PCのオーディオに使用していたアンプが故障。
2.1chアンプなので置き換えできる代物は かなり限られてしまうわけですが、
ヨドバシでLP-168Sというアンプを発見。
値段も手頃だったので、専用ACアダプターと共に早速購入。
ヨドバシのサイト上では共立電子がメーカーとなっていますが、
実際はLEPYという中国メーカー製なんですね。
それを共立が仕入れて、取説を差し替えて出荷している模様。
まぁ、ちゃんと動いてくれるなら、別に中国製でも構わないわけでして・・・・
壊れたアンプと置き換え、早速試聴。
音質調整が非常にむずい!!
このLP-168Sって、メインの音量調整ツマミと、
スーパーウーハーの音量調整ツマミが独立しているという変態仕様。
うちはアンプの前段にミキサーが噛んでて、
そこで音量調整してるので特に支障は出ないものの、
普通の人は困惑するだろうなぁ。
スーパーウーハー系統には音量調整ツマミの他に、
クロスオーバー周波数の調整ツマミというのが有ります。
が、これってスーパーウーハー出力の周波数特性を変えるだけで、
メインスピーカー系統の低域周波数特性には一切関知せず。
しかも、設計に問題あるっぽくて、期待するような働きをしてくれません。
ほぼ、音量調整ツマミと同様の感覚。
トホホ感が漂ってきますなぁ。
総合的な音質としては、メイン系統は可もなく不可もなくという感じ。
問題はスーパーウーハー系統。
十分な低音が出てる感じしないんですね。
音量の問題というより、周波数特性に問題ある感じ。
スーパーウーハー系統はボリュームの調整具合によっては、
発振してしまう場合がある模様。
色々気になったので、買ったばかりですが中を開封してみました。
ちなみに開封する為にはトルクスドライバーが必要。
中国で販売されている製品にはトルクスドライバーが添付されてるそうな。
中を開けていじる前提なのでしょうか?(笑)
しかし共立電子扱いのこの製品には、トルクスドライバーは添付されてません。
背面のコネクター類を留めてるビス3本と底面のビス2本を外してから、
前面のトルクスビス4本を外すと、中身が前に引き出せます。
パワーアンプが底面に放熱するような設計の為、
底面との間に放熱シリコンが塗ってありますが、
組立のとき、どうやって塗ったのか、ちょっと不思議な構造。(笑)
基板は片面のベーク基板。
手を加えるならば片面の方が楽ですわな。
ただ、基板裏面とケース間の隙間が狭いので、
大き目の部品を裏面付けするのは無理ですね。
基板を眺めてて、まず気が付いたのは、パスコンが一切無い!!
さすが中国製というところでしょうか。
パターンすら用意されていないので、設計段階でパスコンが入ってないわけです。
これを設計したのは素人さんなのかな?
サービスのつもりなのでしょうが、背面にUSBコネクターが付いてて、
そこから5Vを外部供給できるようになっています。
しかしこれも基板を見て気付いたのですが、使われているレギュレーターが78L05。
つまり0.1Aしか容量がありません。
パネルの印刷にも電流容量の記載が無いので、使い方によっては困惑する結果に。
そして当然のごとく、78L05にはパスコンが付いてません。
とりあえず1μFの積セラを裏面付けして、オペアンプにパスコン挿入。
パワーアンプも ちょっと気になったものの、
サブ基板に実装されてて回路おっかけるのが面倒なのでスルーすることに。
78L05は撤去してしまいました。
背面のUSB端子から電源取る予定は無いし、
何より78L05が発振しちゃうと、肝心のオーディオ出力に影響が出ちゃいます。
なので、取り去るのがベターかと。
次に肝心のスーパーウーハー系統の回路を解析。
まぁ片面基板だし、そもそも部品数も少ないので、
解析というほど仰々しい内容ではないのですが・・・・・・(笑)
メインのボリューム出力から、抵抗で両Chのミックス出力を
いきなりオペアンプで増幅している回路構成。
そこに2.2μFの電解コンが噛んでるんですが、まずこれがネックかも。
前後の抵抗とともにHPFを構成するはずなんですが、
カットオフ周波数が100Hz近い感じ。
ボリュームの値で変わるはずなので、大雑把な表現してます。
オーディオアンプでは超低域をカットするHPFは必須なのですが、
スーパーウーハー系統で この定数はアカンかと。
ほんとなら、オペアンプによるバッファを1段噛ませるべきなんですが、
端折ってしまうところが中国クオリティというところでしょうか。
他にも謎な設計してる箇所は有ったものの、
スルーしても良さそうだったので見なかったことに(笑)
さて、問題の2.2μFの電解コン、もっと大きいのに換えたいわけですが、
容量を大きくしすぎると発振しちゃうという困ったことに。
オペアンプでありがちな高域での発振ではなく、低域での発振なので、
これの対策は結構大掛かりに手を加える必要が有りそう。
なのでさすがにそこまでやるのなら、素直に別なアンプにしようと思うので、
気持ち大きくすることで今回は済ませることに。
ミューズESの3.3μFが手持ちに有ったので、これに置き換えました。
ミューズESは無極性タイプ。
置き換える電解コンは約6Vくらい電圧が架かっているので有極性で構わないのですが、
オーディオ用の丁度いいのが無かったもんで、ミューズESで妥協。
結果、ボリューム位置で発振起こす領域が増えたものの、
調整で逃げるという使い方しております。
若干ですが低域のバランスが良くなった気がするので、
しばらくは これで様子を見てみようかと。
このLP-168Sは完全にアナログアンプ構成なのですが、
純正のACアダプターはスイッチングタイプっぽいので、
今後も使用し続けるならば電源も置き換えした方が良さそうですね。
0 件のコメント:
コメントを投稿