2022年4月26日火曜日

チューブカッターを暫定公開しました。

 開発中でした「チューブカッター」ですが、
カット長を設定するストッパー部の設計が難航しております。

色々な機構は思いつくものの、構造が複雑で高コスト。
なかなかベターな物がまとまりません。

その為、カット長の設定はできないものの、
カットの動作は可能なことから、現状で暫定公開することにしました。

データー置き場に圧縮ファイルが置いてありますので、
ご興味ある方はぜひ作ってみてください。

データー置き場 

一番大きなパーツはベースプレートで、
約12×18cmほどです。

一部の部品は入手に難儀するかもしれません。
その際は当方に問い合わせください。

まだまだ改良の余地は有ると思っておりますので、
何か気が付きましたらぜひアドバイス頂けるとありがたいです。

ストッパー部については、引き続き設計を進めますが、
もし皆さんの方で良さそうな代物が出来ましたら、
公開していただけると助かります。

今回公開したデーターの著作権は放棄しませんが、
リクエスト頂ければSTEP形式のファイルをお渡しできますので、
問い合わせください。

以下の写真はプロトタイプ3号機です。


 

2022年4月17日日曜日

先に書いたSermoon D1のクリアランス問題、かなりやっかい

 ロッドのたわみによるホットエンド部の下がり問題、
簡単には解決出来なさそうです。

先日の展示会にて、他社製の3Dプリンターをまじまじと眺めてきましたが、
同等サイズの機種になると、どれもXY軸Iには角レールを使ってるものばかり。
丸棒のロッドを使ってる物はありませんでした。
やはりロッドだと剛性が足りないと解ってる模様。

機構部品メーカーさんに相談してみたものの、
ロッドのサイズを太くする以外、対策は無いという結論に。
セラミックのロッドでも入手できるなら可能性有るかも?という話ですが、
一般的に入手できる代物ではないのでした。

実際にシミュレーターで計算してみると、
現状のφ10から、φ16くらいに太く出来たなら、
たわみが1/4~1/5くらいに減ります。

レールに置き換えるよりは楽かもしれないものの、
これだけサイズアップさせるとなると 結構な改造になる感じがします。
機構部の完全な図面でも有れば 少しは楽になのでしょうが・・・・・

やはり買い替えを検討した方がベターなのかな?

2022年4月13日水曜日

Sermoon D1のクリアランス問題の原因が解ったかも

 以前の記事で、ノズルクリアランスがプラットフォーム中央で狭くなってしまう問題点を
記載しましたが、どうやらこれはガラステーブルの問題では無い模様。

当初はガラステーブルの中央部が盛り上がっているのが原因かと思ってたものの、
なんと、ホットエンド部が下がってたのが原因っぽいのです。

Sermmon D1のホットエンド部はエクストルーダー一体なので、そこそこの重量が有ります。
更にこの機種では、Y軸の可動機構がホットエンド部と一緒にX軸方向に移動するスタイル。

すると、Y軸のスライド機構には掛かるのはホットエンド部の重量だけですが、
X軸のスライド機構には、ホットエンド部+Y軸の可動機構部の重量が掛かるんですね。

Sermoon D1のスライド機構部はφ10のリニアロッドが2本並行して使われています。
idboxではφ6を2本ですから、それに比べれば頑丈に思えますが、
ロッドの長さが全然異なるんです。

idboxでは約20cmくらいですが、Sermoon D1では約40cm。
しかも、ロッド2本と言っても、テーブルと平行に2本の配置。
これだとZ軸方向に対する剛性に疑問が出ます。

最近は便利なもので、荷重による歪み具合を計算できるサイトというのが存在するんですね。
これを使ってロッドのたわみ具合を計算してみることにしました。

ホットエンド部の重量が不明なので、Y軸可動機構部の合わせて1kgと仮定してみます。
すると、ロッド中央部では約0.15mmのたわみが発生するとの計算結果。

実際にはロッドが2本なので上記の値よりは少なくなるはずですが、
半分としても0.075mm。

そして、これがX軸・Y軸の両方で発生するわけですから、
単純計算だと2倍近くになることに。
すると0.075mm×2で、やはり約0.15mmという結果になります。

この計算結果どおり、ロッドのたわみによりホットエンド部がテーブル中央部で
約0.15mm下がっていたとしたら、実際のクリアランス調整時の感覚と合致するんです。

更に先日、ホットエンドでフィラメント詰まりが発生した際に、
機構部に挟まったフィラメントを引き抜くのに 上に引っ張ったわけですが、
やはり結構ホットエンド部が上下に動くんですね。

この事実からも、X軸・Y軸ともに剛性が不足している模様。

改造して角柱のスライドレールに入れ替えるのはほぼ無理なので、
BL-Touchを導入してノズルクリアランスの自動補正をかけるしかなさそうです。
一応、本国の方では対応が進んでいるようなので、
日本向けの対応をサンステラさんが進めてくれるのを待ってる状況です。

2022年4月9日土曜日

先日書いたチューブカッターの話

 新製品っぽい書き方をしましたが、基本的には同人ハード扱いにしようと考えてます。
需要がどんだけ有るのか不明ですが、うちで製造を行うのは手間食うもんで、
STLデーターの形で公開するつもり。

そのデーターから自分用のチューブカッターを作ってくださいというスタイルです。
もちろんそれを他人に販売するはNGですが。 

ネジやバネ等の機構部品は3Dプリンターでは作れないので
別途購入する必要がありますが、個別に購入すると効率悪いので、
当方から販売する手もあるのかなぁとも思ってみたり。

3Dプリンターを持っていないけれど、チューブカッターが欲しいという方には
個別に応相談かなぁ。
なにせ、3Dプリンターでの出力に数日かかる代物なもんで・・・・・・

2022年4月6日水曜日

チューブカッター公開

 カット動作の実動作確認が取れたので、公表しまーす。

「チューブカッター」を開発中です。

これは熱収縮チューブをカットする為の冶具で、
市販のカッターナイフ用の刃を使用します。

カット動作については確認できたのですが、
まだ全機能の設計が終わっていない為、
リリースは もうちょっとお待ちください。











構想自体は結構前から有ったんですが、
優先順位が低かったので後回しになっていたんですね。

ところが、昨今の資材不足の影響で収縮チューブのカット品が
安定入手不可状態になってしまい、
チューブカッターの必要性が俄然高まってしまったのでした。

それで昨年末辺りから ちまちまと進めていた次第。

2022年4月4日月曜日

ちと辛口の話

 Sermoon D1に関する話で、ちょっと辛らつな話です。

先に書いたように、うちに有るSermoon D1は、出力品のサイズが、
若干小さくなってしまいます。
設計寸法100mmのところが、約99.5mmくらいになってしまう。

これを日本国内代理店のサンステラさんに打診したところ、
こちらから渡した検証データーを使って比較テストしてみることに。
その結果、先方のSermoon D1では99.9mmという結果になったそうです。
この値だとメーカー規定の誤差範囲内なので、これで話は終わりですと、
サンステラさんから終了を告げられたというオチ。

ここで頭の良い皆さんはお気づきかと思いますが、
実は何も問題は解決していないんですね。
メーカー規定の誤差範囲内に収まっているのは、
サンステラ社内に有るSermoon D1であって、
当方に有るSermoon D1には 全く関係無い話。

そもそも同一のデーターならば、同一寸法で出力されるはずなのに、
サンステラ社内のプリンターと、うちにあるプリンターとで、
出力サイズが異なってしまう問題を無視しているわけです。

それらから推測される結論としては、所詮中華製3Dプリンターなのだから、
その程度の品質の製品として認識してくれないと困る、
というサンステラさんの意向です。

確かに中華製3Dプリンターですから、品質に難が有るのは予想してましたし、
そう言われてしまうと反論できないところ(笑)
しかし代理店として 何も対応してくれないに等しい状況であることを考慮すると、
わざわざサンステラさんから購入する必要は無いんじゃないかと思う次第。
中国から直接輸入した方が 価格面でのメリット分、得なんじゃないかと思ったり。


idboxのようなオープンソースの3Dプリンターならば、
今回のような出力サイズの不具合もファームウェアの調整で対処可能。
しかしSermoon D1はファームのソースが非公開で、代理店も対応せずとなると、
修正する方法が有りません。
詰んでる状態です。

もうちょっとお金出して、Prusaを買えば良かったなぁと思ってる現状です。