これは私が昔やらかした実話です。
皆さんもオス―メスタイプの六角スペーサーを使う機会は多いと思います。
試作等、溶接加工済みのケースが用意できるまではお世話に事が多いです。
さてこの形状の六角スペーサーですが、
実は要注意点があるのはご存じでしょうか?
それは雄ネジ部分。
多分、一般的に想像される雄ネジ部の形状は以下のようなものかと。
上図の様にネジが根元まで切ってある、と考えがちだと思います。
しかしこれ、金属加工を生業にされている方なら、
そんなん実際には有り得ないだろ、とすぐに気づくはず。
実際この通りに加工しようとしたらちょっとした特殊加工になってしまい、
とても量産品にはできないのです。
では実際に流通している製品はどうなっているかと言いますと、
以下の2種類が存在します。
1、近辺までネジ加工タイプ
ネジ切り加工の刃がわずか手前までで加工を終えています。
この寸法はサイズとメーカーにより異なり、最低でも0.5mm以上あります。
実はこのタイプが要注意でして、平板にタップ穴加工を施し、
そこにこの六角スペーサーをネジ込むと・・・・・・
ネジが切られていない部分で止まってしまうわけですね。
真鍮製のM3サイズくらいの六角スペーサーだった場合、
あれ?何か固いかな?とか思って少し力を入れると、
雄ネジ部が根元からポッキリ!!という事態になります。
というか、私がやらかしました(笑)
ネジ無し部を避けられるように平板のタップ穴に皿もみ加工を施す、
なんていう逃げ方もありますが、薄板の場合は強度の問題が発生します。
いずれにせよ、ネジ無し部の長さを確認の上、使用するのが大事なポイントです。
2、段付き加工タイプ
これは上記のタイプの問題点を考慮した製品です。
この様に根元の部分を細く削ってある代物です。
これならば平板のタップ穴と干渉することはありません。
しかし加工工数が増えるので当然単価は上がります。
その為か製造しているメーカーも少ないようです。
ですので、大々的に採用するのは ちょっと辛いのも事実。
うまく使い分けるのかベターでしょう。
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