2022年2月27日日曜日

idboxの静音化

 本体の冷却ファンとヘッド部の冷却ファンを、
アイネックスのCFZ-4010SAに交換した結果、
ビックリする程 音が静かになりました。
何せ、最初に電源を投入した際に、あれ?なんで電源が入らない?と
困惑しちゃったくらいですから。(実際は動いてたんだが音が小さすぎたというオチ)

idboxを組んだ際は電源投入にすぐ気付いたくらいですから、
オリジナルの冷却ファンは新品でも それなりに煩かったみたいですね。

さてそんなわけで、体感で1/3位へ静かになったidboxですが、
こうなると もっと静音化したいという欲が出てしまうわけで(笑)
実際のところ、現状でも深夜に動かすのは気が引けるくらいの音が出ます。
一軒家ならともかく、うちのボロアパートだとちょっとねぇ・・・・・・

で、次に静音化するとしたら、ステッピングモータードライバー交換しかありません。
idboxにて出力中は各ステッピングモーターが動作し続けるわけですが、
ここから相当な音が出るんですね。

idboxオリジナルではA4988というモータードライバーを使用しています。
これは安価で非常にメジャーに代物なのですが、
モーターへのパルス出力が方形波なので、
ステッピングモーターからそれなりに音が出ることになります。

このA4988をTMC2208等のモータードライバーに置き換えることで、
モーターからの音が激減するんですね。

TMC2208等は最近の3Dプリンターで採用例が増えてる模様。
「静音化」という文言が入ってる製品は、ほぼ間違いなく これが使われてます。

このTMC2208の仲間は、モーターへの出力が正弦波なのだそうな。
確かにそれだとモーターが発する音はガッツリ減ると思われます。
しかし以下の様なネックが発生することに。
①モーターのトルクが減少する。
②モータードライバーの発熱が増える。

方形波は正弦波と異なり、一気にガッと電圧が立ち上がりますので、
モーターの駆動力も同様に一気に立ち上がります。
無負荷ならともかく、負荷が掛かっている状態だと、
ある程度の起動トルクが発生しなければ軸が回りだしません。
なので正弦波パルスだとトルク管理が重要になってくるわけですね。

正弦波の生成方法ですが、DC電源から電圧制御回路を使って正弦波を作っているはず。
となると、少なからずドロップ電圧が発生することになるわけでして、
それがそっくりドライバーチップの発熱分になるわけです。
ちなみに方形波出力ならば単にON/OFFのスイッチを行うだけなので、
そこまで発熱は多くなりません。

とまぁ、以上の2点を考慮すると、単にモータードライバー基板を差し替えただけじゃ
済まないなぁと思われるわけでして、ちと大事になりそうな予感がするもので、
躊躇しているという感じです。(特に発熱対策)

ちなみにモータードライバー基板の交換自体は、単に差し替えるだけでOK。
モータードライバー基板は外形とピンがある程度互換取られてるんですね。
TMC2208はA4988と互換が取られてる製品なので、
差し替えだけて済むという代物なのでした。

とは言え、どうしたものかなぁ・・・・・・・・

2022年2月26日土曜日

加工冶具を作った

 特に目新しいネタではないのだが、一応載せてみたり。

アルミ板の加工品に追加工が必要な事態が発生。


 









これの四隅の穴をφ3.2からφ3.8へ拡げるという内容。
この板が総数16枚あるので、穴の数は全部で64。
こんだけの数となると冶具を作ってしまった方が楽で安全なのです。

というわけで、さくっと設計して3Dプリンターで出力したものがこれ。










ベースと押さえの2点セットです。

まずベースをバイスに固定します。











次に加工する板をベースに嵌め、押さえを載せてビスで留めます。
ビスはφ4のタッピングビスです。











あとはこの状態でボール盤にて穴を掘るだけ。

の、つもりでしたが、ハンドドリルで十分じゃね?ということに気付き、
ドライバードリルで掘ってしまいました。
ボール盤だと1ヵ所毎にバイスの位置をズラす必要があるので、
ちょっと手間が増えてしまうわけです。

ポイントとしては、ベースの厚みを薄くしすぎないこと。
板を押さえるという目的からすれば、それこれ5mmも有れば用は足りてしまうわけですが、
すると、穴を掘ったドリルがすぐにバイスに当たってしまうわけです。

NCとかでドリル刃の動きを正確に制御できるなら問題になりませんが、
手持ちのドリルで そんな正確に刃送りできません。(笑)
なので今回のベースも厚みは15mmほど有ります。
これでも油断すると、勢いでバイスまで突いてしまうんですよね。

2022年2月20日日曜日

ABSフィラメントで気付いたこと

 先日、PolyLite ABSを試用していた際に気付いたことが有ったんですが、
書き忘れてたので、改めて記載。

プラットホームから剥がす際は、
しっかり冷ましてから!!

ヒートベッドを100℃くらいまで上げるので、
出力終了直後は あちこち熱いわけでして、
油断すると火傷しちゃいかねません。
でも次々とテスト出力をしたいので、
火傷に注意しながら次の出力の準備を進めようとするわけです。
すると、ちんちんに熱いプラットホームから出力物を取ろうとするわけですが、
1層目と2層目の間で裂けてしまう事例が発生!!
PLAでは起きたことが無い現象だったのでビックリしました。

次からは室温放置で30~40℃くらいまで自然に冷ましてから
プラットホームより剥がす様にしたら解決しました。
要は温度変化に伴う収縮が要因だったみたい。
実際、放置で冷ましている間、出力物からピキピキという音が聞こえるんですよ。
それくらいハッキリと収縮が起きてるんですね。
面白いです。

idboxのケースファンを交換

 idboxには冷却ファンが2個存在するわけですが、
どちらも中国製の廉価版が使われている為、そんなに寿命が長くありません。
(余談ですが、idboxの前身であるBS01では国産ファンが使われていたそうな)
特にケースのファンは早々に異音を出すようになるのは既知のようでして、
ご他聞に漏れず、うちのidboxでも症状は発生しておりました。
しかしとりあえず冷却は出来ていたので、使い続けていたのですが、
ついに交換しようという気になったのでした。

オリジナルのファンはXinyujie製のXYJ12S410Mという型式の物とのこと。
風量は4.82CFMだそうな。
サイズが40mm角で10mm厚の物ならスペース的に置き換え可能なわけですが、
置き換え品としてAINEXのCFZ-4010Sが好評との事。
同型式のものは既に廃版となってて、後継機種としてCFZ-4010SAが出てるので、
今回はこれを購入しました。

ではいざ、分解開始。

メイン基板部のカバーを外すのは久しぶりです。
配線を確認してバラし、いざファンを取り外し・・・・・・・・・・
ネジが固いものの何とか回せた。
・・・・・あれ?全然外れてこない???

ナットが空回りしてる!!

ビス-ナットで留まっているわけですが、
ナットはファンのケースに嵌るようになっています。
しかしこのファンのケースはプラスチック製で、しかも厚みが薄いもんだから、
剛性が足りなかったようなんですね。
なもんで、ナットを抑え切れなかったという。orz

ナットはファンのケースに嵌ってますから、外からスパナーもかけられず。
こうなると最終手段はファンのケースを壊してナットを露出させるしかありません。

こうしてかれこれ1時間近く格闘し、なんとか破壊活動に成功。
これがその亡骸。











一息ついてから、新しいファンの取り付けを開始。
元々は冷却ファンはケース内に取り付けるのですが、
今回はケースの外側に取り付けることにします。
ケースの外側に付けるとフィラメントリールと干渉する可能性が出てくるのですが、
idbox本来のリール受けは評判がよろしくなくて、
うちでも別途オリジナルのリール台を作っておりました。
なもんで、冷却ファンを外付けしても全く支障が無いのでした。

電源線も使っていない穴を通してから問題無く引っ張り出せたので、
次はファンの取り付け。
やはりビス-ナットで固定するか、と考えていたところ、
ふと思い出して部品庫を見てみると・・・・

有った!!


 

 

 

 

 

 

 

 

 

40mm角のファン取り付け用の受け金具です。
これ、サイズに問題が有って作り直しとなった為、
捨てる前にタダで頂いたという代物。
ネックは40mm角のファンの外形よりも数mm大きい為、
その余分なスペースが無ければ取り付けられないという点。
いざidboxに合わせてみると・・・・・・・
お、行けた!
これで取り付けが一気に楽になりました。

後は順調に作業も進み、いざ試運転。
はい全く問題無しでございます。
というか、交換前のファン、めっちゃ煩かったのね(笑)
ビックリするくらい音がしません。
一般的にはサイズが小さいファンは 回転数を上げる分 うるさいんですけどね。
パッケージには「超静音」とか書いてあるものの、まぁ所詮・・・・と思ってたんですが、
ほんとにこんなに静かとは(笑)
AINEXさんゴメンナサイ。

そして更に気付いたのは、ヘッドの冷却ファンも異音出しまくりやん!!
今までケースファンの音で全然気付かなかったのでした。
さすがにこうなると気になりだすので、そのうちヘッドの方も交換かなぁ。


なお、上に載せたファン取り付け金具ですが、
割といっぱい有るので欲しい方には差し上げますので連絡ください。

2022年2月17日木曜日

ABSのフィラメントを頂きました。

 サンステラ様がフィラメントのレビュー募集しているのを見かけたので、
軽い気持ちで投稿してみました。
すると、お礼にフィラメントを1巻頂けるとのことなので、
PolyLite ABSをお願いすることにしました。
数日後、レビューが採用されまして、フィラメントを送るとの連絡を頂きました。

うちでは今までPLAばかり使用していまして、ABSを使ったことが無かったんですね。
ABSは出力が難しいというのは周知の事実でしたので、
無理してまでABSに手を出す必要性を感じていなかったのでした。
PLAだと問題になりそうな代物はDMMに出力依頼かけたりして対応してました。

とは言え、自宅でもABSが出力できるなら選択肢が増えるのは間違い無し。
頂き物のフィラメントならば失敗しまくっても構わないわけでして、
1巻有れば ほぼセッティングは完了できるかなと思い、
今回のキャンペーンでPolyLite ABSをお願いしてみたのでした。

そして数日後・・・・・・・


 









フィラメントが到着いたしました。
乾燥剤も1袋無料で頂きました。
サンステラ様、ありがとうございます。

さて、まずはザックリとパラメーターを作成します。

うちのSlic3rには既にABS用のパラメーターが存在したので、
それを元にPolyLite ABSのパラメーターを検討。

フィラメントのリールには推奨ノズル温度245~265℃と記載されてますが、
うちのidboxではノズル温度は頑張って250℃。
推奨温度は厳しいなぁと思ってたら、ホームページの方では240~265℃との記載。
なので240℃設定でいくことにしました。

プリント速度はPolyTerra PLAより数割遅くする感じに。
少なくともPLAと同等の速度までは上げられないわけでして、
どれくらいの速度にするかは、実際の出力を見ながら調整というとこですね。

ちなみにうちのidboxはパワーアップ編も全て含めた強化版なので、
ABSも対応できることになっています。
ある方いわくidboxは元々、ABSフィラメントを使う前提で設計されてるので、
PLAよりもABSが得意なんだそうな。

その言葉を信じて今回ABSに初チャレンジしてみると・・・・・・・・

うーーん、出力がちと汚い。

PolyTerra PLAでは ほとんど出なかったノズルからの垂れが発生します。
もっともこれはPolyLite PLAでも発生するので、
決してPolyLite ABSに問題あるわけではありません。
とは言え、この現象が起きると出力品の見栄えが 若干悪くなるのは事実。

それとある意味お約束ですが、プラットホームへの定着が不安定。
改めてPLAの使いやすさを実感してしまった次第。

しかし最初にちょっと心配していた異臭については ほとんど問題ありませんでした。
レジンほどではないにせよ、ABSは異臭が出ると耳にしていたのですが、
ほとんど気になりませんでした。
これもPolyLite ABSの特性なのでしょうか?


初期の具合を見て諸々修正開始。

まずノズルクリアランスを再調整。
ノズルクリアランスはプラットホームへの定着性にかなり関与するわけですが、
ABSは かなりシビアに影響しますね。
もう、出力する度にクリアランス調整したい位の感覚なのですが、
手間を考えると現実的ではありませんね。(;;

うちのidbox、プラットホーム周りの部品のどこかに歪みがあるらしく、
当初から完璧にノズルクリアランスが調整できないという欠点が有るんです。
なのでプラットホーム全面を使ったABSの出力はほぼ不可能ですね。

次にノズルとヒートベッドの温度を微調整。
1層目はノズル245℃、ヒートベッド100℃で出力し、
2層目以降はノズル240℃、ヒートベッド95℃という設定に。
ABSですからノズルの温度は高めにするに越したことはないようなのですが、
ノズル内のカスが発生しやすくなる模様。
実際、PLAでは問題が起きなかったのに、今回ABSをいっぱい出力したら、
ノズル内の清掃が必要になっちゃいました。
240℃よりも下げるのは造形品質に影響が出るそうなので、ここらが限界みたいです。

あとは出力の速度調整。
特に気になったのは外周の速度でした。
1層目の出力時に外周の速度が速いと、
引っ張られてプラットホームから剥がれてしまうことが多発。
ここで言う剥がれというのは、プラットホームから上に剥がれるのではなく、
ノズルの進行方向へ横に動いてしまうという状態。
ノズルが直線移動してる場合には ほとんど問題になりませんが、
ノズルが曲線移動していると外形が崩れてしまうというオチ。
なので外周速度を可能な範囲で落としてみました。











現時点では こんな感じです。

これでノズルクリアランスが安定していれば、ほぼ問題無く出力できてる模様

実際の出力品はこんな感じ。











上がABSで、下はPolyTerra PLA。
ほぼ同レベルまで来ました。

とにかくネックはノズルクリアランスです。
しかし先にも書いたように、どうにもノズルクリアランスが不安定。

昨日からほぼ1日ABSの出力を続けていたわけでして、
ヒートベッドの影響でプリンター内部が ずっと高温の状態。
ノズルクリアランスが不安定なのは、この影響なのではないかと危惧してます。
もしそうならば、ABSでの大量出力は厳しそうだなぁ。

idboxはPLA向けにして、ABS用に新プリンターを検討するべきかなぁ。

2022年2月2日水曜日

meviyの板金部品にて樹脂板に皿もみ加工を使う際の注意点

 meviyで板金部品を作成する際、樹脂板に皿もみ加工を施そうとすると、
ちょっとした罠があります。












 

上記の図は3cm角の樹脂板にM3皿ビス用の皿もみ加工を施したもの。
穴径はφ3.2で、皿もみの外径がφ6.0という代物。
meviyの設計ガイドラインでは、皿加工部が板端から2mm以上という説明になってます。
すると上記の図では最小値をクリアーしていることになるわけですが、
いざこのデーターをmeviyに送ってみると、クリアランスエラーになります。
その際のエラーメッセージは、クリアランスが1.54mmしかないという内容。
これは首をかしげてしまいます。

実はこれ、現時点ではガイドに明記されていない事情が絡んでます。

上記の図の皿外径φ6.0というのは私がCAD上で指定した値ですが、
meviyは加工段階で この値を使用しません。
φ3.2という穴径からM3ビス用の皿穴と認識するのですが、
それを元に皿もみの外径は自動的に決められてしまうのです。

自動決定された皿もみ外径よりクリアランスが計算される為、
図面上は2mmあるはずのクリアランスが、実際には足りないという結果になるのでした。

自動見積のエラー値を元に逆算してみたのが下の図。












つまり、M3皿ビス用の皿もみ外径はφ6.92という値で見積処理されてる模様。
そこから考えると、M3皿ビス用の皿もみ外径はφ7で設計しておくのが妥当なようです。 

なお、クリアランス値は樹脂板と金属板で異なるので、
具体的な値はガイドを参照してください。

2022年2月1日火曜日

クレジットカードの不正利用

 現在、クレジットカードの不正利用事件を喰らってしまい困惑中。
非常に面倒な話になっているので、ここに記載してみます。

事の発端

  先週、カードの発行会社であるN社さんより電話を頂き、
  JCBから警告が出たカード購入案件が3件見つかった為、カードを停止したとのこと。
  この時点では 購入先がどこなのかが不明なのだが、
  買い物の心当たりが有るかを私に確認してきたもの。

  その買い物は私に心当たりが無い旨を伝えると、
  購入先が判明するまでカードを停止したまま待機するという話に。

今日の動き

  本日、改めてN社より電話が来て、購入先は「nintendou」という名前と判明。
  「任天堂」だと思われるが、N社の方から確認不可とのこと。
  その為、私が自分で任天堂に電話することに。

  任天堂のサポート窓口に電話して事情を伝え、調査を開始。
  何度かの電話のやり取りの結果、判明した事は下記の2点。
    ①任天堂から購入したことが確認できた。(=購入先確定)
    ②私自身が任天堂ユーザーではないことから、不正利用でほぼ確定。

  ここまで判明したことで、では次に対応をどうするかなのだが、
  任天堂で対応できるのは ここまでとのこと。
  なので今度は、また改めてカード会社へ連絡、もちろん私が自分で

  N社に電話し、担当の方へ任天堂との やりとりの結果を伝えると、
  不正利用確定として処理するという話に。
  書類を送るので記入して返送してくれとのこと。
  その書類を元に手続きを進め、最終的にカードの再発行手続きを行うそうな。
  ただ、再発行まで数ヶ月かかるとの説明。

  どこが私のカード情報を漏らしたのか不明なのだが、
  それに対する対応を私が時間潰して行ってるわけです。

  すんごく不条理なものを感じる次第。
  こっちに落ち度が有るのなら ある程度仕方無いとしても、
  今回のは こっちが注意のしようも無い。

  まったくもってトホホな話。