2022年6月22日水曜日

ケーブル切断の原因が解ったかも。

 先の記事のケーブル切れ、圧着不良が存在する状況下で、
私が引っ掛けたか何かの弾みでトドメを刺したのかと思ってましたが、
どうやら違う可能性が高くなりました。

プリンター稼働中のケーブル接触が原因の可能性が高いです。

Y軸のステッピングモーターには日圧のPHコネクターを介して
ケーブルが繋がっています。
このコネクターはSermoon D1の背面方向に向いているんですね。
なので、モーターケーブルは背面方向に出っ張るわけです。

Sermoon D1の筺体背面には透明アクリルパネルが付いています。
このアクリルパネルとY軸ステッピングモーターとの隙間は2cm位しかありません。

この隙間エリアに、メイン基板側から来たモーターケーブルが垂れ下がっています。
垂れ下がっているのは固定不良ではなく、X軸動作に伴うモーター移動の対応です。

この垂れ下がっているケーブルとモーター部のPHコネクターがガッツリ接触するんですね。

わずかに触れる程度であれば、そこまで大きな問題にならないかもしれませんが、
実際にはケーブル交差時に異音が聞こえるほど、ケーブル引っ掛かりが発生します。

この接触の力が電線圧着部に加わり、曲げ伸ばしが繰り返されたのかと。
その結果、圧着部の根元で電線が切れた、というシナリオです。

 

もし私が引っ掛けてトドメを刺してのなら、電線が引きちぎられたような状態になるはず。
ところがルーペで観察すると、結構キレイにスッパリ切れているんですね。
なので違和感を感じていました。

上記の仮設通りならば繰り返しの折り曲げにより電線が折れることになるので、
切断面は割りとキレイになる為、状況と合致するんですね。

被覆部もきちんと圧着されていたならば そこそこ耐性は有ったと思うものの、
先の記事の通り、被覆部は圧着不良でちゃんと留まっていませんでしたから、
屈曲耐性が かなり低くなっていたはず。

ちなみに使われてるケーブルはロボットケーブルっぽいので、
一応稼動に伴う屈曲は考慮されてる模様。
しかしロボットケーブルと言えども末端の加工部は
それほど屈曲耐性が強いわけではありません。

かくして、起こるべくして起きた断線、という可能性が非常に強いです。

修理の際はモーターの取り付け方向とケーブルの引き回しを修正するつもりです。

2022年6月20日月曜日

Sermoon D1故障中

 ツイッターには ちょこっと呟きましたが、Sermoon D1が故障中なのでございます。
出力中に突然Y軸のモーターが動かなくなり、今に至っております。

購入してから3ヶ月ほどなので、当然ながら保証期間内。
販売店のサンステラ様に対応を依頼しておりますが、
あくまでサンステラ様を経由したメーカーとのやり取りになる為、
すぐに解決しそうにありません。
長期戦を覚悟しております。

それはさておき、上記の修理に関し、ユーザーサイドの作業が発生する為、
Sermoon D1をバラしておりました。
するとモーターのケーブルASSYに圧着不良を視認したので、
ここに記載しておくことにします。

上記のケーブルASSYは4芯ケーブルの両端に、
日圧のXHコネクターとPHコネクターが圧着されております。

製品ですから当然、これらの圧着端子は正規の圧着加工されていなければならないわけですが・・・・ 

PHコネクターの形状を見る限り、正規の圧着加工がされていませんでした。
その為、電線の被覆部がきちんと留まっておらず、強度不足の状態。
結果として断線が起きてしまいました。
(これは今回のモーター動作不良とは別な話です)

以下がその拡大写真。









断線が起きた側からコンタクトを見ています。
電線の被覆は全く残っておらず、銅線の切れ端だけが残っています。

見えている箇所は本来、被覆を押さえているクリンプ部分なのですが、
いびつな形をしているのが解りますでしょうか?

形状を解り易くするため、外形をなぞったのが下の写真です。


 

 

 

 

 

 

 

 

赤線がクリンプの外形です。
明らかに異常な形になっていますね。
日圧の正規の圧着ペンチで加工したならば、絶対にこんな形状にはなりません。
つまり非正規の圧着ペンチで加工しているということ。
それでも、実用上問題無いレベルで加工されているならば、
私も さほどとやかくは言いません。 

ですがこれは明らかに圧着不良です。
これは製品として出荷してはいけないレベル。

CREALITYの製品品質は やばいかもしれません。

もし購入するならば その点を重々承知の上、使われることをお勧めします。

2022年6月15日水曜日

白窓君基板の改修

TNB製作所がリリースしてる白窓君の基板を私が供給しているのは、知る人ぞ知るところ。
オリジナルの回路は たんぼさんが書いたものですから、
私はコッソリと裏方に徹しています。

そんな流れでリリースが続いている白窓君ですが、
某氏のハードの影響で需要が増加してしまった模様。
そろそろ打ち止めか?と思っていたところ、また注文が増えてきた感じ。

追加分の基板を作るタイミングで、改版も行うことにしました。
ここにそれを書いて誰得?という疑問も有りますが・・・・・(笑)

実は白窓君の回路、潜在的な問題点を抱えてました。
それは、

白窓君内のLCDユニットのデーター線で、
コンフリクトが起きる可能性が有るという問題

ジョイスティックポートの各端子にはプルアップ抵抗が付いているので、
通常はHレベルになっています。

これに白窓君を繋ぐと、LCDユニットのR/W信号がHレベルになるわけで、
何かの拍子にE信号が動くとLCDユニットのデーター端子から、
出力が出てくる事態になっちゃうわけです。

現在頒布されてる白窓君はX68本体とLCDユニットの間に
バッファーICが挿入されています。
上記の症状が発生するとバッファーICの出力とLCDユニットの出力が
ぶつかることになるんですね。
(ちなみにオリジナルの回路だとバッファーICが入っていないので、
X68本体とLCDユニットの出力がぶつかることになります。)

LCDユニットの信号端子をそのままケーブルで外に引き出すのはナンセンスなので、
バッファーICの挿入は不可欠。
そこで今回の改版で、LCDユニットのR/Wピンは常にLレベルに固定する様にしました。
更にX68本体側からのR/W信号にてバッファーICの出力制御を行い、
R/W信号=Hレベルの時はバッファー出力=ハイインピータンスになります。

ここまでやればコンフリクト対策としては完全かと。

双方向バッファーICを使い、X68側からLCDユニットの読み書きを行える回路も
検討したのですが、そもそもジョイスティックB端子を使う限り、
LCDユニットからの読み込みは不可能なんですね。
もし読み込みを行おうとしたら、
制御線は出力、データー線は入力に設定する必要があるわけですが、
ジョイスティックBはこの設定が不可能なのです。

白窓君をジョイスティックAに繋いで使う人は居ないでしょうから、
読み込み機能は搭載してもムダという結論になりました。

2022年6月3日金曜日

設計のループ

 先日設計した基板にて、設計修正が続いたもんで、
なんとも効率悪いなぁと思ったことから、
相次いだ設計修正の様相について省みてみました。

まずそもそも今回設計した基板はデジタル・アナログの混載回路。
1系統の供給電源で全体を動かすわけですが、
この基板の出力はデジタル系とアナログ系で別々。

とりあえずざっくりと基板を引いてみたわけですが、
グランドループが気になります。
デジタル系は特に問題無いでしょうが、アナログ回路に影響出そう。

ってことで、ここで1回目の検討修正。

絶縁型DC/DCコンバーターを積んで、アナログ系の電源をアイソレートすることに。
これでグランドループは断ち切れます。

するとDC/DCコンバーターの選定というのが発生するわけですね。
今回の基板は試験用のプロト基板。
このまま量産する予定はありませんので、
手軽に入手できる部品を選ぶことにします。

そして選んだのが秋月電子で売ってるMinmax製のDC/DCコンバーター。
秋月さんですから値段も高くないし、在庫も問題無し。

ってことで、このDC/DCコンバーターを使う様に1回目の設計変更。

1回目の設計変更が完了し、発注の為の部品リストを作成開始。
すると、一部、Digi-Keyに発注しなければならない部品が出てきました。
価格面というより、在庫の点からの話。

すると、Digi-Keyに発注かける前提ならば、部品選定もちょっと話が変わってくる。
上記のDC/DCコンバーターも、他社製の同等品が秋月より安いんですね。
なので、DC/DCコンバーターを再選定。
秋月で売ってるMinmax製のDC/DCコンバーターは業界標準品なので、
そのままピン互換で置き換えできる製品がDigi-Keyで沢山見つかります。

最初はそのまま置き換えようかと思っていたわけですが、ここでハタと気付きました。
「小型タイプに変更した方がいいんじゃね?」

秋月で売ってるMinmax製は、Digi-Keyで言うところの7sip4ピンというタイプ。
入出力のピン間ピッチが5.08mmあるので、アイソレーションの観点でも有利なのですが、
今回の基板ではアイソレーション特性は それほど重要視されません。
むしろ部品を小型化してノイズ対策部品を増やしたいところです。

ということで、2回目の設計変更。
DC/DCコンバーターの形状を7sip4ピンタイプから、単なる4ピンsipタイプに変更です。

2回めの設計変更も無事終わり、ノイズ対策のインダクター等も追加できたんですが、
ここまで来て、電源周りの効率が気になりだした次第。

上記で追加したDC/DCコンバーターの1次電源というのは、
デジタル系統へ給電してる5Vから貰っています。
この5Vというのはこの基板への供給電源より、
3端子レギュレーター互換のDC/DCコンバーターで生成してるんですね。

基板への供給電源は大元が乾電池なもので、大幅に電圧変動します。
なので3端子レギュレーター互換のDC/DCコンバーターにて
電圧変動も吸収しつつ、高効率で5Vに変換しております。

追加したDC/DCコンバーターへの給電は安定化されているわけですが、
結果的にDC/DCコンバーターを2個噛ませてアナログ系統電源を作ってるわけで、
電源が電池という点を考えると、ちょっと気になるわけです。

なんで今更?と思われるかもしれませんが、
1回目の変更の時点で、秋月電子で売ってるDC/DCコンバーターを使う予定でしたが、
そのラインナップには供給電源が広電圧範囲品は無いんですね。
(3Wクラスならば存在するのですが、今回の基板には積めません)
なのでデジタル系統の5Vから貰うしかなかったわけです。

さて、ところがです。
Digi-keyで調達するとなると、選択の幅が一気に広がるわけですね。
改めて探してみると、絶縁型で広電圧範囲入力の製品が入手可能なんです。
となると、効率の観点から変更するべきですよね。

ということで3回目の設計変更。
DC/DCコンバーターを広電圧範囲入力品に変更し、
供給元をデジタル系の5Vから、基板への電源入力に変更します。

電源ラインの引き回しが変わるので、そこそこ手間も掛かりましたが、
DC/DCコンバーターの形状も変更です。
ちょこっとだけ長くなるんですね。
最初のMinmax製ほどではありませんが。

かくして、なんとか設計が落ち着いて発注も掛けました。

にしても、何でこんなに手間かかったかなぁと思い返すと、
Digi-keyへの発注有無の影響がデカイわけですね。

Digi-Keyは送料が高いので、極力避けるようにしてるんですが、
やはりある程度はキーにしておくべきなのかなぁ。
ちょっと悩みどころです。

2022年5月22日日曜日

フィールドテストにトライ

 ちと進歩が遅れ気味の仮設水位発信機ですが、
フィールドテストの準備をちまちま進めておりました。

そして先日、ついにフィールドテストへ出かけることに。

場所は静岡県内の某所。
そこそこ大きめの川で、すぐ近くに宿泊施設が有る場所となると、
なかなか選定が難しいんですよね。

これがフィールドテスト機。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

センサー部を支えてるブームは もっと伸ばせる設計になっているのですが、
現地の状況では これで十分でした。

これを仮置きし、データー採取開始。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

落下防止のため、ヒモを付けていますが、
重心が本体側に有るので全く安定しています。
もしセンサーのブームを伸ばした場合は重心が前に出てしまうので、
何らかの対策が必要になります。

センサーから値は取れているものの、水面ではなく川底の値の模様。
時間が経過しても値が変わりません。
というのも、このテストを行っている間、水位は数十cm変化しているのです。
水面が測れているならば、確実に測定値に現れるはず。

川を覗いてみると・・・・・・・












 

写真の色具合のせいで、泥っぽい色にも見えてしまいますが、
実際には 水が非常に澄んでいます。
川底がキレイに見える状態なのです。
泳いでいる魚もクッキリ解ります。
さすがにこの状態だと厳しい模様。

もっと水位が有れば少しは状況が変わるのかもしれませんが、
前日に雨が降ったにも関わらず、たぶん50cmくらいしか水位ありません。

これはまた後日リトライですね。

2022年5月16日月曜日

図面のトラブル

 先日請けた組配案件にて、支給された板金ケースでトラブルが有りました。
その内容というのが単なるポカではなく、改めて周知した方が良さそうだったもので、
あえて記載することにした次第。

もちろんオリジナルの図面は載せられないので、
以下の図面は要点だけ解るように、仮で私が書いたものです。

まず、1つ目の図面をご覧ください。










板材に各穴1つと丸穴2つが開いてる代物。
こんな図面自体はポピュラーなもので、特に珍しくはないですよね。

さてでは2つ目の図面をご覧ください。


 









何が違うか、お気づきでしょうか?
実は丸穴2つが、1mmだけ左にズレています。

とは言え、丸穴の横位置が寸法値で指定されているわけではないので、
これでも1つ目の図面と同解釈しなければなりません。

と・こ・ろ・が、今回のトラブルというのは、
板金屋が2つ目の図面を元に、穴を横にズラして加工してきたのです。
でも上の図面だけならば、具体的にズレ値が解らないわけで、
加工できないはずですよね。

実はPDFの図面の他に、DWGの図面も一緒に渡していたのです。
DWGであれば具体的な値を拾うことが出来るので、
どれだけズレているかを正確に把握することが出来ます。

さぁこの場合、どちら側に問題有ると思いますか??

結論から申し上げると、7割方、板金屋さんの方がアウトなのです。

7割方と申し上げるのは、もちろん例外も有るからでして、
これから述べるのは、割と業界で一般的な解釈に基づく話です。

この問題の根っこを掘り下げると、図面とデーター、
どっちを優先するべき?という話になります。
データーを優先するべきならば、DWGファイル通りに作った板金屋が正しいことになります。

ところがですね、DWGは寸法が取れると言っても、基本的には図面を表すもの
なので、記載内容を無視して別途採寸する使い方は誤りなのです。

では、DWGファイルではなく3次元CADのデーターだった場合は??

3次元CADデーター上で、上のように丸穴がズレていた場合、
その通りにズラすのが正解でしょう。
つまり図面が間違い(正確には寸法記載不足)と解釈することになります。

なのでその場合には板金屋ではなく、図面を出した客側がアウトという判断になります。

DWGファイルと3次元CADデーターの扱いの違い、ご理解頂けたでしょうか?

上のようなトラブルが起こりえるので、2次元図面は注意が必要なのです。

脳内3D科が無事終了

 勉強会イベント「脳内3D科」が無事終了しました。

初開催だったので、色々不安要素もありましたが、
皆さんのお力で第1回目は幕を閉じました。

このイベントのメインは「小川先生のお話」なわけですが、
今回の内容はほんとに冒頭の部分という感じ。
今後の展開が楽しみなところです。

この小川先生のお話ですが、この後ビデオ編集を行い、
Youtubeで公開する予定。
そちらの作業も ぼちぼち進めねば、ですね。

今後、3Dプリンター界隈との絡みも有りそうな状況です。
多方面で役に立てるイベントに育つといいなぁ。