2021年12月25日土曜日

電圧モニター

 某お客さんの案件で、モニター装置の具合が良くないという話がありまして、
サクっと様子を見に行ってきました。

結果としては、当方の装置はほぼシロだったわけですが、
今回の話のネタは、その際に使用した装置。

問題の装置というは4-20mA出力のセンサーを電圧信号に変えてから、
複数の装置を経由してます。
なので、途中経路の電圧値を見てやれば、どこがおかしいかを特定可能。

ということで今回、仮設で電圧をモニターできるユニットをこしらえたわけです。

電圧をモニターするユニットというと、簡単に頭に浮かぶのは電圧ロガー。
電圧を採取しメモリーに溜め込み、あとでPC等で解析するという代物。

もちろん電圧ロガーでも同様のことは可能ですが、
PCでデーター解析なんて二度手間ですし、
PC不要のモニター画面付きタイプは大きくて高価。
そもそも私は電圧ロガーを所持してません。

てなわけで、「かんたんスマートモニター」を電圧をクラウドに飛ばすようにしたのが、
今回の仮設モニターユニットです。

「かんたんスマートモニター」には電圧入力端子が有りますから、
ここに採取電圧を入れるだけでも良さそうですが、
今回は念のため、バッファーアンプを入れてやりました。

「かんたんスマートモニター」の電圧入力端子は
標準だと入力インピーダンスが47KΩくらいです。
オペアンプ入力なので、カスタムすれば もっと入力インピータンスを高くできますが、
ノイズ耐性を考えると入力の信号線を長くできないので、使い勝手が悪くなります。

なので「かんたんスマートモニター」本体の入力インピーダンスはそのままで、
入力インピーダンスが高いバッファーアンプを信号を拾い、
「かんたんスマートモニター」に送るという構成にしました。

クラウドに上げたデーターは、何らかの方法で見る手段が必要となりますが、
毎度おなじみのNode-Redの出番でございます。
CSVファイルに吐き出すなんてことは出来ませんが、
電圧値と変化グラフを表示するくらいなら これで十分。
グラフはスクリーンショットで記録に残しました。
宿に戻ってからヌクヌクしながらPCで採取電圧をモニターしてました。
もちろんスマホやタブレットで見ることも可能。

とまぁ、こんな構成で十分役に立ったのでした。

今回はACアダプターで電源を取ったのですが、乾電池で動かすことも可能なので、
予想以上に便利かもしれないなぁと感じてるところ。

改めて商品化うんぬんというほど、おおげさな代物でもないのですが、
興味ある方いらっしゃいましたら お声がけください。

2021年12月22日水曜日

外気温センサーの不具合

 うちでは、「かんたんスマートモニター」の動作試験も兼ねて、
外気温を測ってクラウドに飛ばすということをやってます。

気象業界で定められた測定方法の則っているわけではないので、
ここ周辺の気温として公表できるような代物ではありません。
あくまでも「かんたんスマートモニター」の試験が主目的です。
とはいえ、結構興味深い値が取れてるので、
個人的には使い物になってるという感じ。

もう2年以上稼動させているのですが、
先月頃、変な値が出るケースに遭遇しました。
誤差というレベルではなく、センサーからの出力が「かんたんスマートモニター」に
届いてないという感じです。

部品の故障?とも思いましたが、調子おかしくなるのは夜遅くからで、
日が昇って暫くすると回復するんです。
その後もそのまま様子を見ているのですが、最近は問題ありません。

ということは部品は問題無さそう・・・・・・・・
なので考えられるとすれば、結露でしょうか。

外に置いてあるセンサー基板は、当然の如くコーティングかけております。
そうしなければ、結露のみならず、色んな要素で あっという間におかしくなってしまいます。

しかしここにきて こんな不具合が起きたということは、
コーティングに剥がれが起きているということなのかな??
もしかしたらセンサー自体の可能性も考えられるのかな?

何にしても、ちょっと興味深い結果です。

ぼちぼち設計進めてます

 先日の展示会で好評頂きました「仮設水位発信機」、
次の段階のテストへ向けて作業中です。

センサーユニットが防水構造では無い為、
センサーを収める箱から用意しなければならない点が面倒なところ。
試作だけなら3Dプリンターで出力することで、どんな形状でも行けますが、
量産を考慮するとなると話が変わってくるわけです。

そんなわけで、設計に ちと苦慮しておりました。



2021年12月18日土曜日

ソフト屋さんが作るハード

 巷には沢山の電子機器が存在するわけですが、
その中にはソフト屋さんが作った装置というのも存在します。

ソフト屋さんが製造??というと意味不明ですが、そういう意味ではなく、
ソフト屋さんが大元となり、開発・製造業者に作らせた装置、という意味です。

そう書くと、別に普通の話で、特に何か起きるわけではないんじゃない?
とも思うわけですが、実は結構トラブルケースを見かけるんです。

なんでだろうと疑問に思ってましたが、先日ふと、その疑問が解けました。

ソフト屋さんは理想装置で話をするからなんですね。

「理想装置」ってなんぞや?ですね。
「理想ダイオード」はご存じでしょうか?
それはダイオードの基本的な特性通りに動く、実在しないダイオードです。
具体的にはアノードからカソードへの電流が流れ、
逆方向には全く電流が流れない。(=漏れ電流ゼロ)
アノードからカソードに流れる際も、電圧降下はゼロ。
電圧がどんなに微小でも順方向に電流が流れる。
電流や電圧の制限は存在しない。

等々、実際にはそんなダイオードは存在しないわけですが、
整流ダイオードの動作を単純に理解するだけなら、
この理想ダイオードの動きが説明しやすいわけです。

理想ダイオードの様に、基本的な仕様だけを抽出し、
完璧な状態として表しているものが「理想装置」というわけです。

話を戻しますと、ソフト屋さんは往々にして、
出来上がる製品が理想装置とイコールだと勘違いして、
開発・製造会社に発注している事例を まま見かけるんですね。

受注側がそれに気づけば、すぐに仕様不足を指摘して、
その問題が回避できる可能性が高いわけですが、
気づかないケースもあるわけでして・・・・・

例えば、何らかの治具を製作する際、
実は結構寸法精度が必要な代物だったとします。
ソフト屋さんに精度の概念が無いと、図面寸法と寸分の狂いも無い製品(=理想製品)が
出来上がってくるもんだと思ったまま、発注を進めます。
受注側は慣例として、図面に寸法精度の記載が無ければ、
一般公差を適用して製造することが多いんですね。
すると、納品された製品は精度が足りなくて実用に耐えられないというオチ。

上記はあくまで、わかりやすい例えなのですが、
実際には もっと複雑なレベルの話で、こういうことが起きてるんです。

やっかいですね。

2021年12月14日火曜日

展示会に出展

テックフロンティアの公式サイトをご覧の方はご存じかと思いますが、
新価値創造展2021に出展していました。
と言っても、デザインオフィス・シィ様のブースの一部をお借りする間借り出展です。
うち単独での出展は、まだまだ先ですねぇ・・・・・(遠い目

新製品である「V/Aプローブ」を展示した他、
現在開発中である「仮設水位発信機」も情報公開しました。

展示エリアのジャンルが防災・減災だったこともあり、
「仮設水位発信機」は予想外に注目頂きました。
こういうのは開発の励みになりますねぇ。

しかし、「仮設水位発信機」は水位の測定に手こずっている状況。
昨日、新しいセンサーのテストを行ったところ、良さそうな雰囲気。
とりあえず、第1段階の評価テストはクリアーです。

次は諸々準備して、第2段階のテストです。
今月中に行いたいところですが、予定が詰まりつつあるので、
来月になっちゃうかなぁ・・・・・