2026年8月14日金曜日

X68000用の電源基板

シャープのX68000はオーバーホールで延命させて温存してる方が そこそこ。

そのオーバーホールの内容の1つが電源ユニット内の消耗部品交換。
時期的に4級塩を使用している電解コンデンサーが多用されている為、
部品交換を行わないと液漏れにより確実に基板が腐食されます。

X68000の電源ユニットの基板は片面ガラエポ基板です。
コストを考慮すると この時期ならば妥当なところ。 

この当時の基板は銅箔の接着力が現在よりも弱く、
ハンダごてによる加熱で銅箔が剥がれる事故も少なくありません。
前述の液漏れによる腐食も相まって、基板を交換したくなるケースも出てきます。 

しかしどの電子機器でも同様ですが、基板は部品としては入手不可。
ならば、同等機能の基板を作ってしまえば済むのでは?
という発想からスタートしたのが今回のプロジェクト。

名付けて、「X68000電源基板代替計画」?(笑) 

 

X68000の電源ユニットの基板は複数種存在しています。

今回はそのうち、SH4と呼ばれているタイプをターゲットにします。
このタイプはEXPERT以降のツインタワー型に使用されている代物。
たぶんニーズが最も高いタイプと思われます。

その他の電源ユニット用基板についてはニーズの観点もさることながら、
現物が手元に無い為、そもそも設計が出来ないんですね。
ですのでとりあえず、SH4についてのみ、進めることとします。

で、現時点の設計状況がこちら。


 

 

 

 

 

 

基本としては、部品をそのまま載せ替える前提の設計です。

ですが、どうせなら・・・ということで 少々カスタマイズは加えています。

1.両面基板化

  オリジナル基板は片面基板でしたが、
  メイカー向けの基板だと両面でも片面でも値段が一緒。(笑)
  ならば両面の方が好ましいわけですね。
  ただ、オリジナル基板には存在しなかった、
  TOP面パターンと部品間のクリアランスという要素が発生するので、
  設計にはそれなりに気を遣う必要が出てきます。 

2.CN1のマルチタイプ化

  AC入力コネクターであるCN1ですが、オリジナルはMOLEXの5289-2A 。
  このコネクターも液漏れを喰らって腐食するケースが割と有るので、
  交換したくなるところですが、製造中止で入手できません。
  そこで、JSTのVA形コネクターにそっくり置き換え可能にしました。
  もちろんMOLEXの5289-2Aも実装可能なので、
  スルーホールが若干長穴になっています。

3.ヒューズホルダーの変更

  F1のヒューズホルダーはホルダー端子部のみを基板にハンダ付けするタイプ。
  省スペースでコストも安い事から、割と使われることが多いのですが、
  これを取外すのは ちとメンドイです。
  ハンダ槽が有れば なんとかなるとは思いますが、
  ハンダ吸い取り機や吸い取り線を使って取外すのは 結構手間かと。

  ですのでこのヒューズホルダーは付け替えを諦め、
  新たなヒューズホルダーに置き換える方向にしました。
  選んだのはマル信無線のMF-563です。 
  これならば入手性も問題無いかと。

4.C1とC2のリードピッチ対応を拡充

  C1とC2のフィルムコンデンサーですが、
  オリジナル基板では15mmピッチ品が実装されています。
  このコンデンサーをそのまま載せ替えるならば、
  15mmピッチのパターンを用意すれば良いだけなのですが、
  何らかの理由でこのコンデンサーを新品交換したいとなった場合、
  代替部品の入手性があまりよろしくないんですね。

  そこで、7.5mmピッチの部品も実装可能にしてみました。
  想定しているのはルビコン製125MMBA224K。
  これならば入手性も悪くないです。

5.C9の対応サイズ拡大

  オリジナル基板ではC9はφ22と決まっておりましたが、
  新基板ではφ25も載せられるスペースを確保しました。
  代替品の選択が楽になると思います。

6. C32のリードピッチ対応を拡充

  C32のセラコンは7.5mmピッチ品がオリジナルですが、
  5.0mmピッチ品も実装可能にしました。

7. D27の対応パッケージ拡充

  D27はTO-3タイプのダイオードですが、
  現行品で同パッケージの入手はかなり厳しいです。

  そこでTO-220パッケージのダイオードも実装可能にしました。
  TO-220型であれば、入手は容易です。

8. 小径電解コンのリードピッチを最適化

  オリジナル基板では小径電解コンのリードピッチが全て5.0mmになっていました。
  これらは所謂リードフォーミング品ですので、
  全く同じ物を市場で入手するのはほぼ無理です。

  そもそも電解コンは消耗部品ですので、
  オーバーホールの際は必ず新品交換するところ。
  ならばわざわざリード加工が必要な5.0mmピッチにする必要性がありません。

  ということで、全て各コンデンサー径に合わせた通常ピッチにしました。
  これで新品交換の際、リード曲げ加工が不要になります。

9. C31、C34、C35のサイズを拡大

  これらはオリジナルとだと電解コンデンサーですが、
  当方の在庫を踏まえ、OSコンに代替できるようにサイズ変更いたしました。

  OSコンの方が太いので、通常の電解コンを実装する事ももちろん可能です。 

10. 1/6W抵抗のリードピッチを改善

  オリジナル基板では1/6W抵抗は全て200milピッチになっています。
  結構ギリギリのサイズの為、足曲げが面倒に感じる方もいらっしゃるかと。
  全ての抵抗までは対応できなかったのですが、
  可能な範囲で300milピッチへ変更を行いました。

  リードピッチが変わったので、オリジナル基板からの載せ替えが不可になりますが、 
  基板交換の際は抵抗も新品交換推奨ですので、実害は少ないかと。

11. 1/6W抵抗をチップ抵抗にて代替可能に 

  全ての1/6W抵抗に対し、チップ抵抗用のパッドも用意しました。
  対応サイズは1608もしくは2012です。

  チップ抵抗用パッドはBOTTOM面に配置しています。
  リード抵抗を使うかチップ抵抗を使うか、お好みで選択可能です。 

 

以上のような変更内容となっております。

この基板については現在のところ頒布は未定です。
電源装置の基板という、危険性を伴う部位だからです。
それなりの知識と技術を持っている方が前提となりますので、
そのような方々が対象であればお渡ししても構わないかなとも考えてますが。 

 

 

今後の展開について 

 

IC22の代替検討

  IC22のサンケン電気製SI-3122Vは代替品が存在しません。
  回路変更も含め、他のレギュレーターへの変更も検討したいところ。
  その場合は別な基板を起こす話となります。 

L1の代替検討 

  L1の松下製ELF18D433も新品の入手は不可。
  もしこれを代替する場合、全く異なる部品に置き換える必要があります。
  その場合もやはり、別基板を起こす話となってしまうわけですが、
  L1が壊れたという話は耳にしたことが無いので、必要性は希薄かも。 

2026年7月29日水曜日

ダイソーのマスキングテープ比較

もろもろの作業にマスキングテープを愛用しておりますが、
そこで使用しているのは白色無地の代物。

本来の用途である塗装時のマスキング用であれば何色でも構わないわけですが、
ペンで記入することが多々ある為、白色無地を使用している次第。

 

この白色無地のマスキングテープというのが、
一般的な有名メーカー製品に存在しないんですね。
なので、ダイソーで販売しているマスキングテープを愛用しておりました。

ところが近所のダイソーが改装したことに伴い、
愛用していたマスキングテープの在庫を止めてしまった模様。

そこで代替品を見繕うことにいたしまして、
現在お店に並んでいる4製品を購入してまいりました。

更に、出来れば現在使用している製品も入手できないかと模索した結果、
ダイソーの通販ショップで似たような製品を発見したので購入。

 

以上の5製品を比較してみます。

 

まず、今回購入した製品が以下


 

 

 

 

 

 

 

 

識別の為に番号を振りました。
以降はこの番号で呼んでいきます。

①は通販で購入した製品。
現在使用中のテープと思って購入したものです。
全て同一価格なのですが、この製品は5m長と最短です。
ちなみに幅は全て同じです。
開封して現物を見たところ、残念ながら現在使用中の製品と異なってました。
紙質が違うんですね。

②と③は ごく普通のマスキングテープ。
②は13m長で③は15m長。
触った感じ、③は薄さを感じます。 

④は抗菌タイプだそうです。
長さは7mなので、短めな気がしますが①よりは長いです。 

⑤はカビ防止タイプ。
まぁ④に近い製品なのかな?という気がしています。 
長さは9mなので、この中では平均的な感じでしょうか。

 

粘着力比較 

滑らかなテーブル面に貼り、剥がすときの感触で比較してみます。

①この中で粘着が一番弱い!! 
粘着力の弱さが必要な場面でない限り、この製品は没ですね。
もちろん、現用品よりかなり弱いです。

②粘着力問題無し。
現用品と比較しても 差を感じないレベルです。

③粘着力バッチリ、むしろ強め? 
長さ追求の廉価品かと思いきや、粘着力は良いですね。
たぶん、この中では一番強いかも?

④粘着力弱め
①ほどではないですが、他製品と比べて弱めです。

⑤粘着力バッチリ。
これも③に近い感じで粘着力は申し分なし。

 

ペン書き結果比較

各マスキングテープにペンで書いた結果です。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

上から順に①~⑤。
一番下は特別出演?の現用品です。

左側はHBのシャープペンシル、右側はマッキー。

現用品の紙質の良さが一目瞭然ですね。(笑)
紙質で言えば②が現用品に近いのですが、若干劣る感じ。

②と⑤は鉛筆を弾く感じがします。
まぁ、書けないわけではないものの、感触は悪いです。

マッキーは④が弾き気味な感触。
抗菌処理が影響しているのでしょうか?

 

この写真でお解り頂ける通り、書き込みの明瞭度はテープの透過率に影響されます。
今回はグレーの無地面に貼っていますが、下が柄面等だと見づらさが増します。
そういう観点で、現用品の透け無さ具合が秀逸です。
 

 

結論

代替品を選ぶとしたら②一択ですね。
粘着力は問題無いですし、テープの透過率が現用品に近いのが高ポイント。
実際のところ、現用品より僅かに透けるのですが、
この程度なら許容範囲かな。
鉛筆の乗りが悪いですけど、マッキーで書けば済む話なので、
大したデメリットにはならないかなと。

そんなわけでして、現用品の店舗在庫を探しつつ、②を少し買い溜めしようかと。 

2026年7月18日土曜日

束ねた電線の電流軽減

 複数本の電線を束ねた場合、最大電流容量が減少するのはご存じですよね?
ところが、これを全く考慮していない設計をちらほら見かけます。

最悪、発火事故に繋がりかねないヤバい話なわけですが、 
こんな設計がレアケースというほど少なくないような見受けられます。
それでも大問題になっていないのは、単に幸運だからなんでしょうね。

 

しかし今後、真っ当な設計が出来る技術者の現象に伴って、
こういうヤバい設計が増えていく懸念を感じています。

すると、これが原因の発火事故の事例を稀に耳にする事になるかもしれませんね。 

2026年7月5日日曜日

洞爺湖マンガアニメフェスタのパンフ売り上げ問題

以下は あくまで私個人の意見であって、 
公式サイドの意見ではないことにご注意願います。

毎年6月後半に開催されている洞爺湖マンガアニメフェスタ、通称TMAF。
このイベントのメイン収入はパンフレットの売り上げなのですが、
このパンフの売り上げが伸び悩んでいることから、
「参加者の方、みんなもっと買いましょう」という呼びかけを散見します。

この声掛け自体は とても嬉しい限りなのですが、 
私の見立てでは 実はあまり意味が無いんじゃないかと思っています。

上記の声掛けが効力を発揮するのは、TMAFに参加している方々のうち、
意図的にパンフを購入せずに楽しんでいる人が多い場合なのです。

でも私の予想では、そういう方はゼロとは言わないものの、
そんなに多くは無いんじゃないかと考えてます。

 

でも実際、こんなに参加者が多いんだから、
パンフがもっと売れていいのでは?という疑問もあるかと。
これについて、私は思い当たるフシがあるのです。

新型コロナ以降、温泉街の各ホテルはTMAF期間中も普通に一般客を受け入れてます。 
新型コロナ以前は、TMAF参加者を優先して受け入れていたんですね。
ずばり、この差だと思っています。

たまたまTMAF開催中に洞爺湖へ訪れた一般客の方は、
もの珍しさで色々見学して行かれるのは間違いありません。
そのような方々が参加者数を底上げしてくれています。

しかし、そのような方々が皆、パンフを購入してくれるでしょうか? 

更にはインバウンドのツアー客の方々は夜に到着して朝に出発。
TMAFは見ずに、宿だけを利用する形になります。

これらの方々はTMAFのパンフは購入せずとも、宿は利用するわけです。
温泉街の宿のキャパシティは無制限ではありません。
つまり上記の一般客の分、TMAF目的の客の宿泊者数が減ってしまうわけです。 

これが誤差範囲レベルの話であれば、無視してもいいかもしれませんが、
私の肌感覚として、そういうお客さんが増えてる気がしてるんですよね。
もしこのまま推移すると、参加者数は変わらないのに、
パンフの売り上げは下がっていくという、まずい状況になる可能性が。

とは言え、この辺は各宿泊施設の判断になるので、歯がゆいところですね。 

2026年6月23日火曜日

製品検査作業

 電子機器の組み立て工程にて、完成品の検査という作業がありますね。

これ自体は別に珍しい話でもなんでもないのですが、
その後の話が曖昧になってるケースって、たまにあるのですよ。

具体的には「検査でNGが出た場合、どうするか?」って話です。 

 

完成品検査って、大雑把に2つに分けられるんです。

1つ目は基本的に不良品は出ない前提での検査。
製造工程での品質管理がしっかりしていると、
不具合要因が既にほとんど撲滅されている為に、
完成品にて不具合がほぼ発生しない、というケースが存在します。

このケースでの完成品検査というのは、不良品の洗い出しよりも、
「問題無しのお墨付きを与える」という性質の検査になります。 

ですので検査で不良が出る事は非常に稀なので、 
不良品が出た場合の対処も その際に検討すれば間に合うわけです。

 

2つ目は不良品が出る可能性がある前提の検査。 
普通、製品検査っていうと、こっちの方じゃないの?
と思われる方も多いかもしれませんが、
実はそんなことなくて、製品の内容にもよりますが、
私の周囲だと1つ目のケースの方が多いんですよね。

ここからが今回の本題なのですが、
1つ目のケースに慣れていると、2つ目のケースの検査作業も
安易に考えてしまう人が存在するのです。

2つ目のケースの場合、それなりの確率で不良品が出ることになりますから、
その不良品をどうするか、というルールが必要となります。
1つ目の様に都度検討なんてわけにはいかないのです。

不良品を破棄するのか修復するのか。
修復する場合、誰が修復するのか。
修復を協力会社に依頼する場合、その費用はどうするのか。
等々、考慮しなければならない内容が多々あるわけです。

ですが1つ目のケースのつもりで検査を受けていると、
それらが全く考慮されておらず、いざ不良品が出た場合に右往左往・・・
無駄な時間と労力が消費されるという悲しい状況が発生します。

 

皆様もご注意を。 

 

 

2026年6月8日月曜日

ノズル部の清掃出力

前の記事でノズル~エクストルーダー部の清掃出力、
いわゆるバージ作業について記載しましたが、
これについて少し触れておきます。

パージ作業自体は、ESD対策フィラメントのみならず、
一般的なフィラメントでも行われる場合がありますが、
それらのフィラメントでは さほど重要視されておりません。
せいぜい違う色のフィラメントに換えた際、色混ざりを無くしたいとかかな?

ESD対策フィラメントの場合は含有カーボン由来と思われる汚れが
ノズル部に蓄積するので、それをしっかり除去しなければなりません。
従って出力作業完了後のパージ作業は結構重要です。

 

パージ作業は以下の2段階で行います。

1.通常のABSフィラメントを手送りにて流し、ESD対策フィラメントを排出

  私が使用しているESD対策フィラメントはABSベースなので、
  パージにもABSフィラメントを使用していますが、
  もしPETGやPLAベースのESD対策品を使用いる場合は、 
  それぞれPETG、PLAのフィラメントを使用しましょう。

  色は白をお勧めします。(私は手持ちの関係で他色を使ってますが)

2.パージ用のモデルを3Dプリント 

  手送りだけで完全に綺麗にするのは結構手間なので、
  最後は3Dプリント出力にて残っている汚れを除去します。

  私の場合は30×30×5mmというパージ用の部品を設計し、
  それでパージを行っています。
  スライサーでのインフィル設定は100%です。

 

実際のパージ後の出力品の写真がこれ。 









 

下側約1/3が黒ずんでますね。
これくらい汚れが残っているというわけです。

手送りでのフィラメント排出を行っていない場合、
黒い部分は更に多くなるはずです。
もしかしたら高さ5mmでは足りなくなるかもしれません。 

 

ともあれ、ここまで行えばほぼ内部清掃は大丈夫かと。 

2026年6月7日日曜日

ESD対策フィラメントを購入

 某案件に向けにESD対策フィラメントを購入することに。

カーボン等の導電成分を配合する事で僅かな導電性を持たせることで
静電気の発生を抑えるという代物。
ベースの樹脂はPLAからABSまで各種存在するようです。 

私がお気に入りのPolymakerでもPETGベースの製品が存在しています。
ですが品切れ中!!
どうやら製品切替のタイミングだったもんで、一時的に在庫を無くしていた模様。

代替品を探したところ、PRINSFIL製のフィラメントを発見しました。
これはABSベースということで、更に私好み。 
汎用性を考えるとPETGよりABSの方が信頼できます。
ということで、さほど悩まずにポチりました。 

 

1Kg巻きリールが真空パックで到着。
一般的なABSフィラメントと同様ですね。

パックのビニール袋にはチャックが付いていない為、
開封してしまうと再密封が出来ません。
代替できるチャック袋を探してみたものの適当な代物が見つからなかった為、
ドライボックスを購入して保管用といたしました。
ドライボックスはチャック付き袋より密閉性は良いと思いますが、
嵩張るのが難点ですね。

 

では早速3Dプリントを開始。

フィラメントリールに推奨印刷条件は記載されているものの、
それ以外は何も説明がありません。
この辺はPolymaker等の1流メーカーとの差なんでしょうねぇ。

とりあえず、Polymaker製で使ってるABSの設定で印刷してみます。

まず、すぐに判ったのは、層間接着力が弱い!!

ヒートベッドへの定着力より層間接着が弱いもんだから、
ヒートベッドから剥がす際に積層が壊れます(笑)

ならばと、ノズル温度を上げてリトライ。
ノズル温度を上げると糸引きが起きやすくなるので、むやみに上げるのは要注意。
しかしこのフィラメント、260℃位まで上げても糸引きがほとんど起きません。

うちの3Dプリンターは古いもんで、260℃がノズル温度の限界。
なので、この設定でテスト続行。

 

ん~~、外層の積層面が荒れますねぇ。
これはどうやら印刷速度が速すぎの模様。 

色々触ってて気づいたのですが、このフィラメント、溶けた状態での粘度が高い模様。 
ノズル温度を上げた状態でエクストルーダーをフリーにして、
フィラメントを手で押し込むと、ノズル先から溶けたフィラメントが出てきますよね。
この時のフィラメントを押し込む力が、Polymaker製ABSフィラメントよりも
明らかに固い感じなんです。

フィラメントをセットした状態でノズル温度を上げてやると、
一般的なフィラメントだとノズル先から溶けたフィラメントが垂れてきます。
しかしこのフィラメント、少ししか垂れてこないんですよね。

以上からも、やはり粘度が高い様なんです。

 

そんなこんなで試していると、ノズル詰まりが発生!!
これが結構でして、詰まり発生から時間が経っていなければ、
ノズル掃除棒とかでも対処可能なのですが、
時間が経ってしまう すごく硬い代物になってしまうんです。

普通のフィラメントであれば加熱すれば柔らかくなるわけですけど、
この時間が経った塊は加熱してもほとんど柔らかくなりません!!

たぶん、含有物であるカーボンが悪さして炭化物と化しているのかと。
こうなると普通のノズル掃除棒なんか歯が立ちません。

ノズルを外して掘ったりして、なんとか復活できましたが、ほんとやっかいですね。

 

ここまで判ったのは、かなり印刷速度を下げる必要がある模様。
外層積層面の荒れはそこそこ速度を下げれば改善されましたが、
ノズル詰まりの問題は それ以上に大きいです。

ある程度推測になりますが、エクストルーダーがフィラメントを押す速度に対し、
ノズル部でのフィラメント融解速度が追い付いてない気がします。

それに対しては印刷速度を下げるのが一番簡単な対処法。
実際、かなり速度を下げて印刷してみたところ、感触は良くなったみたいですが、
それでもまだノズル詰まりは起きる様です。
どうも、印刷中に炭化物のカスがノズル内部に堆積していって、
ノズル吐出具合が悪化していってノズル詰まりに至る、という感じがしてます。

こうなると、ノズル径を太くするのがベストな気がしますが、
現状は標準のφ0.4ノズルしか持っていない為、試すことができません。
古い機種なもんで純正消耗パーツの供給も終わってる状況。 
互換品で太いノズルが入手出来たら、改めてテストしてみたいと思ってます。

それまではこのフィラメントは封印して、
Polymaker製ESD対策フィラメントの入手を検討することにします。 

 

2026/6/8 追記

その後も少々悪あがきしてまして、 1個だけまともに出力完了できました。

温度条件や印刷速度等は先に書いた通りなのですが、
エクストルーダーやノズル内をしっかりキレイにしてからスタートする点が
結構重要な模様。
出力完了後は通常のABSフィラメントを使って清掃用の出力を行います。
なので後片付けの手間も それなりに発生。

複数回の出力を続けて行う際も、1回出力する毎に上記の清掃出力を行った方が良さそう。 
それを考慮すると生産性は あまりよろしくない感じですね。

 

それともう1点、リール~エクストルーダー間に存在する
フィラメントが通るPTFEチューブを新品交換いたしました。 

今までは特に気にならなかったのですが、このチューブも長年使用していると
フィラメントの走りが悪くなってくる模様。 
それでも通常のABSやPLA等では問題無かったものの、
このESD対策フィラメントでは影響が大きいみたいです。

チューブ交換後はフィラメントの通りが若干軽くなりました。

ちと意外感があるのですが、ある程度使用すると定期的な交換が望ましい様です。