2023年4月21日金曜日

トヨタ bZ4X

 先日、bZ4Xに乗る機会がありましたので、その感想などを。

そも、bZ4Xって何?という方が多いと思うので、一応説明を。
この車はトヨタが初めてリリースした完全電気自動車です。
このタイプの仲間としては日産のリーフが既に存在してます。

完全な電気自動車なので、ガソリンは全く使いません。
搭載のバッテリーで走行し、バッテリーの電気が減ったら充電器で充電します。
なので、充電スタンドが無い地域でバッテリー切れを起こしたらアウトです。

さて、このbZ4Xですが一般市販されておりません。
リース等の限られた条件でしか乗れない車となっていますので、
カーマニアの方しかご存じないと思われます。


本題に戻りまして、今回このbZ4Xで静岡方面を往復してきましたので、その話です。
私はタイムズのカーシェアを利用していまして、
タイムズのカーシェアにはbZ4Xが少数ですが導入されているのです。

普通ならば自宅近くのステーションから車を借りて使うところですが、
今回はbZ4Xを使う前提なので、わざわざ電車で移動してます。
東京都内でさえ10台も無いほど少ないものでね。

今回は川崎のステーションから借りました。
EV車用の専用ステーションとなっており、充電スタンドが設置されています。
私が車を取りに行くと、bZ4Xが充電器に繋がれたままの状態。
まずは充電器の取り外し作業からスタート。
と言っても、単にbZ4Xの充電コネクターから充電ケーブルを抜き、
ケーブルを充電スタンドに格納するだけです。

余談ですが、bZ4Xの隣には日産リーフが停まっていました。
このステーションではリーフの貸し出しもしているのです。
リーフは小型普通車クラスのサイズなのに対し、
bZ4Xは大型SUVクラスなので、並べて比較するとデカいです。

しかし単にデカいだけでなく、航続距離も大きく異なります。
今回は静岡方面往復ということで、予想走行距離が約400km。
リーフだと半分も走れるかどうかというところ。
随時充電しながら走れば良いとは言え、充電にも時間がかかることを考えると、
リーフでの遠出は ちょっとお勧めできない感じ。

それに対しbZ4Xはリーフの倍以上走れます。
大阪往復となると ちょっと考えものですが、
今回くらいの距離ならば途中充電無しでもいけるかも??という感じ。

 

まず、運転席に座って、車内を色々確認。

すぐに目に入るのが、でっかいサイドボックス。
アクア等でも運転席と助手席の間にはサイドボックスとシフトコンソールが
存在していますが、bZ4Xでは それが2段になっています。
上段の方は そのまま肘掛けにも使えるようになっていますので、
だいたいの高さが想像できるでしょうか?
ドリンクホルダーとシフトコンソールも上段に設置されています。
なんでこんなデカくて邪魔なものが?と思ったら、
bZ4Xでは、助手席の前にダッシュボードが存在しないんですね。
なので代わりにサイドに収納を増やした模様です。
しかしこれだと、運転席と助手席が完全に分離されてて、
車内で席間移動はほぼ無理です。
デカい車なのに、これはどうなんでしょうね??

 シフトレバー?は回転ダイヤル式で、慣れるまで時間かかりますね、これ。
ちなみにポジションはRとNとDのみで、Pは別にスイッチが存在します。
最初このスイッチの存在に気づかず、どうやってPに入れるのか迷っちゃいました。
前進がDのみということでLは存在しません。
これはフットブレーキを使えということなんですね。
完全な電気自動車なので、フットブレーキを軽く踏むと回生ブレーキが効きます。
これはガソリンエンジン車でエンジンブレーキに相当。
長い坂道でフットブレーキを踏み続けるというのは、
ガソリンエンジン車に慣れてる身だと抵抗を感じるところですが、
これは慣れるしかないんでしょうねぇ。
ちなみに日産のe-POWERだと、フットブレーキを踏まなくても
アクセルを緩めるだけで回生ブレーキが効くので、私は こちらの方が好みです。

カーナビは専用の大画面タイプが付いています。
画面の広さは評価できますが、主要な操作ボタンがタッチパネル式。
これは正直いただけません。
画面をしっかり見ないとボタンの位置がわからないので、
走行中に地図のスケールを変えようとしても、
正面から目を離す時間が長くなってしまいます。
これには少しストレスを感じました。

カーオーディアも当然装備されていまして、JBLのスピーカーシステムです。
これが めっさ良い音出してくれます。
しかも定位が前方に来るように調整されてます。
なかなかに良く出来たスピーカーシステムだと感心しました。
残念なのはカーナビのオーディオの方がSDカードを使用できない点。
私は音楽ファイルをSDカードで持ち歩いてるので、
今回bZ4Xでは音楽をかけられませんでした。
ちなみにUSBメモリーは使用できるので、
またbZ4Xに乗る機会が有ればUSBメモリーを用意するつもりです。

エアコンも各座席毎に設定できる模様。
その分、エアコンの操作が分かりづらくて、まだ全て把握できてません(笑)

シートポジションの調整もすべて電動。
この辺はさすが高級車というところ。

最近の車らしいというか何というか、USBの充電端子が各座席に用意されてます(笑)
時代ですねぇ。

リアの荷物スペースにはAC100Vのコンセントが付いてました。
バッテリーをガツガツ減らすことになるので多用するのは気になりますが、
いざという時に重宝しそうですね。


さて、いざ出発です。

bZ4Xの車体は大きいのですが、その分もモーターの出力も大きい模様。
パワフルに加速してくれます。
EV車なので、ガソリンエンジンのように吹き上がりの間や、
オートマミッションに由来するラグのようなものは皆無です。
この辺はガソリンエンジン車と かなり差がありますが、
むしろ素直な操作感になるという点で、割とすぐに慣れます。

静岡県までは東名高速を走っていったわけですが、
高速道路でも全く問題は感じませんでした。

当然のごとくオートクルーズも付いていますが、
使い慣れていないこともあり、ほとんどマニュアルで走行してました。

目的地に到着し、バッテリー残量が約半分というところ。
bZ4Xの航続距離が400kmに対し、約200km走ってきて この残量ですから、
表示値の精度は高めかなと感じました。

帰路は往路よりも遠回りの予定なので、さすがにこのままじゃ不安ってことで、
到着地に設置されてる充電スタンドをお借りして充電することに。
今までEV車に乗ったことが無かったので、バッテリーゲージが半分だと
充電に4~5時間くらいかかるのかな?と漠然と思ってたわけですが、
設置されてる充電スタンドが通常タイプという代物でして、
これだと急速充電ができないんですね。
この通常タイプの充電スタンドにbZ4Xを繋ぐと、
車のコンソールの方に充電時間の目安が表示されます。
(充電スタンドの方には表示されませんでした)
すると、満充電まで約14時間!!
いやぁこれにはちょっとビックリでした。
半分減った状態でこれですから、もしバッテリーが空だったら、
充電に丸一日かかるということになります。
これはさすがに要検討ですね。

充電スタンドが一杯設置されているならば、夜の間に充電しとけばいいや、
と考えられますが、今回の施設のように充電スタンドが1か所しかない場合、
先に使われていたら充電できないまま帰路へ、という羽目に。
これは非常にリスキーです。

ガソリン車であればタンク内のガソリン量は割と正確に把握できるので、
それを基にあとどれくらい走れるかの目安を逆算できます。
しかしEV車の場合、残走行距離を そこまで正確には算出できません。
なのでギリギリまで走るというのは怖くて出来ないんですね。
遠出する際は充電スタンドが確保できるかが、非常に重要なポイントになる様です。

ともあれ、今回は夜の間に9割近くまで充電できたので帰路も不安無く出発。
更に休憩で立ち寄った道の駅にて急速充電もしてみました。
この急速充電は有料なわけですが、タイムズ側でカードを用意してありますので、
それを使って精算です。
急速充電は30分という時間縛りがありますが、
休憩ついでならば ちょうど良いかも。
しかしいくら急速と言っても たかだか30分ですから、
ちょこっとバッテリーゲージが増える程度です。
もしバッテリーが空に近い状態で帰路を出発したならば、
急速充電スタンドを渡り歩きながら帰る感じになってしまうでしょう。
時間ロスが半端無いですね。

今回は結局のところ、帰り着いた時点でバッテリーが半分以上残っていたので、
道の駅での急速充電も必要なかった感じですが、念には念をというところ。

それよりも、残走行距離が解りづらいという点が、EV車の難点かもしれません。
ガソリンエンジン車であれば、高速走行時や坂道を登ってるとき燃費が落ちて、
坂道を下ってるときは燃費が良くなる、というのも含め、
だいたいの目安は把握できるわけですが、
EV車の場合は回生ブレーキによってバッテリーを充電してきますから、
ガソリンエンジン車の感覚で目安が付きづらいのです。
それを考慮すると、バッテリーゲージが1/3を切るような使い方は避けた方が良いかも?

しかしながら今回のbZ4Xはバッテリー容量も大きく、航続距離が400kmともなると、
ちょこっとした遠出には使えるかも、という手ごたえを感じましたね。

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