2019年5月18日土曜日

抵抗値の選定

前回は抵抗を合成する話を書きましたが、
その際に結構参考にさせて頂いてるサイトがここ

欲しい抵抗値を入力すると、それを合成するのに必要な抵抗を計算してくれます。
これは便利!!

E24系列くらいならば使用頻度も高いので値を覚えているものの、
E48系列やE96系列となると、値を覚えていらません。(;;
なので、その中から選定して組み合わせてくれる上記サイトが助かるんです。

ただ、注意点もございまして、E48やE96系列を選択した場合、
E24系列の抵抗を使ってくれないんですね。

E24系列からE96系列に向かって、抵抗値は細かくなっていくわけですが、
E96系列の中にE24系列の値が全て含まれているわけではないのです。

なので、E24とE96の抵抗を組み合わせれば目的値がピッタリ作れるところ、
E96系列を選択するとE96だけで計算しちゃうので、近似値になったりします。

あと、選択する抵抗値がなるへく近い値になるよう、選別するようでして、
これもまた一長一短。

たとえば、10.24KΩという抵抗値が欲しい場合、
E24系列を指定すると5.1KΩの2本直列という結果を提示してきます。
これだと10.2KΩですので、微妙にズレてる値ですね。

ところが10KΩと240Ωを使用すれば10.24KΩが正確に作れるわけです。
2本の抵抗値が離れている為、選択から外されてしまう仕様のようです。

確かに2本の抵抗値が近い方がいいか、離れてる方がいいかは、ケースバイケース。
温度による抵抗値変化を気にする場合は近い方が良いのですが、
高価な超高精度抵抗を使用する場合は、離れている方がコスト的に有利。
なぜならば、合成抵抗値の精度は2本の抵抗のうち、高抵抗の方が支配するからです。
10KΩと240Ωの組み合わせの例ですと、 10KΩに0.01%品を使った場合、
240Ωの方は0.25%品で足りちゃうんです。
このコストの差は非常に大きい!!

なおその場合、10KΩ側の電力負担が大きいので、
流れる電流が多いと発熱が多くなっちゃう為、その点はご注意を。

2019年5月16日木曜日

高精度のチップ抵抗

アナログ回路をいじってると、高精度な抵抗が必要になる時があります。

ディスクリート部品全盛の頃だと、5%精度のカーボン抵抗がノーマルで、
1%品が高精度、それ以上が超精度って感じでしたが、
チップ抵抗が主流になった現状だと、1%精度が普通になっちゃいました。

すると、0.1%品が高精度で、それ以上が超高精度って感覚ですね。

0.1%の精度が有れば、普通は十分じゃないかと思いきや、
実際に計算してみると そんなに甘くないんですよね(;;

半固定抵抗を付けて調整可能にすれば ある程度は解決できるわけですが、
量産品は なるべく無調整化したいのが私の方針。

そこで高精度抵抗の出番となるわけですが、
Digi-key等の通販業者の登場で、ニッチな部品の入手性もかなり改善されました。

しかし、全てが揃うかと言うと、まだちょっと難が有るようでして・・・・・・

抵抗値等の系列でE24とかE96とかっていうのはご存知と思います。
Digi-key等で探すと、E48までは難無く揃っているのですが、それ以上となると・・・・・・・
E96は稀に有りますが、E192は皆無という感じ。

なので、E96やE192系列の抵抗値が欲しい場合は、抵抗を2つ以上合成して設計。
実装コストが上がるというデメリットが有るものの、
組み合わせる抵抗の値をなるべく離すことで、全部に超高精度品を投入せずに済む
というメリットも出てきます。

そんな感じで抵抗値の選択を開始すると、今度は別な問題に直面。
超高精度品としては0.05%くらいを使いたいと思っても、
E24系列じゃないと入手性が悪いというオチに。

E48系列以上だと、0.1%品が限界という感じ。

E48とE96の組み合わせだと、結構細かく合成値を作れるんですが、
E24をベースにするとなると、ちと面倒でございまする。

2019年5月12日日曜日

基板発注

既に1週間も経ってしまっているわけですが、今年のゴールデンウィークは長かったですね。
おかげさまで私も、溜まってた作業が捗りました。

ゴールデンウィーク開始早々に届いた試作基板の動作も無事確認完了。
これで本作基板に手を付けられるわけです。

その他に「かんたんスマートモニター」の関連基板を複数種類設計しておりました。
その中で、センサー用のサージ保護基板を昨日発注かけた次第。

「かんたんスマートモニター」の大口のお客さんは、
4―20mA出力のセンサーを使われることが多いので、
それを「かんたんスマートモニター」のアナログ入力に繋ぐことになります。

このセンサーのケーブルというのが、結構長くなるケースが多い上に、
郊外に設置されることが多いんですね。
そんなわけで誘導雷の影響を受ける可能性が少なくない!!

「かんたんスマートモニター」は民生用ですので、誘導雷対策なんて標準装備しておりません。
そこで、誘導雷対策のサージ保護基板を噛ますことにしました。

アナログ出力のセンサーは、4―20mA出力型の他、
単なる電圧出力型というのも存在しますので、
それぞれサージ保護基板の設計が異なります。
ですので、今回はその2種類を発注。

他にもゴールデンウィーク中に設計した基板は残っているので、
それらも順次発注を進めていきますよー。

2019年5月2日木曜日

計装アンプが いい感じ

以前から計装アンプという物が気になっていたものの、
オペアンプ回路で なんかなっていたので、手を出さずにおりました。

計装アンプについての解説は、アナログデバイセズのサイトを参照して頂くとして、
パッと見は、オペアンプと大差無い感じを受けたもんでした。

今回、「かんたんスマートモニター」用の試作基板を設計してて、
計装アンプを使用したタイプというのも作ってみたんです。

最初は まぁこんなもんかな?って感じで、
やはりオペアンプとの差別化が出来なかった次第。
なので、お蔵入りしそうな流れの回路でした。

と・こ・ろが、試作回路を色々カスタマイズしていくと、
計装アンプを使った方が回路がスマートになるという事に気付きました。

今回の事例ですと、引き算回路+増幅回路というケースなのですが、
オペアンプで組んだ場合、オペアンプが2~3個位必要になるわけですが、
計装アンプだと1個で済んじゃうんですね。

コスト面でも有利ですが、基板面積を抑えられるのが助かりました。

今回使用している計装アンプはAD8237という製品。
使いやすい製品だと思っておりますが、難点は入力インピーダンスかな?
私が通常使っている高精度オペアンプと比べて、入力インピータンスが2桁以上低い模様。
とは言え、100MΩくらいは有りそうですので、気をつけて設計すればいいだけとも。

あと、出力ドライブ能力も 小さめな印象。
これも設計時には要注意かと。

ともあれ、計装アンプは気に入ったので、今後は更に応用拡大したいところです。

2019年5月1日水曜日

アナログ回路の抵抗定数

試作基板のテストを行っている話を前回書きましたが、
定数の変更が必要になったというところで話が終わってました。

その後、定数の検討を始めたわけですが、これがなかなか難儀な代物。

抵抗分圧で電圧を落とす際に、
その先のオペアンプの入力インピーダンスが無視できないんですね。











上記の図だと、10KΩの抵抗で分圧してからオペアンプに入力。
オペアンプの入力インピーダンスが100MΩだと仮定すると、
計算上0.0025%のズレが出ちゃうんですね。

え?その程度?と思われるかもしれませんが、
16bitのA/Dコンバーターなんか使うと、この値は決して大きくないんです。

16bitのA/Dコンバーターの分解能は65535ですから、1LSBは1/65535。
これを%に変換したら、1LSB= 約0.0015%なんです。
0.0025%って、1LSB以上のズレになっちゃうわけ。

ちなみに10bitのA/Dコンバーターだと分解能は1024なので、1LSB=約 0.1%。
16bitに比べたら全然楽ちんですね。

というわけで、オペアンプの入力インピーダンスを考えたら、
分圧抵抗を更に低抵抗可したいところですが、そうすると また別な問題が。
前段のオペアンプの出力能力がネックになっちゃうんです。

実は10KΩの抵抗ですら、ちょっと負担が大きい感じで、
できれば100KΩくらいに上げたいところ。










ところがこの状態だとズレが0.025%にもなっちゃうんです。
10bitのA/Dコンバーターだと問題にならない値ですが、
16bitのA/Dコンバーターだと、まずいレベルですね。

ただ、オペアンプの出力能力の点は、レールtoレールの振幅をどこまで使うか次第。
電源電圧5Vで、5V近くまでの出力振幅が必要な場合には、
負荷抵抗をできるだけ上げる必要があるわけですが、
出力振幅が4V程度で足りるのならば、10KΩくらいの負荷でも余裕。
この辺は、回路全体のレベルバランスの設定になりますね。

とまぁ。そんな感じで色々唸っている状況です。

2019年4月28日日曜日

試作基板のテストをやってました

ゴールデンウィーク中に試作を行おうと準備を進めてたのですが、
なかなか基板が発送されず、やきもきしておりましたら、
なんとか先週末に発送が掛かりまして、昨日基板が到着。
早速、作業に取り掛かりました。

今回の試作基板というのは これ。
















かんたんスマートモニター用のオプション基板の1つで、
なんちゃって16bitA/Dコンバーターユニットです。
どれが実物なのか解りづらいので、赤枠で囲っておきました。

なぜ、「なんちゃって」 なのかと言いますと、
16bitのA/Dコンバーターの性能をフルに引き出せるような設計になっていないからです。
16bitのA/Dコンバーターって、非常にシビアな石なので、
きちんと性能を引き出そうと思ったら、とてもコストと手間がかかるんです。

しかし、用途によっては こんなラフな代物でも需要が有るんですね。

実はこのユニットは2代目でして、先代は既に出荷されております。
今回、A/Dコンバーターを変更してみました。

先代ではアナデバのAD7171を使用していましたが、
今回はリニアテクノロジーのLTC2460です。

AD7171もソフト面での使い勝手は悪くなかったのですが、
放熱パッド付のQFNパッケージしか無いのが一番の難点。
手ハンダでの実装が出来ないので、試作や少量生産に難が有りました。
その点LTC2460はSSOPパッケージなので手ハンダも問題無し。
更に全体の部品数も減らすことが出来るので、コストダウンもd

ソフト面では割と簡単に変更できるかなぁと思ってたら、
LTC2460はAD7171に比べちょっとだけ高機能な石なので意外に時間かかっちゃいました。

CPUからLTC2460に対し、制御コマンドを送ることが出来るので、
そのような回路で設計していたものの、いざ動作させてみたら無用でした。
ハードウェア設定で十分使えるんですね、この石。
そんなわけで、SDIピンを電源に繋ぐという改造が発生しちゃいまして、
早速ジャンパー線が飛んでおります。 orz

A/Dコンバーターが快調に動作するようになったので、
次は入力信号を加えた上での動作テスト。

これも問題無いかなぁ・・・・・・と思いきや、このユニットの入力上限値である5Vを入れても、
フルスケールの65535が出てこない!!
あっれーー??と思いつつ、調べてみると、
A/Dコンバーターの前段に入ってるオペアンプの出力能力の問題でした。

レールtoレール出力を謳っているオペアンプなのですが、
出力電流容量が さほど大きくありませんでした。

A/Dコンバーターの入力部のインピーダンスを下げすぎていた為、
5V出力時に電圧低下が起きていたんですね。

そんなわけで抵抗の定数変更の必要が発生。
新たな定数を決定しまして、部品を発注・・・・・・・・・
ゴールデンウィーク 真っ只中でした。 orz

とりあえず今回はDigi-keyに発注してみたのですが、はたして今週中に発送してくれるのかなぁ。

2019年4月17日水曜日

DCコンバーターLTC3402の新版

LTC3402を使った昇圧コンバーター基板は、既にリリースしていますが、
若干変更を加えた新型を作成いたしました。

















一応、サイズを明記しますと、31×26mmで厚みは約7mmというところ。

旧型との違いはインダクターのサイズ

この手の昇圧コンバーター基板は選択肢が少なくて、
いざ購入しようと思うと ちょっと困惑しちゃうところ。

以前のイベントにて基板を領布した際、昇圧コンバーターの発熱で困惑していると、
購入された方より話を伺うことができました。

イベント後に、私も自分の昇圧コンバーター基板に重負荷を掛けてみたら、
確かにインダクターが すごく発熱するんですね。
なので、インダクターを大型化した基板を新たに企画していたのですが、
今になって、やっと製作したという次第。

使用しているLTC3402は2Aの出力容量が有るのですが、
旧型はインダクターが小型なので1A位が実用上の上限。
しかし新型ではインダクターが大きいので2Aでも余裕のはず。

実際の試運転では出力を5Vに設定し、出力電流を1Aにしてみました。
この負荷だと、入力が3.5Vを下回ると出力電圧が低下しちゃいます。
LTC3402の限界なんでしょうか・・・・・・

とりあえず、入力3.5Vにて連続運転。
ちなみに入力電流は約2Aなので、効率は約70% というところでしょうか。
インダクターが発熱するのは当然なのですが、
容積が大きいこともあり、そんなに大騒ぎするほどの過熱具合ではありません。
それよりもLTC3402自体の発熱が非常に気になります。
この負荷状態だと、何かしらの放熱対策が必要な感じ。
インダクターよりもICの方がネックになるとは、予想外の展開。
そもそも、LTC3402で5V出力させるのが厳しいのかも??