基板設計において、ビアにレジストを被せるか抜くか、
結構意見が分かれてる様に見えます。
実際、これが正解!!という話を耳にした事がありません。
そんな状況下、とある方が公開してる動画で、まさにその話をされてました。
曰く、ビアの両端がレジストで封鎖されていると、
ビア内部の銅が腐食してしまう場合がある、というもの。
その為、ビアにはレジストを被せず、両端を開放しておくか、
ビアの穴を埋めてしまう加工を施した上でレジストを被せるべき、
という主張でした。
この方も経験則に基づいて話されていたようなので、
間違ってるとは到底思えません。
ただ1点気になったのは、なぜ銅が腐食するのか、というところ。
これについては言及がありませんでした。
銅は大気中に放置すれば勝手に腐食して消滅するもの、
ではありませんよね?
ならば、腐食を起こす何らかの原因が有るはずです。
その観点から考えた時、真っ先に思いつくのはフラックスです。
機械実装の際、基板にフラックスを散布することがあるので、
それがビアの中に入り込むことは容易に想像できます。
そのフラックスが要洗浄品だったにもかからわず、
ビア内部まで洗浄が行き届かずにフラックスが残ってしまうと、
先の様な腐食が起こってしまう可能性があるかと。
もしこれが原因だとしたら、単純に腐食性の無い無洗浄フラックスを使えばいいだけ。
レジストが被ってる/被ってないとは無関係の話になるのです。
更に言えば、レジストが被っていないビアでも腐食を起こしてる事例を見てます。
結構古い製品での話なので、たぶんこれもフラックスによる腐食。
こうなるとレジストを抜いてるから安心、とは言えなくなるわけですね。
ちなみに当方の場合、ビアにレジストを被せてます。
これは表面実装タイプのICに隠れてしまうビアに対し、実装不良を防ぐ目的です。
フラックスは全て無洗浄タイプを使ってます。
こんな感じで、未だにビアの腐食事故は起きたことがありません。
果たして 何が正解なのでしょうね?