2023年12月7日木曜日

最近のとほほ話

 プライベートPCのスピーカーシステムとして、
中華製の安物のシステムを使用していたのですが、
最近、携帯の電波が回り込んでノイズを出すようになってきました。

まぁ原因となる個所は ある程度絞り込めるものの、
なにせメンテナンス性が良くない製品ということで、しばらく放置してました。

しかしさすがに耳障りになってきたので、対策することにしましたが、
アンプに手を加えるのは気が進まなかったので、
代替機を探してみると、ヨドバシでST-838という製品を発見!

メーカーは共立電子ということになってますが、
LEPYという中国メーカーの製品を共立が輸入した代物らしいです。

とは言え、このLEPYのアンプは この価格帯の製品としては有名らしく、
決して粗悪品というわけではない模様。
なにより私の環境である2.1ch用アンプとなると、
他にはほとんど選択肢が無いらしいのです。

ということで早速このアンプをポチりました。

さてこのST-838ですが、実は電源が付属していません。
DC12~15Vで動作するのですが、
それを供給する電源装置を別途用意する必要があるのです。

ちなみに共立からはWA-12200X-1というACアダプターが発売されてまして、
お手軽に済ませたいのなら、これを買えばOKなのでした。

しかしこのACアダプター、どうやらスイッチング方式のようでして、
音質的には さほど良くないという噂。
そう聞いてしまうと、少々電源に拘りたくなるのが電気屋の性(笑)

そんなわけでトランス方式の電源ユニットを自作することにしました。

ST-838の要求はDC12~15Vの2A以上。
するとトランスも2A以上の容量が必要となります。
(センタータップを使う全波整流式なら、もっと少ない定格電流でもいけますが)

ブリッジ整流して平滑して・・・・と考えると、
トランスの定格電圧は12V位でしょうか。
で、12V 2Aというトランスを探すと・・・・・・
非常に選択肢が少ないんですね。
豊澄だと、BR1-162の12Vタップを使うという感じで、
5,000円位してしまいます。

唸りつつ探していたら、梅沢無線でHT-122の最終在庫を発見!
諸々合わせたら3000円位の買い物になってしまいましたが、
現状だと安い方ですね、これ。

肝心のトランスが入手できることになったので、他の設計を進めまして、
昨日1日でほぼ纏まりました。

構造も検討しまして、3D-CADでの設計も進行。
ヒューズホルダー部以外は ほぼ設計完了状態に。

そのヒューズホルダーですが、秋月電子で売ってるJL-801という製品を使う事に。
これ、ネジ締め式の端子台部とヒューズホルダーが合体してるという代物で、
とても使い勝手が良さそうなんですね。

秋月電子のサイトから図面をダウンロードしてみたものの、
固定ネジ穴の位置寸法が載ってないという罠!
こうなると現物を測るしかないですね。
実は以前、このヒューズホルダーを購入しておいたのです。
ということで、早速調べてみることに・・・・・・・

ん?
んんん??
あっれぇぇぇぇ???

現物が見つかりません(笑)

買った記憶はあるので、間違いなく どこかにあるはず。
捜索範囲を拡大して索敵続行です。

す・る・と・・・・・・

あれ?この箱・・・!!

LEPYのLP-168Sが発掘されました(笑)

そういえば昔、不要だからって譲り受けたのでした。
しかもACアダプターまで入っています。
もうなんていうか、このままそっくり置き換えればいいんじゃね?(笑)

そんなわけで、LP-168Sに置き換えてみました。










電源はACアダプターです。
音質的にはベストではないのでしょうが、実用できないレベルではないです。

当分はこれでいい気がしています。

あ、ちなみに明日、梅沢からトランスが届きます。
今のところ 使う予定はありません。

ST-838は出荷直前だったので、キャンセルできました。
(ヨドバシさん、ごめんなさい)


設計に使った時間と、不要なトランス・・・・・・・

orz

2023年12月4日月曜日

PCBAについての注意点

 PCBAとはプリント基板アッセンブリーのこと。
つまり、プリント基板製造から、それに部品を実装する事までを含みます。

最近、中国の基板屋が個人でも使いやすくなってきたことに伴い、
その基板屋にアッセンブリーまで依頼するケースが増えてきた模様。

それに関し、私から注意喚起で少し記述してみます。

まず最初に心に留めておかなければならない点は、
中国で基板を作る場合、材料は主に中国国内生産品である事。

これはとても重要なポイントで、以下の2つに繋がります。
1:中国国外製造部品の使用は ほぼ不可能。
2:材料や部品の品質は中国の常識にならうことになる。

もうちょっと詳しく書きますね。
まず1つ目ですが、基本的に中国国内で一般流通してる部品というのは、
中国国内で生産された物なのです。
もちろん中国以外で製造された部品というのも流通しているのですが、
これらは輸入商社が特別な対応を取っているもの。
特別な対応というのは、察してください。

日本であれば こんなややこしい話は存在しませんので、
国内製造/海外製造にかかわらず、同様に選択することが可能です。
しかし中国の場合、あちらの国内で流通している部品しか選択は不可能です。
中国国内で流通していない部品を選んで設計し、
それを中国の業者にPCBAを依頼するとしたら、
あちらで入手不可な部品は日本から送ればいいのでは?
と思われるかもしれませんが、これはほぼ不可能なのです。

例えこちらが個人であっても、中国にとっては部品の輸入扱いになってしまうので、
税関で厳しく対処されることになります。
単に重い税率を載せられるのみならず、
色々と理由をつけられて通関を邪魔されるんですね。
なので手間を考慮すると割りが合わないので、
この選択肢は事実上無しなのです。


次に2つ目の話

中国国内の部品市場のリスクは皆さん既に耳にしてると思います。
PCBAを行っている会社も例外ではありません。
メーカーから直接部品を仕入れている会社なんてほぼ無いわけでして、
通常は一般市場から部品を調達するわけです。

すると当然ながら、不良部品が実装されるリスクが出てくるわけですね。

日本国内の業者にPCBA依頼する場合は気にする必要がありませんが、
中国業者にPCBAを依頼する場合は、それを踏まえた対処が必要となるのです。

では基板不良の可能性を踏まえた具体的対処は以下のようになります。
1:全数詳細検査を行い、不良品を洗い出す。
2:抜き取り検査を行い、最低限のチェックを行う。
3:数量等のチェックだけに留め、事実上検査は行わない。

出荷品全て不良率ゼロに近づけたいという製品の場合は、「1」を選びます。
日本の製品では このレベルのものが多い感じですね。
ここで留意しなければならないのは、全数詳細検査のコストです。
部品ですら偽物の可能性があるわけですから、検査内容は多岐に渡ります。
基板の規模にもよりますが、日本国内で製造した方が安くなる場合もあり得るかと。

ある程度の不良率は見込んだ上で製品流通させるという場合は、
「2」の選択肢ということなるでしょう。
ただ、最低限のチェックでは判明しなかった不良が存在した場合は、
あとで全数交換なんていうトホホな状況になる可能性もゼロではありません。
入荷時の検査コストは そこそこで抑えられますが、
リスクがゼロではない点に留意が必要ですね。

最後は不良品が含まれているのを承知で、そのまま流通させる選択肢です。
これが「3」の選択です。
一瞬だけ聞くと悪徳業者の所業の様にも聞こえますが、
そうではなく、不良品が含まれている事を想定し、
それに対するサポート体制を整えておく前提の話です。
なのでお客さんから不良品の連絡が来たら、即時代替品を送るという対応です。
入荷検査に費用を使う代わりに、顧客サポートに費用を使う感じですね。
余談ですが、中国では この体制を取ってる会社が多いと聞きました。
考え方の違いが顕著に表れてますね。
日本では この体制を取るところは少ないと思いますが、
たぶん100均ショップは この体制じゃないかと思います。


自分が使う代物であれば、あまり問題にはならないと思いますが、
販売するエンドユーザーが別に存在する場合は、
市場対応の方針を考慮した上で、PCBA業者を選ぶべきだと思います。

参考までに「MMCじょい君」や「じょいぽーとU君」は
基板は中国製造ですが、部品実装は日本国内で行っています。

2023年12月2日土曜日

iCADフォーラムへ行ってきました

iCADのメーカー主催のイベントであるiCADフォーラムに行ってきました。
インベンターユーザーである私としては、さほど縁が無いかと思ってたわけですが、
結果としては行って大正解でした。

そも、他のCADについての知識が無ければ、
第3者的立場として公正な評価をすることが困難なわけです。
一応、アドバイザー的な立ち位置を自認している身として、これはとても重要ですよね。

さてiCADフォーラムの具体的な内容ですが、
ユーザーさんの実例発表の他、最後にメーカー社長の講演もありました。
社長の発表の補佐として、実際にCADを操作しつつ解説するお姉さんの声がキレイでした。

・・・・・・・

いや、そういうことではなく、この講演のおかけで、
なぜiCADが高速なのか、かなり具体的に理解できたんですね。
これはかなりの収穫でした。

大抵の3D-CADはB-repsと理論を基にしているのですが、
iCADはCSGという理論が基になっているんですね。
これはどちらが優れている、という話ではなく、得意分野が異なる代物。

一般的な機械の設計においては、CSGの方が向いてると事が多く、
iCADが これだけ高速に動作できるのも、それが由来だったのです。

正直、これを知るまでは、なにやら小手先の技を駆使して高速化してるのかな?
くらいにしか考えていなかったんです。
iCADさん、ごめんなさい。

 

さて気を取り直し、また別な話です。
それはとあるユーザーさんの講演です。

その会社では設計の3D-CAD化を進めることになり、初めて3D-CADを導入しました。
それがiCAD・・・・・ではなく、どうやらSolidworksだったんですね。
そしてそれが2年後にiCADに全面移行した、という経緯でした。

その講演内容の主軸は全く別な話だったのですが、
私はその、2年でiCADに移行した、という点が非常に印象に残ったのです。

SolidworksもiCADも、それなりに導入経費が発生する代物。
お手軽に移行できるというわけではないはず。
しかもたった2年で移行となると、それなりに大きな理由が有ったはずなのです。

それが何だったのか?という事を私なりに考えてみました。

iCADの知名度が低くて検討対象に上らなかったとか、
代理店がSolidworks導入の為にかなり有利な条件を提示してきたとか、
色々なケースが想像できます。
しかし、一番可能性が高かったのは、以下じゃないでしょうか?
Solidsworksシェアが高かったから選んだ。

確かにそういう選択の仕方も有りだと思います。
シェアが高いというのは、何らかの要因が有るわけですからね。

では2年で移行したというのは、Solidworksがダメなソフトだったから?

いやいや、これは的外れですよね。
iCADが得意としている分野に、Solidworksを選んだのが問題だったかと。
所謂ミスマッチ案件ですね。

この会社さんでは それを2年で判定/対処できたのが成功要因でしたね。
しかし こういうミスマッチを抱えたままの会社さんが まだまだ多いのではないかな?
と強く懸念を感じてしまったのでした。

3D-CADソフトの適材適所、今後より一層浸透とて欲しいですね。

2023年11月24日金曜日

潤滑剤の話

 先日、Xったーで見かけた話が気になったので、
ユーザーとして知っておくべき話をまとめてみる事にしました。

まず、一般的に潤滑剤と呼ばれている物には2種類有る!

潤滑剤と言われて頭に浮かぶ物は、皆さん異なると思いますが、
大きく分けると以下の2つになります。
1つ目はオイルやグリース等の油系
2つ目は液体状の潤滑剤です。

前者はエンジンオイルやミシン油等が結構なじみ深いかと。
後者だとCRC-556が有名ではないでしょうか。 

この2種類、どちらも滑りを良くするという目的においては同じですが、
その仕組みは全く異なるものなのです。

前者は接触部の隙間に油膜という形で入り込み、
可動部同士が接触しないようにすることで摩擦を低減します。
油自体が滑りやすい特性を持っているので、
滑りやすさは100%油分に依存しています。
油膜の強さは粘度に依存するので、粘度の合わないものを使用すると
油膜が維持できず可動部同士が接触してしまうというトラブルが起きます。
もちろん油が劣化消耗することでも同様の事態になります。

対して後者ですが、これは正確には潤滑処理剤と呼んだ方が良いもの。
CRC556を指に吹きかけてみても油類のようなツルツル感は感じないでしょう。
これはCRC556自体が滑りやすい性質を持っているわけではなく、
556を吹きかけた金属表面が滑りやすくなるという事だからです。

ちょっと考えてみて頂けば解ると思いますが、
CRC556の売り文句の一つとして錆び落としがあります。
オイルを塗っても錆が落ちることはないですよね?
CRC556は金属表面に作用するので錆びを除去できるという話なのです。


ということで、仕組みが異なることから使い方にも区別が必要です。

前者の場合、油分が消耗で無くなると潤滑効力が無くなるので、
定期的に補充が必要です。
油分は空気や水分を遮断してくれるので、錆び防止効果が有ります。
可動部の材質に関わりなく潤滑性を発揮します。
ただし、油分で侵される材質には使用NGです。

後者の場合、吹きかけた潤滑剤は前者に比べると早々に乾いてしまいます。
しかしながら、可動部自体が滑りやすさを持つので、
乾いた後も潤滑性は持続します。
どれくらい持続するかは、各々の潤滑剤次第です。
CRC556は割と早期に消失してしまいます。
乾いてしまった後は空気や水分に晒されるので錆び止め効果は期待できません。
金属以外の材質に対しても効果は発揮されません。

 

あと、電子業界の方に ぜひ知っておいて頂きたいのですが、
一般的に後者には塩素化合物が使用されています。
なので基板に付着した場合は洗浄が必要です。


最後に実際に当方が使用してものを列記しておきます。

まず油系は以下の2点。
・呉 ウレアグリース
・スズキ機工 LSベルハンマーグリース №2

次に潤滑処理剤系は以下の4点
・呉 CRC-556
・呉 CRC-666
・スズキ機工 LSベルハンマー
・リックス フリクトル3


2023年11月18日土曜日

うちのコネクター事情

 先日、ヒロセのHR10Aコネクターをケーブルに付ける案件を頂いたのですが、
このコネクター、ケーブルクランプを圧着する専用工具が必要なんですね。
(ちなみにHR10では不要)
ペンチ等の汎用工具で格闘してみたものの、
どうしてもサイズが合わず困惑していたら、
ひょんなことから専用工具が安価で入手出来てしまいました。


 

 

専用工具
HR10A-TC-02




 

 

メタコンは七星科学が好みなのですが、
小型タイプとなるとヒロセのHR10Aが有力候補になるんですよね。
しかし専用工具が必要となると少数ロットでは採用しづらかったわけですが、
今後は安心してHR10Aを採用出来ます。


そんな当方のコネクター事情ですが、
実は近々予定していることがございまして、
ヒロセのDF11シリーズを導入しようと思っています。

DF11はメタコンではなく、電線と基板を接続する樹脂コネクター。
ピッチは2mmという代物。
これだけ聞くと、他に同等品が沢山ありそうな代物。
実際当方でも日圧のPHコネクター等を使ったことがあります。

正直なところ、日圧製コネクター等と比べると入手性は若干劣るかもという感じ。
値段は さほど差が無いかな。
ではなぜDF11シリーズを採用することにしたかと言うと、
圧着ペンチの対応範囲の広さなんです。

DF11のコンタクトは、同社のDF51シリーズと共通なんですね。
DF51シリーズはロック機構付きのコネクターです。
日圧にもロック機構付きコネクターは存在しますが、
お世辞にも使いやすいとは言えないのが現状。
とにかく固いんですね。
それに比べてDF51シリーズはとても扱いやすいのですわ。

なので、ロック無しならDF11シリーズ、
ロック機構が必要なDF51シリーズという使い分けが可能。

更にロック爪の方向違いでDF51Kシリーズというのも存在しますが、
これはコンタクトが専用品。
しかしながら圧着ペンチはDF11シリーズと共通なのです。

これだけ好条件が揃えば、DF11シリーズ用の圧着ペンチを
購入しても構わないと判断したわけです。

ちなみにDF11用の圧着ペンチですが、
メーカー純正品の他に、ミスミさんからサードパーティー品も出ています。
これだけでも導入の敷居が下がりますね。
ちなみに今回当方では中古の純正工具を導入予定です。


ということで2mmピッチのコネクターについて書きましたが、
2.5mmピッチ以上のコネクターについて書きますと、
日圧VHシリーズ用の圧着ペンチはサードパーティ製ですが持ってます。
(メーカー純正品も借りることが可能)
日圧XHシリーズ、XAシリーズ、NHシリーズの純正ペンチも借りれます。

そんな状況ですので、2.5mmピッチ以上については、
今後も日圧メインでいく予定です。
ちなみに2.5mmピッチでは、日圧XAシリーズが当方のメインです。


余談ですが、モレックスの51021シリーズも純正ペンチを借りれます。
しかしこのコネクター、1.25mmピッチという極悪サイズ!!
その小ささゆえに使用できる電線も限定されてしまうので、
使い勝手は決して良いとは言えません。
それゆえに当方としては使うつもりはないのですが、
ドローン界隈では 割りと使用されているっぽいですね。
小さくて軽いから、という理由なのかと・・・・


2023年11月4日土曜日

蛍光管が入手不可になりそう・・・・

本日発表された記事によると、国際会議にて蛍光管の製造と輸出入が禁止されるそうな。

LED照明が有るから問題無いじゃん、とも思うところですが、
白熱電球からLED照明への置き換えはコスト的に理にかなっているものの、
蛍光灯からLED照明への置き換えはコスト的に割りか合いません。

なので私も、蛍光灯照明は そのまま継続している状況です。

しかし消耗品である蛍光管が入手出来なくなればお手上げ。
さすがに対策を検討する必要がありそうです。

検討すると言っても選択肢は2つしかありません。
1つ目は予備の蛍光管を買いだめ、
2つ目はLED照明への置き換えです。

国内メーカー製のロングライフ蛍光管は2000~3000円位、
複数器具分を確保したとしても2万円もいかない感じ。

LED照明はというと、ヨ〇バシで見る限り、1台1万円位。
3台も置き換えたら3万円近く飛んでしまいます。
ちなみに近所のホームセンターだとヨ〇バシよりも数割ほど安かったので、
もし買い替えるならば こっちで買う感じでしょうか。
ただネックは、寝室で使用している電球色型のLED照明が無かったこと。
発光色可変型は有るものの、一気に値段が上がってしまうのでした。

寝室については蛍光灯の継続利用が確定という感じ。
他の個所についても、蛍光管購入の方が割りが良い感じします。
ただ、ファン一体型のLED照明には かなり惹かれているんですよね。(笑)

2023年10月29日日曜日

ワイヤーストリッパー 更新

 電線加工にはワイヤーストリッパーが欠かせないわけですが、
カッターナイフ等のように 明白に刃の劣化を感じることが少ないので、
買い替えタイミングは なかなか難しいところ。

以前にも書きましたが、私はホーザンのP-967というワイヤーストリッパーを愛用してます。
ここ10~20年の間で、一番のワイヤーストリッパーと実感している代物です。

長年愛用してきましたが、もう何年使い続けてるか よくわからない状態。
少なくとも5年は使ってる気がします。

さすがにそれだけ使い続けていれば 当然刃も摩耗してくるというもの。
ましてや このワイヤーストリッパーは うちの刃物の中でも使用頻度はトップクラス。
当然劣化していておかしくないわけですが、
かと言って被覆が剥けなくなったということも無かったのです。

しかし今月以降、大量のケーブル加工が控えていることから、
この機会に買い替えてみることにした次第。

 

左がお古で
右が新品






 

 

こう比べてみると、確かに年季を感じますね。
ワイヤースケールの印刷も かなり見づらくなってしまってます。

バネは消耗品扱いで交換可能なのですが、
ここまで一度も交換したことはありません。


さて実際に新品を使い始めてみると・・・・・・
うあ、こんなに刃が劣化してたのか!!

被覆を剥く際に必要な力が全く違うのです。
ワイヤーストリッパーでは完全に被覆を切ってしまうと、
芯線まで傷つけてしまう可能性があるので、
わずかに被覆を残すくらいまで刃を入ります。
そしてわずかに残った被覆は引っ張られた際に千切れるわけです。

被覆剥きの力具合の差というのは、残った被覆の厚みということになります。
数本くらいなら大差無いかもしれませんが、
大量の電線を加工する場合、腕の疲れの差になって表れてきます。
やはり買い替えて正解でした。

それにしてもホーザンさん、いい製品を作ってくれて改めて感謝です。