2025年4月6日日曜日

組配外注の弊害

 組配の新案件の打診を頂いておりまして、見積・打合せの最中。
そこで気づいた点が有りましたので、明記することに。

 

今回の組配案件、ボックス状の電子機器なのですが、
随所に締め付けトルクの指定が存在します。

すると同然、トルクドライバーやトルクレンチを使用する事になるわけですが、
それなりにコストが発生してくるわけです。

通常であれば、設計から上がってきたものを生産技術にて吟味し、
無駄なコストが発生すると思われる箇所は設計変更を依頼して、
いわゆる設計の最適化を行うかと。

 

しかし今回の案件、エンドのお客さんは組配を全て外注している模様。
その為、社内に生産技術部門が存在しません。
なので、上記のような最適化が行われず、外注先に組配の発注が行きます。

外注先が生産技術を代行できれば まだマシなのですが、
発注段階では設計内容が確定している状態。
なので最適化を行うことが不可能なのです。

すると、確定している設計内容に従って組配作業を行う必要があるわけで、
無駄なコストが複数発生してしまう、というわけです。

 

ピンと来ない方もいらっしゃるかと思うので、一例を。

D-subコネクターの固定金具にトルク指定されています。
この金具はインチネジタイプ、#4-40UNCのものです。
すると、六角の外形は3/16インチサイズを想定するのが普通でしょう。
ところが何故か、外径5mmサイズの個所が1箇所混ざっているのです。
(5mmでなければ理由は特に無い箇所)
通常の組配作業であればスルーして構わないとこですが、
このおかげでトルクレンチのソケットを2種類用意しなければなりません。
ちなみにD-subの金具用のソケットって既製品が存在しない模様。
なので特別に作製しなければなりません。
それが2個になってしまうので、無駄なコストアップというわけです。

 

組配を外注頼りする場合は、こんな弊害もあるという点に留意しましょう。

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