2022年11月21日月曜日

LT③「アクティブ接触ソルバ」の紹介

 第2回「脳内3D科」にて私が発表したLTの本題がこれです。

 







 

これを実際に動かしてみたのが以下の動画。
マウスで先端部をドラッグし、ぐりぐりと伸縮させてます。 


アクティブ接触ソルバを使用しない状態だと有り得ない状態まで動かせちゃう!


 
 
でもアクティブ接触ソルバを有効にすると・・・・・

 
このように可動範囲内で停まるようなります。
 
アクティブ接触ソルバは必要以上に動かないようにする為の機能??
そんな疑問に答える為、更に動画を用意してみました。

上の動画は可動部の先端をマウスでドラッグしてましたが、
別にブロック状の物体を用意し、それをマウスでドラッグしてみます。
 

まずはアクティブ接触ソルバを使用していない状態。
このようにブロックが重なってしまいますが・・・・・・

アクティブ接触ソルバをONにすると


 このようにブロックを介して可動部が押されます。
ブロックと可動部間には拘束は存在していません。
なので、ブロックを引き戻しても、可動部が伸びてきません。

アクティブ接触ソルバの有用性のダメ押しとして、以下の動画を。

 歯車っぽいものの噛み合わせです。
四角い箱の中には何も入っていません。
単なる軸受けです。



LT②「曲げ板金の話」

 第2回「脳内3D科」で私が発表した3つ目のLTです。








 

LT①「脳内3D科のメリット」

 第2回脳内3D科で発表したLT1つ目「脳内3D科のメリット」です。

 




2022年11月12日土曜日

コテ先の劣化

 ハンダゴテのコテ先は消耗品で、劣化することは皆さんご存知かと思います。

しかし、工場等で毎日沢山のハンダ付けを行ってるとかでなければ、
劣化を実感することは少ないのではないでしょうか?

かく言う私も、鉛ハンダを使用しててコテ先が凹んでいって穴が開いた、
という体験が1回だけ。
この程度では、無いに等しいレベルですね。

鉛ハンダに比べ、無鉛ハンダはコテ先劣化が激しいと聞いておりました。
しかし具体的にどうなるかは謎なままだったのですが、
やっと実感できた事例が発生です。

いつものようにケーブル加工作業を行っていたところ、
リールのハンダが空になったので、新しいハンダを出しました。

以前使っていたハンダはアルミット製の銀入りハンダ。
それに対し新しいハンダは日本スーペリア製の銀を使っていない無鉛ハンダです。

このスーペリア製のハンダはオリジナル組成の合金を使っていて、
メリットが多いことから私も大好きな代物。
合金は同一のまま、含有フラックスが異なる製品が複数存在します。

今回使用するのは「032」という型式のフラックス使用版。
従来標準の「030」に比べハンダの飛散が抑えられるという謳い文句で、
期待して購入したわけです。

いざ使用してみると、コテ先の汚れがハンパ無い!!
ハンダ付けを行えば、フラックス由来の汚れがコテ先に付着します。
汚れが酷くなればハンダの溶けが悪くなりますから、適時スポンジ等で清掃するわけです。

ところが「032」を使い始めると、この清掃頻度がハンパ無いのです。
もう、1回ハンダ付けする毎に清掃しなきゃならないくらい。
これでは作業効率が悪すぎます。

うーーん、このフラックスはダメかなぁ?と思っていたところ、
ふと、コテ先を替えてみるかと思い立ち、予備のコテ先に替えたところ、
以前より清掃頻度が減ったのです。

つまり、古いコテ先は表面が劣化したせいで、
汚れがこびり付き易くなっていた模様。
別に穴が開いたり等、外観上は問題無いのですけどね。

ともあれ、これが鉛フリーハンダのコテ先劣化かと実感できた、というお話でした。

2022年10月31日月曜日

続12VHPWRコネクタートラブル

 前回書いた12VHPWRコネクターの問題ですが、更に新事実が判明!! 

電線の接続にハンダ付けが使われてました。

アンフェノールのコネクターにはハンダ付け用コンタクトというのは存在しないので、
全く別のメーカー製なんでしょうね。

分解写真を見る限り、非常に汚いハンダ付け。
ハンダ不良による発熱の可能性も有りそうです。

そもそも今回のトラブル、端っこの線が切れたというトラブルが多いと耳にしてました。
それも分解写真を見て納得。
この構造じゃ、コンタクトが折れても不思議じゃありません。
ケーブルに加わる力が、コンタクトの1点に集中するからです。
アンフェノールの技術者なら当然気付くでしょうから、
このコンタクトの設計は どっかわけわからんメーカーなのでしょうね。

アンフェノールのコンタクトのように圧着接続されていたならば、
今回のトラブルは少なかった可能性があります。
こういうトラブルも含めて、ハンダ付けよりも圧着の方が信頼性高いです。
(正規の圧着加工がされてるという前提ですが)

こんないい加減なケーブル、中国製品ではまま見かけますが、
まさかnVIDIA純正品で見ることになるとは・・・・・・・
トホホな世の中になってしまいましたな(;;

ちなみにアンフェノール製コネクターを正規圧着で使用していたら、
今回のトラブルは発生しなかったか?というと、ゼロでは無かったかも。
前回書いたとおり、12VHPWRの仕様上、コネクターの電流容量に無理があるので、
時間が経つとトラブルが発生した可能性は有ると思います。

2022年10月27日木曜日

12VHPWRコネクター溶解トラブル

Geforce GTX4090にて、電源供給の12VHPWRコネクターが溶解するトラブルが起きてる件、
既にご存知の方もいらっしゃるかと。

Geforce GTX4090はバリバリ最新のハイパフォーマンスビデオカード。
それに関わるトラブルなので、パソコンユーザー以外には関係無さそう、
と思ってる方も多いのでは?と思って、ここに書くことにしました。

そもそも今回のトラブルを簡単に言えば、コネクター部を流れる大電流により
コネクターの端子部から発熱したことにより、コネクターが溶けた、という代物。

これ、別にパソコンに限った話ではないのは お解かり頂けるかと。
でも、過去に類似のトラブルはほとんど耳にしないので、少し調べてみました。

結論から言うと、規格に無理が有り過ぎ。

この規格を作った人、ほんとにハード屋なのでしょうか?

12VHPWRコネクターって、最大で600Wもの電力を供給するそうです。
電圧は12Vですから、電流値50Aにもなります。

で、12VHPWRに使われているコネクターを調べてみました。
中国製の出所がわからない代物も見つかりましたが、
アンフェノール製の真っ当な製品を発見。
そのデーターシートを見てみると、1ピンの最大電流は9.5Aとなってます。 

6ピン束ねれば9.5×6で、57Aまでいけるってことか、と思った方、
それは素人考えなのです。

コネクターの端子部には接触抵抗が存在するので、
各ピンの電流値が単純に均等にはならないのです。

なので、どれかのピンが1つでも異常発熱したとすると、
そのピンの接続状態がどんどん悪化し、電流値が低下。
するとその分、他のピンの電流負担が増えるわけで、
2番目に接続状態の悪いピンが異常発熱しだします。

とまぁこんな感じ、コネクターが溶解に至っちゃうわけですね。

上の方で計算した57Aという値から勘案すると、
このコネクターで安全に流せるのは40A位じゃないかと。
なので、Geforce GTX3090の時には問題が出なかったと思われます。

逆に言えば、50Aも流す必要有るのであれば、
もっとゴツい別なコネクターを選ぶのが筋という話。
ほんと、いったい誰がこのコネクター選定したのでしょうね。


2022年9月22日木曜日

HP Audio Switchは すぐにアンインストールすべし

 先日、リモート参加者も含んだ打合せ会議を行うこととなり、
急遽スピーカーフォンを購入。
購入したのはサンワサプライのMM-BTMSP1という製品。
これをノートPCに接続し、スカイプ経由でリモート参加者と繋ぐ予定でした。

ところがこのスピーカーフォンの到着まで時間が掛かり、
事前テストが出来ないまま打合せに臨む形になってしまいました。
まぁスカイプでの通話はかなり昔から使っていたので特に不安は無かったのですが・・・・

いざ打合せ場所に集合し、セッティングを開始。
開始時間になったのでスカイプを起動しリモート参加者を召喚。
し・か・し!!

こちら側の声がリモート参加者に届かない!!

他の参加者にもノートPCの設定を色々確認してもらったものの解決しない。
スピーカーフォンのマイクのみならず、ノートPC本体のマイクも含め、
全て音声入力が効かないという状況。
これはWindowsが壊れてる可能性すら感じたので、
結局ノートPCは諦めてAndroidタブレットにスピーカーフォンを繋げ、
なんとか打合せを開始できました。

上記のスピーカーフォン、USB接続のみならずアナログ接続も可能なので、
私のタブレットに繋ぐことも出来た次第。
奮発して最上位機種を買って正解だったと安堵した瞬間でした。

帰宅後、すぐに原因究明作業を開始。
今後もリモート打合せを行う可能性は有る訳ですし、
何よりノートPCの調子がおかしいのは非常に困るわけです。

通常のヘッドセットを繋げての調査から始めたわけですが、
やはりどうやっても音声入力が効きません。
今までこのノートPCで音声チャットを行ったことが無かったので発覚しなかった事態。
気が付いて良かったと言うべきなのでしょうか??

グーグル先生も尋ねながら色々試してみるものの一向に改善せず。

万策尽きた感が漂いだした頃、なにげなくタスクバー内の隠れてるアイコンを見てみると、
「HP Audio Switch」なるものを発見。
なんだこれ?と思いつつ、それを開いてみると、
オーディオの入出力の選択機能ではありませんか!!

で、それに音声入力選択をヘッドセットのマイクを選んでみると・・・・・・
音が入るようになった!!

もう全て解決ですよ。
この「HP Audio Switch」とかいうツールが全ての元凶だったわけです。

スカイプのみならず、Windows上の数々のアプリって、
WindowsのAPIに沿って音声入出力を扱ってるわけですね、当然ながら。
なのでどのアプリも基本的な使い方はほぼ一緒なわけで、
ユーザーが戸惑うことは少ないわけです。

しかしこの「HP Audio Switch」というツール、
WindowsのAPIを無視して動いてるようなんですね。
具体的にWindowsの設定やアプリの設定で音声入出力を切り替えても、
それを完全無視して入出力の設定を強制的に変えてる模様。

何より凶悪なのは「HP Audio Switch」の設定がWindowsやアプリ側から見えない点。
「HP Audio Switch」の設定とアプリ側の設定が食い違ってた場合、
見た目の設定は問題無いのに音声信号だけが通らないという、
非常に困惑する現象に陥ります。

一般的なPCだと、Windows側もしくアプリ側のどちら音声入力を切り替えても
きちんと音声の入力源は切り替わるようになってます。
しかしこのノートPCの場合、上記の切換に加え、
「HP Audio Switch」の設定も切り替えるという作業が必要になります。

単純に手間が増えてるだけやん!

もうねほんと、だれがこんなクソツール考えたのやら・・・・・・
初見殺しもいいところ。
百害あって一理なしですよ。

原因が判明したので、すぐに「HP Audio Switch」をアンインストール!
もうすっかり普通のPCに戻りました。
胸をなでおろしましたよ。

HPのノートPCユーザーの皆さん、
もしまだ気付いていらっしゃらなければ、
すぐに「HP Audio Switch」をアンインストールしましょう!!