以前の記事で、ノズルクリアランスがプラットフォーム中央で狭くなってしまう問題点を
記載しましたが、どうやらこれはガラステーブルの問題では無い模様。
当初はガラステーブルの中央部が盛り上がっているのが原因かと思ってたものの、
なんと、ホットエンド部が下がってたのが原因っぽいのです。
Sermmon D1のホットエンド部はエクストルーダー一体なので、そこそこの重量が有ります。
更にこの機種では、Y軸の可動機構がホットエンド部と一緒にX軸方向に移動するスタイル。
すると、Y軸のスライド機構には掛かるのはホットエンド部の重量だけですが、
X軸のスライド機構には、ホットエンド部+Y軸の可動機構部の重量が掛かるんですね。
Sermoon D1のスライド機構部はφ10のリニアロッドが2本並行して使われています。
idboxではφ6を2本ですから、それに比べれば頑丈に思えますが、
ロッドの長さが全然異なるんです。
idboxでは約20cmくらいですが、Sermoon D1では約40cm。
しかも、ロッド2本と言っても、テーブルと平行に2本の配置。
これだとZ軸方向に対する剛性に疑問が出ます。
最近は便利なもので、荷重による歪み具合を計算できるサイトというのが存在するんですね。
これを使ってロッドのたわみ具合を計算してみることにしました。
ホットエンド部の重量が不明なので、Y軸可動機構部の合わせて1kgと仮定してみます。
すると、ロッド中央部では約0.15mmのたわみが発生するとの計算結果。
実際にはロッドが2本なので上記の値よりは少なくなるはずですが、
半分としても0.075mm。
そして、これがX軸・Y軸の両方で発生するわけですから、
単純計算だと2倍近くになることに。
すると0.075mm×2で、やはり約0.15mmという結果になります。
この計算結果どおり、ロッドのたわみによりホットエンド部がテーブル中央部で
約0.15mm下がっていたとしたら、実際のクリアランス調整時の感覚と合致するんです。
更に先日、ホットエンドでフィラメント詰まりが発生した際に、
機構部に挟まったフィラメントを引き抜くのに 上に引っ張ったわけですが、
やはり結構ホットエンド部が上下に動くんですね。
この事実からも、X軸・Y軸ともに剛性が不足している模様。
改造して角柱のスライドレールに入れ替えるのはほぼ無理なので、
BL-Touchを導入してノズルクリアランスの自動補正をかけるしかなさそうです。
一応、本国の方では対応が進んでいるようなので、
日本向けの対応をサンステラさんが進めてくれるのを待ってる状況です。
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