2022年10月27日木曜日

12VHPWRコネクター溶解トラブル

Geforce GTX4090にて、電源供給の12VHPWRコネクターが溶解するトラブルが起きてる件、
既にご存知の方もいらっしゃるかと。

Geforce GTX4090はバリバリ最新のハイパフォーマンスビデオカード。
それに関わるトラブルなので、パソコンユーザー以外には関係無さそう、
と思ってる方も多いのでは?と思って、ここに書くことにしました。

そもそも今回のトラブルを簡単に言えば、コネクター部を流れる大電流により
コネクターの端子部から発熱したことにより、コネクターが溶けた、という代物。

これ、別にパソコンに限った話ではないのは お解かり頂けるかと。
でも、過去に類似のトラブルはほとんど耳にしないので、少し調べてみました。

結論から言うと、規格に無理が有り過ぎ。

この規格を作った人、ほんとにハード屋なのでしょうか?

12VHPWRコネクターって、最大で600Wもの電力を供給するそうです。
電圧は12Vですから、電流値50Aにもなります。

で、12VHPWRに使われているコネクターを調べてみました。
中国製の出所がわからない代物も見つかりましたが、
アンフェノール製の真っ当な製品を発見。
そのデーターシートを見てみると、1ピンの最大電流は9.5Aとなってます。 

6ピン束ねれば9.5×6で、57Aまでいけるってことか、と思った方、
それは素人考えなのです。

コネクターの端子部には接触抵抗が存在するので、
各ピンの電流値が単純に均等にはならないのです。

なので、どれかのピンが1つでも異常発熱したとすると、
そのピンの接続状態がどんどん悪化し、電流値が低下。
するとその分、他のピンの電流負担が増えるわけで、
2番目に接続状態の悪いピンが異常発熱しだします。

とまぁこんな感じ、コネクターが溶解に至っちゃうわけですね。

上の方で計算した57Aという値から勘案すると、
このコネクターで安全に流せるのは40A位じゃないかと。
なので、Geforce GTX3090の時には問題が出なかったと思われます。

逆に言えば、50Aも流す必要有るのであれば、
もっとゴツい別なコネクターを選ぶのが筋という話。
ほんと、いったい誰がこのコネクター選定したのでしょうね。


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