2025年6月15日日曜日

洞爺湖マンガアニメフェスタの先行き

 また今年もTMAFの時期が近づいてきましたね。
これだけ回を重ねると もう安定期に入った、様に感じるかもしれません。

しかし実際のところ、そんなこと無いんですよね。

私から見て一番の問題点はボランティアスタッフが減っている事。
ボランティア以外のコアスタッフは そんなに沢山居ないので、
ボラスタが居ないとイベントが回らないのです。

事実、ボラスタ不足の影響で、以前よりもコンテンツが減っています。

この調子でボラスタが減り続けると、更にコンテンツを削る必要が出るかと。 
するとイベントの厚みが減るので、来場者数に影響出る可能性が。

それともう1点の懸念点は、イベントの運営費。
TMAFはパンフレットの売り上げで成り立っているものの、
来場者数に対するパンフの販売数の比率が下がっているっぽい。

これ、皆がお金を出し渋ってるという話ではなく、
インバウンドの影響が大きいんじゃないかと思ってます。

昔の話になりますが、洞爺湖温泉街の各ホテルはTMAF期間中、
TMAF目的のお客さんを優先し、それ以外のお客さんは予約をお勧めしない、
というスタンスを取ってきたのだそうな。

すると結果的に、TMAF目的の宿泊客が多くなるわけで、
それらのお客さんは大抵、パンフを購入してくれるわけです。

しかし現在はいつも通りに予約を受け付けてる状況でして、
インバウンドのお客さんの割合が結構多くなります。

インバウンドのお客さんも、時間が有れば眺めていってくれるので、
来場者数底上げ効果はゼロではありません。
朝一で出発してしまう為、TMAFを全く観ずに去ってしまうお客も多いようですが。

インバウンドのお客さんはパンフまで購入してくれる方は少ない感じです。
そしてTMAF目的の宿泊客割合が減ってることを加味すると、 
パンフの売り上げ数は伸びないどころか、へたすると減ってしまうかも?

とまぁ、TMAFの先行きに対して、非常に不安を感じてるのでした。

2025年6月13日金曜日

X68K EXPERT 復活

 電源ユニットのオーバーホールも完了したので組付け作業へ。
特に問題無く完成。
ちゃんと起動/停止してくれます。

 

今回、電源ユニット内のコンデンサーの試用実験も兼ねてたので、
複数の種類のコンデンサーを付け替えてテストしてました。
最後は そのままの内容でX68K本体に組み込み。

ちょっとだけ気になってるのは、電源ユニットのC40とC41。
これはVCC系統のリップル吸収のコンデンサー。
整流ダイオードの直後に入ってるので、もっともリップルが流れる代物。

今回の最終形態ではニチコンのPWの16V4700μを使用してるのですが、
以前1台だけ、このコンデンサーを使って発振した個体が有ったんですよね。
なのでちょっと警戒していたわけですが、今回は全く問題無し。

まぁこのX68Kはほとんど稼働しないので問題にならないと思いますが、
ちょびっとだけ気になりますよね。 

 

ちなみになぜ発振するかという話ですが、
X68Kの電源ユニットはVCC系統の電圧をフィードバックさせて
メイン系統の動作制御を行っています。
しかしそのフィードバックループの位相余裕が少ないもんで、
C40とC41のESRが非常に低いと、位相が回って発振しちゃうんですね。

リップルを喰らう電源用電解コンデンサーは低ESRです。
なのでそういうコンデンサーを使う前提で電源も設計されるのですが、
X68Kの電源はちとギリギリで設計されてしまってます。
なので昨今の超低ESR品を使用することができないんですね。
やっかいな代物でございます。

X68K電源ユニットのテストベッド

 結構前になりますが、X68K電源ユニット用のダミーロードを作成しました。
これはオーバーホールや修理で、電源ユニットに手を加えた後の動作試験が目的でした。
ではそれで全て揃ったかと言うと、まだ電源ユニット基板を載せるベッドが必要なのでした。

電源基板をケースに収めてから動作試験するならベッドは不要ですが、
それだと基板からわずかな異音が出ていたとしても気づきませんし、
再度基板に手を加えようとすると、まだユニットをバラさなければなりません。

ですのでケースに収める前に、基板の状態で動作確認するのがベターです。

しかしその場合、1つ問題が出てしまいます。
X68Kの電源基板にはFETやレギュレーター等、熱を出す部品が載ってますが、
それはケースに放熱する構造になっているのです。
ですので、そのまま基板の状態で動作させると、
オーバーヒートで部品が壊れてしまいます。

もちろん極短時間であれば支障は無いのですが、
電解コンデンサーの交換を伴う作業だった場合、
電解コンが本来の性能を出すまでの時間は連続稼働させる必要があります。
少なくとも2~3日は欲しいところ。 

そうなると何らかの放熱機構を用意する必要があるわけでして、
その為のテストベッドという話です。 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

いきなり早速ですが、実際に作製したテストベッドでの動作試験風景。 

右側がダミーロードで、左側がテストベッドに載ったX68K電源基板です。 

ケースに放熱する部品は全部で4点あるのですが、
2点は市販の放熱器をビス留めしてまして、
残りの2点にはmeviyで作製したアルミ板金のヒートシンクを付けてます。 
これに92mm角のファンで風を当てて、強制冷却。 

ダミーロード上のファンも、テストベッドのファンも、
アイネックスのCFY-90Sを使用してます。 
これが非常に静かなファンで、2台回っててもオシロスコープの方が
遥かに煩いという状況。
それでいて、それなりに風は送ってくれるので、なかなかバランス良い製品ですね。
ちなみにこのファンの電源もX68K電源から供給してます。

 

来月の20日開催される「つくまた2」にて実物を展示する予定です。
ご興味感じた方、ぜひお待ちしております。 

2025年6月10日火曜日

つくまた2に出展しまーす。

 同人ハードのイベントで、今回で2回目の開催となる「つくまた2」に当選しました。
スペース数より応募の方が多かったので抽選となったそうですが、運良く当選できました。

前回に引き続き、オリジナルのキットを出す予定でして、
今回の新作は「1ゲートロジックIC変換基板キット」です

 

それと、キットとして纏めてはいないのですが、
X68K電源のダミーユニットを展示する予定です。 

これはX68000の電源ユニットをオーバーホール後、テスト稼働させる為のダミー負荷。 
いきなり本体に繋いで動作テストする方も多いようですが、
電源ユニットの異常で本体にトドメ刺したりすると、泣くに泣けないですからねぇ。

本体に繋がず、電源ユニットのみでも動作しますが、
無負荷だと症状が出ない不具合もあり得るわけです。 

そんなわけで作ったダミー負荷なのですが、
あくまで自分用に作ったものでして、他の方の需要は皆無かと(笑)
なのでキットとして出すつもりはないのですが、
もし興味をお持ちの方いらっしゃれば、部品をお出ししてもいいかなと。

当日、コンセントが使用できるようでしたら、実演も行うかもしれません。 

2025年5月19日月曜日

TPS2116のお試し実験

 同人向けハードにて、供給電源の系統切替をやりたくて情報収集してました。

2系統ある入力のどちらかでも供給可能にしたい場合、
一番簡単に思いつく回路はダイオードOR回路ですね。
パッシブ動作なので信頼性も高く、コストも低い良い方法なのですが、
ダイオードのVF分だけ供給電圧が下がってしまうという難点があります。
電圧低下が無視できるような回路であれば構いませんが、
USBからの供給も含む5V回路の場合、とても無視できない値になります。

それともう1つ、ダイオードOR回路の場合、
どちらの入力から供給されるかは入力電圧値で決まります。
入力がA・Bの2系統有ったとして、入力Bに電圧を供給した場合には、
電圧値に関わらず、必ずB側から給電されるようにしたい、
いわゆるプライオリティ動作の機能が欲しい場合、
ダイオードORでは無理なわけです。

 

ということで、出力イネーブル機能付きの理想ダイオードICなんかも試しつつ、
思考錯誤してきたわけですが、ここにきて理想の一品を発見!!
TI製のTPS2116という石です。

この石はまさに、上記の動作の為に作られた石です。

最近出たばかり・・・・というわけではないのですが、
TIの製品は非常に種類が多く、欲しい石を見つけるのに難儀するんですよね。

 TPS2116をデーターシートを確認すると、
ほぼ私が欲しい機能通りの事が書いてあるのですが、
こちらが想定している使い方のケースについては記載がありません。
ですので実際に実物で動作してみることにしました。

 

まず、TPS2116と変換基板を用意。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

この石は0.5mmピッチなので、電線を直結して実験はさすがに無理(笑)

 

変換基板にICを実装したのがこれ。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

レーザー刻印なので非常に視認性が悪い!!
しかし刻印以外で向きを確認する方法が無いという困ったちゃんです。

なんとか頑張って実装できたので、実験作業に進みましょう。

 

まず以下がTPS2116の基本的な繋ぎ。


 

 

 

 

 

 

 

 

入力を自動切替して欲しいので、MODEピンはV-IN1に接続。
PR1は切替動作のスレッショルド電圧を設定するピンですので、
本来は抵抗分圧した値を入力するのですが、
今回は厳密なスレッショルド値の設定は不要なのでV-IN1へ直結してます。
V1オープン時の不安定動作を回避する為、1.2KΩでプルダウンしてます。
STは入力選択状態を表す出力端子ですので、今回のテストでは不使用。

 

まず基本はデーターシートにも記載ある、V1へ5V供給している状態。 



 

 

 

 

 

V2の状態に関係無く、OUTには5Vが出てきます。

上記の状態からV2へも5Vを供給し、次にV1への供給を止めると、
供給源がV2に切り替わってOUTには引き続き5Vが出てきます。

またV1に5Vを供給してやると、供給源がV1に切り替わる・・・・
というのが この石の基本的な動作です。

 

さてでは、V1・V2ともに供給無しの状態からV2へ5Vを供給した場合??







 

これが今回確認したかった内容です。
普通に考えればV2からOUTへ供給されるだけ、と予想できますが、
データーシートには記載が無いんですね。
(データーシート記載は、V1供給からスタートする事例ばかり)

で、結果は予想通りOUTに5Vが出てきました。
つまりV2供給スタートでも問題無いという結論。

 

これ、V2にUSBから電源供給し、V1に外部供給する場合の想定なのです。
外部供給が無い場合はUSBバスパワーで動作するけど、
外部供給がある場合は常に外部供給で動く、というような設計です。

 

それともう1つ、電圧差についても調べてみました。

V2に5.05Vを供給した状態で、V1に5.0V供給した場合の挙動です。


 

 

 

 

 

これも結果は期待通りで、V1に5.0Vを供給すると、
OUTは5.05Vから5.0Vへ下がりました。
理想ダイオードを使った切替回路の場合、
この程度の微小電圧差では切替がうまくいかない場合があるそうなので、
念のために調べてみた次第。


最終結論として、私の期待通りに動いてくれる石だという事が確認できました。
今後愛用していくつもりです。

ちなみに入力系統切替はFETによるスイッチ式なので、
切替の際に僅かな出力電圧低下が起きるので、その点だけ留意が必要ですね。

2025年5月9日金曜日

BNCコネクター取付用の治具

 某組配案件にてパネル固定のBNCコネクターを使用。
複数取り付くのですが、きちんと向きを揃えなきゃならない。 

四角フランジが付いててビス4発で留めるタイプならば問題無いのですが、
今回取り付けるBNCコネクターはナット1個を締めて固定するタイプ。

一応、板金の開口はDカットが施されてるので、
大幅に捻じれて取り付くことはないものの、
穴のアソビのせいで若干捻じれてしまうのでした。

なので手調整で向きをなるべく揃えているわけですが、どうにも効率が悪い。

 

というわけで、治具を考えてみました。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

治具自体の傾きを防ぐため、2つのBNCコネクターを跨ぐような構造。
この治具を装着したまま、2つのBNCコネクターのナットを締めればOKなはず。 

これ、どちらもmeviyで見積。

2ピース構成になっていますが、奥の方が治具の本体。
(上図には描かれてませんが、M2.5の皿ビスで合体させます)

加工精度と ある程度の硬度が必要なので、本体はアルミの切削品です。
ステンでも作成は可能ですが、重さの点で作業性が問題なるかも。
3Dプリンターで自作を考える方も多いでしょう。
3Dプリンターでの造形自体は可能だと思います。
しかしABSやPET等で出力した場合、BNCコネクターを締めた際に
コネクターの突起が若干食い込んで、治具が抜けなくなると思います。
そういう意味で、硬度が必要という話なのでした。
無垢のアルミだと懸念が残るので、念のためアルマイト処理もかけています。
ちなみにポチコンで出力するならば3DプリンターでもOKかも?

BNCコネクターが嵌る部分は公差を設定してます。
ネックはBNCコネクターのロック用突起を嵌める溝。
仕様で、公差指定すると切削深さの制限が発生するんですね。
MAX4mmという仕様なので、深さ4mmで設計。

しかしこれだと治具がBNCコネクターの根元まで刺せず、
パネル面から浮いた状態になってしまうので、
前面にスペーサーのような板を付けるという構造になりました。

この前面板は切削ではなく板金で十分。
板金加工で樹脂が選択できるので、ポリカーボネートを選択。
これならBNCコネクターが取り付く板金の表面を傷つける可能性が減りますので、
一石二鳥の構造となりました。

 

気になるのはお値段ですが、通常納期でも、2つ合わせて1万円以下でした。
治具ですから単発の代物です。
それがこの値段で1つから作れるのですから、大助かりですね。


ネジの締め付けトルク

 あるお客さんから請けてる組配案件、全てのネジにの締め付けトルクが指定されています。
専用工具を用意し作業を開始したところ、あるネジで破損が発生。
黄銅製の六角スペーサーをバーリングタップ加工してある鉄板に組付けてる箇所でした。 

指定トルクで締めると一部の物は耐えられるのですが、
大抵の物は六角スペーサーの雄ネジが変形してしまい、
最悪の場合 規定トルクに達する前に雄ネジが潰れてしまいます。

お客さんが設定した締め付けトルクの根拠は、ヒロスギが公開している資料でした。
スペーサーの破断トルク

確かにこの表だと、お客さんの指定値には余裕があるように見えます。
しかしこのテスト、スペーサーの受け側が専用の台です。
六角スペーサーの雄ネジが全長に渡って嵌合するのです。

それに対し今回問題が発生した物はバーリングタップ。
せいぜい2山程度しか嵌合していません。
これなら当然、耐えられるトルクは変わってきますよね。

 メーカーの参考資料を用いるのは良いと思いますが、
実物との状態差異を考慮しなければならないという良い実例でした。