製品が複数存在します。
今回使用するのは「032」という型式のフラックス使用版。
従来標準の「030」に比べハンダの飛散が抑えられるという謳い文句で、
期待して購入したわけです。
いざ使用してみると、コテ先の汚れがハンパ無い!!
ハンダ付けを行えば、フラックス由来の汚れがコテ先に付着します。
汚れが酷くなればハンダの溶けが悪くなりますから、適時スポンジ等で清掃するわけです。
ところが「032」を使い始めると、この清掃頻度がハンパ無いのです。
もう、1回ハンダ付けする毎に清掃しなきゃならないくらい。
これでは作業効率が悪すぎます。
うーーん、このフラックスはダメかなぁ?と思っていたところ、
ふと、コテ先を替えてみるかと思い立ち、予備のコテ先に替えたところ、
以前より清掃頻度が減ったのです。
つまり、古いコテ先は表面が劣化したせいで、
汚れがこびり付き易くなっていた模様。
別に穴が開いたり等、外観上は問題無いのですけどね。
ともあれ、これが鉛フリーハンダのコテ先劣化かと実感できた、というお話でした。