2020年12月31日木曜日

PICのADC2格闘 その1

 PICマイコンにも当然の如くA/Dコンバーターが内蔵されております。
それが最近、「ADC2」という名称の新型が登場。
わざわざ名称を変えるくらいですから、単なるバージョンアップ以上の、
何か凄いものを感じまして、登場後まもなくして手を出しておりました。

はたして、期待を超える中身の難解さに頭を抱えつつも、
なんとかデーターを取得できるようになり、現在に至っておりました。
しかしあるキッカケでデーター取得ルーチンを改良を開始したところ、
急に雲行きが怪しくなってきまして、結構なボリュームの話になってしまいました。
その顛末を複数回に分割して記載します。

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前述のADC2ですが、まだ割りと新しい部類に入るため、
積んでるPICマイコンは そんなに多くありません。
その中で私が使っている石はPIC18F47K40とPIC16F18456。
それぞれ、「かんたんスマートモニター」と「V/Aプローブ」に載っています。

先に使い出したのはPIC18F47K40の方ですが、
私がADC2に求めたのは平均化処理の簡便化。
センサーのアナログ値を取得する際にノイズの影響を軽減する為、
連続で複数個のデーターをサンプリングし、平均化して使用してます。
もちろんソフト上で処理することも可能なわけですが、
ADC2ならハードウェアで処理できると聞くと手を出したくなるわけです。

初見のADC2は非常にインテリジェントなデバイスに見えました。
マニュアルのボリュームが凄くて、非常な多機能さを感じたのです。
感覚としては従来のADCの5倍以上というところでしょうか。
しかしこの初見は、今回の騒動で的外れだったことに気付きました。

確かにADC2はADCに比べて多機能なのですが、
インテリジェンスさが不足している為、ユーザーへの負担が大きく、
その為にマニュアルのボリュームが増えてしまっていたのでした。
逆に言えば、機能の量に比べてマニュアルが難解すぎる感じ。
現時点の感想を言えば、無理して手を出すほどの代物ではなかったかも。



そんな私感はさておき、本題を進めます。

一応、「かんたんスマートモニター」にてADC2を動かしていた(つもり)わけですが、
「V/Aプローブ」用のファームを作るにあたり、再度ADC2を見直してみることに。

ならば、「かんたんスマートモニター」のハムノイズ対策を行ってみようと思いました。
通称ハムノイズというのはAC電源ラインからの誘導ノイズのこと。
つまり50Hzもしくは60Hzのノイズがアナログ信号に載ってくる現象です。
周波数が低いので、LPFで除去しずらいんですね。

ではどうするかといいますと、1波長分の時間に渡ってデーターサンプリングを行い、
それを平均化すれば除去できてしまいます。
当然のことながら この間に元の測定信号に変動が有っても
全て平均化されてしまいますので、急激に変化するアナログ信号に対しては使えません。

50Hzの場合、1波長の時間(=周期)は20msですので、
20ms使って1回のデーター取得するようしてみます。
ポイントは2点。
サンプリング回数は多い方が好ましいとい点と、
サンプリング間隔は極力揃っていることという点。
特に後者は大事ですね。

PICマイコン内蔵のA/Dコンバーターのデーターサンプリング時間は、
12μs~100μsというところ。
動作クロックと設定で変わってくるわけですが、最長でも 0.1msとなると、
20msもサンプリングを続けたらデーター数が200個以上に!!

しかしそんな時の為のADC2と思いきや、ADC2はそこまで高機能ではありませんでした。
平均化用のサンプル数を設定することは可能ですが、全体の時間というのは設定不可。

 

ここでADC2が持ってる機能について、さらっと説明。

まず、通常のADCと同様の動作をするレガシーモード。
レジスター構成は異なりますが、デバイスの動きはADCと同じです。

次に積算モード。
サンプリングしたデーターを単純に合算していきます。

次は平均化モード。
サンプリングしたデーターを合算し、サンプリング数で割ることで平均値を出力できます。

最後にバースト平均化モード。
先に書いた平均化モードと何が違うの?という疑問が出ますね。
一言で言うと、サンプリングのトリガーが1回だけなんです。
バースト平均化モードではサンプリングをスタートさせると、
設定回数のサンプリングを行った後に平均値の出力までを一気に実行します。
なので当然ながら動作終了まで そこそこ時間を要します。

ちなみに平均化モードの場合、トリガーを掛けるとサンプリングは1回のみ。
なので例えば16回サンプリングして平均を採りたい場合は、
16回トリガー掛けてやる必要があるわけですね。

ちなみに上記の他にローパスフィルターモードというのが有りますが、
私自身使ったことが無い為、詳しく調べていないので割愛させて頂きます。


さて、上記のように単純にサンプリングしたデーターを平均化したいだけならば、
バースト平均化モードがピッタリですね。
トリガー1回で平均値が出てくるわけですから。

しかし今回は20msに渡ってサンプリングを行うという主旨です。
バースト平均化モードには 時間幅を設定する機能はありません。

ならばプリチャージ時間とアクィジョンタイムを延ばしてみたらどうか、試してみました。
もし各サンプリング動作の前のプリチャージ時間とアクィジョンタイムが延びるなら、
全体のデーター収集時間を20ms近くに出来るかもしれません。

試してみると確かにデーター収集時間は延びるものの、
期待した程は延びてくれません。
どうやらプリチャージ時間とアクィジョンタイムの挿入は、
データー収集全体の前に1回だけっぽいです。
これだと、今回の目的に対して全く意味がありません。

ですのでまた別な手段が必要になりました。
(続く)

2020年12月9日水曜日

ハンディオシロ購入

 ちょこっと波形を見たい時や、現場へ気軽に持って行きたい時の為に、
ハンディタイプのオシロが欲しいと前々から思ってました。
先日、パルス出力の周波数をちょっと確認したいと思った時に、
DER EE製デジタルテスターの周波数測定部が死んでる事に目眩して、
この際、買ってしまうことにした次第。

7万円も出せば、METEX製のちゃんとした奴も手に入りますが、
まともに測定したい時は据え置きタイプを使えば良いので、
性能よりも値段で選ぶことに。

すると、SeeedのDSO Nanoか、JYEのDSO112A、WittigのMultiScope 22-321/22-320
辺りが候補に挙がってきます。
それぞれ一長一短があるわけですが、
今回はその中からWittigのMultiScope 22-321/22-320を選んでみました。 

この製品、既にディスコンになっているのみならず、メーカー自体が存在しないっぽい。
なので売り切れたらもう入手できないという代物。
壊れたら修理不可ですが、まぁその分 安いわけですし・・・・・

この製品の長所は2ch有る入力端子が絶縁されてる点と、
RS-232CによるPCとのインターフェース機能。
入力絶縁って、据え置き型オシロでも それなりの金額になってしまうので、
こんなハンディオシロで搭載しているのは ちょっと驚きです。
もっとも、私としては1ch入力での使い方しか想定していないので、
もったいない使い方になっちゃうのですが・・・・・・

PCとの接続についても、事実上使えません。
なにせ、対応OSがWindows95とWindows98!!
しかも、Windows用のアプリの動作安定性がイマイチという評判。
シリアルポートを用意することはできるものの、
わざわざ試すだけの価値は無さそうです。

実はもう1点、私が気に入ってることがありまして、
それは単3電池で動作可能というところ。

他の2機種はバッテリー内蔵の充電式なんですね。
頻繁に使用するならば それでも構わないと思いますが、
私のように稀にしか使用しないと思われる場合、
日頃の充電管理は ちょっとやっかいな問題になってしまいます。
急に現場で使いたくなったが、充電が切れてる!!
なんてトラブルは非常に困惑しちゃいます。
そういう点で、乾電池で使えるというのはとてもメリットがあるんですね。
ちなみに私のデジカメも似たような理由で乾電池式。

さて、秋月電子に注文かけまして、翌々日に到着。
何やらデカイ箱が届きました。
開封してみると・・・・・・・・












 

中からこんなパッケージが!!
イスの上に載せて撮った写真なのですが、サイズ感がわかるでしょうか?

なんじゃこのデカイ箱は・・・と思ったら、キャリングケースに入ってるんですね。










中を開けてみると、













なかなか立派なセットになっております。
見た目真っ当なプローブが2本付いてますし、PC接続用のシリアルケーブルも入ってます。
スイッチングタイプのACアダプターも入っておりますが、
秋月ブランド品なので、秋月にてACアダプターを差し替えてるかと思われます。
ちなみにDC12V 0.5A出力の物です。

マニュアルとPC用ソフトのCDも入ってますが、
マニュアルは30ページに満たない英語版のものだけ。

まぁともあれ、早速起動してみることに。

ACアダプターを繋ぎ、側面のスライドスイッチで電源ON。
このスライドスイッチ、本体のラバープロテクトのおかげで奥まってしまってる為、
指が太い人は操作しずらいかもしれません。
その場合は、ラバープロテクトを外して使うのも有りかも。

起動画面にはファームのバージョンが表示されます。
この製品にはVer2.1が入っていました。
たぶん最終バージョンと思われます。
おかげでマニュアルと画面表記に違いが有り、ちょっと難儀しました。
マニュアルの表記自体、量も少ない上に説明がわかりづらく、
この点は ちと閉口してしまいました。

直感的に操作できるようなUI体系になってるならともかく、
本体の操作も非常に解りづらく、これは人にはお勧めしづらい感じ。
頻繁に使用してれば まだマシかもしれませんが、
たまにしか使用しないような人は、使い方を忘れてワタワタしそうな雰囲気。

あと、罠なのが「STD BY」ボタン。
マニュアルによるとスタンバイモードに入るボタンだそうで、
確かに押すと動作が停止します。
と・こ・ろが、復帰できません!!
電源スイッチのON/OFFでも復帰できず、
結局ACアダプターを抜き刺しして、電源リセットにて復帰できました。
このボタンは絶対に押してはいけません。

そんなこんなで色々と格闘し、なんとか普通に波形を表示できるようになりました。
いやぁ、長かった・・・・・・
液晶の解像度が128×64なので、画面はお世辞にも綺麗とは言えないです。
当初から予想してたので、文句は言いませんが。

しかし波形の細かいところは潰れてしまうので、
そこが気になる方は、他の機種をお勧めします。

あと気になった点として、方形波のエッジ部。
入力のアナログ回路の問題なのでしょうか?
角が丸くなってしまいます。
1KHzの方形波を表示させたところ。










エッジに丸みが出ていますね。
プローブの位相調整のせいかと思いましたが、結果は変らず。
というか、付属プローブの位相調整、ほとんど効いてない雰囲気(笑)

ちなみに比較として、同時に別なオシロで表示した波形がこれ。










このハンディオシロ、一応そこそこの周波数まで対応してるものの、
1KHzの波形で これとは、ちょっと残念な感じですね。


最後にも1点、電源ジャックの接触がイマイチ甘いっぽいです。
稀に電源が落ちます(笑)
もしかしたら、付属してる秋月のACアダプターのDCプラグ、長さが短いのかも。
まぁとりあえず使用は可能なので、後日考えることにしましょう。

あと、測定に関する諸設定は保持されないため、
必要ならセーブ機能を利用する必要があるのかな?

MPASMが無くなった問題

 以前書いたかもしれませんが、Ver5.4以降のMPLAB Xには、MPASMが含まれなくなりました。
その為、私のようなガチアセンブラ勢は非常に困惑しております。

ただ幸いなことにMPASMは単独のフォルダーにインストールされる為、
Ver5.35のMPLAB XからフォルダーごとMPASMを取り出しておけば、
最新版のMPLAB Xと共存させることができます。
おかげで新しいMPLAB XをインストールしてもMPASMを使い続けてます。

しかしそもそもなぜ、MPASMが省かれることになったのか疑問でしたが、
今朝、その答えが見つかりました。

MPLAB XのVer5.4以降は、64bit版 OS専用になったんですね。
ところがMPASMは32bit版の為、共存不可!!
それでMPLAB XからMPASMが省かれるという流れになったんだそうです。

しかし単に無くしただけじゃまずいということにマイクロチップも気付いているようで、
MPASMが必要な場合はXC8に含まれているよ、とアナウンスしてました。
XC8に含まれているMPASMは64bit版だそうです。

とは言えアセンブラの為だけに、使いもしないCコンパイラーをインストールするというのは
ちょっと気が引ける感じなので、いよいよ64bit版MPASMが必要になってから、
XC8のインストールを検討することにしようかと。

2020年11月18日水曜日

彩香の湯へ行ってきました

 昨晩は車を用意したついでにスーパー銭湯へ行く事に。
お手軽に「スパロイヤル川口」へ行こうかと近くまで行ったものの、
急に「彩香の湯」を偵察に行くのもいいなと思い立ち、急遽行き先を変更。

初めて行くので、カーナビ頼りで移動します。
駅からは ちょっと離れているので、公共交通機関で行くならバスになるのかな。
一応、無料送迎バスも動いてますが、運行時間が ちょっと不便かも?

さて、施設に到着し入館料金を見てみると、大人が1100円!!
なんと強気の料金設定でしょう。
しかも曜日や時間帯に関わらず、常にこの価格です。

他店だと土日は高めだけど平日は安く設定したり、
夜遅い時間は安く設定してたりと、一工夫されています。
この近辺で1100円という値段は一番高いだけに、
この値段で常時固定というのは ちょっと驚きです。
一応、有料会員になると少し安くなるんですが、それでもどうかなぁという感じ。

ともあれ、値段と中身が釣り合っていれば問題無いとも言えるので、
ともかくも入館してみます。
受付カウンターで最初に「12時までですが よろしいですか?」と。
え、ここ12時までの営業なのん?
周辺の他店より閉まるのが早いです。
ちょっとだけ不便な感じ。

時間が押してるので、館内を隅々まで偵察できないので、一番重要なお風呂を。
脱衣所は広くも狭くもない感じ。
脱衣所のロッカーは、受付カウンターで指定されるので、
自分のキー番号からロッカーを探して使用します。

いよいよ浴室へ。
第一印象は、水風呂がキレイだなぁと。
サウナを利用しない私には関係無いんですけどね。(笑)

屋内の浴槽は2つ。
ジャクジー系と檜風呂があります。
ジャクジー系は40℃くらいでしょうか。
檜風呂は炭酸泉になってて、38~39℃くらい。
檜の炭酸泉は いい雰囲気ですね。
ただ、そんなに人数は入れない感じなので、混雑時は利用しづらいかと。

露天の方も覗いてみると、浴場スペースとしては露天の方が広いかも。
露天には壺湯や寝湯もあります。
もちろん普通の浴槽も2つ。
1つは天然温泉の源泉のままらしいです。
源泉と書いてる方は39℃くらいなので、私には丁度いい感じですが、
もう1つの浴槽は40℃以上ある模様。
私には熱くて入りませんでした。

壺湯は よく見かけるサイズのものが4個くらい。
みんな先客が居たので、私は入りませんでした。

さて、ここからが問題です。
ここの最大の問題点は洗い場が寒い!!

もうね、露天じゃないかと思うくらい寒いです。
お湯で温めた体が、みるみる冷えていきます。
ここは夏場しか利用できませんね。
後で気が付くと、露天エリアとのドアをきちんと閉めない人の多いこと!
ただてさえ洗い場が寒いのに、そのせいで屋内浴室の室温がダダ下がり。

そんなわけで、30分ほどの入浴で退去。
リラックスできる雰囲気ではありませんでした。

お風呂から上がり、脱衣所へ行った際にまたもや困惑することが。
私の左右のロッカーも ほぼ同時に利用中なのです。
おかげで見知らぬ野郎3人が1ヵ所に密集して着替えするハメに。
(ちなみに脱衣場は全く混んでいません、スカスカです)

先にも書きましたが、ロッカーは受付で指定されるわけですから、
普通ならお客が密集しないよう、適度にバラして指定するはずです。
超激混みの時間帯ならいざ知らず、さほど混んでいない状況で このありさまとは、
受付従業員の対応に大いに疑問を感じます。

そんなこんなで早々に退館してきました。

1100円の入館料に見合うだけのポイントは 全く見つかりませんでした。
むしろ、マイナスポイントが多々みつかるというオチ。

最終結論として、もうここを利用することはないですね。

2020年10月24日土曜日

冶具製作

 某量産品の組立のため、冶具を作成することに。
具体的にはパネルに六角スペーサーを立てる際の位置合わせ用です。

で、その六角スペーサーというのは以下のような感じの配置。


 







見易いように色づけしておきました。
青いボードに、2種類の長さの六角スペーサーをビス留めします。
赤色の物は4mm長、黄色の物は18mm長です。
今回は、これらのスペーサーの取り付け位置に精度が必要。
通常であれば青色のボードの開口穴を皿もみにして皿ビスを使用したり、
穴サイズを小さくすることで六角スペーサーの位置精度を上げることができます。
M3のビスで留めるのであれば、開口穴をφ3.0まで小さくできます。

ところが今回の案件、この取付ボードが先方からの支給品で、
開口穴がφ4.0近い為、上記の方法で対応できません。
なので、冶具を用意するという流れになりました。

更にもう1点やっかいな事がありまして、
4mm長のスペーサーは短すぎて、両端から対向でビスを打つことが出来ません。
その為、長いビスを貫通させるという取付方になります。
具体的には以下の様な形が完成形。









黄色のスペーサーは冶具側から皿ビスで仮留めすればいいだけですが、
赤色のスペーサーは冶具側にビスが飛び出てくる為、
冶具側からスペーサーをビスで仮留めすることが出来ません。

それらを踏まえて検討すると、最初に以下のようなスタイルの冶具が頭に浮かびます。










平板から角柱が4本延びているという形状。
この冶具に取り付ける六角スペーサーをセットしてみたのが以下の図。


 







黄色のスペーサーは裏側から皿ビスで冶具に仮留めしてます。
赤色のスペーサーは穴に差し込んでいるだけで留まっておりません。
この状態で上から対象のボードを載せ、ビスを打っていけば取付完了のはず。

ところがこの形状の冶具には2つの問題点があります。
1つ目として、この冶具は切削加工で作成する必要があります。
削り取る量が多いことから、歪みの心配も出てくるのですが、何より単価が問題に!!
具体的には2万円近くなるんですね。
内容からすると妥当な金額だと思われますが、
この冶具の用途と必要性から考えると、もっと単価を抑えたいところ。

2つ目の問題点として、赤色のスペーサーを差し込む穴形状の加工の問題。
ここは六角スペーサーの位置精度を上げるため、遊びが多いとNG。
ビス留めの際、六角スペーサーの回り止めの役割から、
単純な丸穴というわけにもいきません。
上記の図では、完全な六角形状の掘り込みになっていますが、
現実的には この形状どおりに作成するのは超大変。
特殊加工になる為、加工費も問題になるわけですが、
そもそもmeviyで対応できません。

単純に掘り込みを作るとしたら、普通はNCフライス加工になりますが、
するとエンドミルの直径分、角にRが付いてしまうわけです。









 

 

具体的には こんな形状に。
ちなみに真ん中の丸いのはビス避けの貫通穴です。
この図の角部のRは1.25。
meviyの切削加工での、最小R値です。
当然のことながら、この形状では六角スペーサーが入りません。

そこで六角形状を諦め、四角形状で対応することにしてみました。











この形状の角のRは1.5。
これに六角スペーサーを嵌めてみると・・・・・・・・











こんな感じになります。
短辺側で六角スペーサーの回り止め、長辺側で横位置合わせ。
見ての通り、角のR部も問題になりません。

ということで、とりあえず加工製作可能な形はメド付きました。
あとは単価の問題。
そもそも切削加工で作るので単価が上がってしまうわけです。
ならば板金加工で製作できれば、単価は抑えられるはず。
4本立ってる四角柱の役割を板金で再現できればいいわけですね。
その四角柱の断面を寸法入りで表すと・・・・・・










 

真ん中を通ってる貫通穴に沿って、3mmの掘り込みが有ります。
参考までに、これに4mmの六角スペーサーを差し込んだ状態の以下の図。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この通り、1mmだけ六角スペーサーが飛び出る感じになります。
この断面形状の再現ですが、今回は掘り込み部が3mmという薄すさ。
この厚みだと板金にて製作することが可能なんですね。
掘り込みの下には、別な板金を重ねればいいわけです。
そしてこれらを一番下の板からスペーサーで浮かせれば、必要形状は完成。








具体的には このような形状です。
重ね合わせの固定は皿ビスを使用し、位置精度を上げてます。

ということで、最終的な出来上がり形状がこちら。










 

でかい貫通穴が有りますが、これは冶具の軽量化と、
指をかけて持ちやすくするためのもの。

板金は全部で3種類となるわけですが、これで総額が2/3になりました。
ここまで落ちれば いいところかと。

ネックは4mm長の六角スペーサーを差し込む四角穴の寸法精度。
一般的に、板金加工は切削加工よりも精度が劣ります。
それがどのくらい影響するか、現物を見てのお楽しみというところ。
万が一 加工寸法を修正する必要が出た場合、
四角穴が開いてる板金4枚を交換するだけで済むのが、このタイプのメリットですね。

2020年10月20日火曜日

新兵器導入

 うちに新しい工具がやって来ました。
PROXXONの卓上丸鋸盤です。










これで木材が切り放題!!
と言うわけではなく、主にプラスチック製品の切断用に使用します。
歯の種類が豊富なので、木材のみならず、樹脂やアルミ板まで切断可能。
プリント基板だってOKです。

ちなみに私の場合、既にプリント基板切断用の製品を所持しているので、
今回買った丸鋸盤では基板カットは行いません。
その基板カット用の製品というのはこちら
なんとなく全体の雰囲気は似てる感じですが、サイズが違います。
2つ並べるとこんな感じ。








かなり差がありますよね。
小さい方でも、木材や樹脂、アルミ板のカットは可能です。
しかし大きな差は歯のサイズ。

本体が小さい分、当然も歯も小さいわけですので、
カット可能な厚みに大きな違いが有ります。
小さいほうだと約10mm厚くらいまでしかカットできません。
プリント基板のカットならば これで十分なわけですが・・・・・

それに対し今回購入した製品だと約25mm厚くらいまでカットできます。
この差が けっこう効くんですね。


さて、本体を詳しく眺めてみます。
本体の裏側には電源コードを収納できるスペースがありますね。








 

 

これは小さいタイプには無かったのですが、便利そう。

本体背面には掃除機を繋いで集塵する口が付いてます。










これは小さいタイプにも存在してまして、結構便利。
ただ、今回買った製品の口コミを見る限り、
この集塵用の口、あまり評判よろしくないようで・・・・・
エアーフローの問題で、チリを十分に吸えないという話が出ています。
まぁこれは実際に使ってみれば判る話ですね。

あと、小さいタイプには無い機能として、回転速度調整というのがあります。
モーターの回転数を無段階に変えられるという代物。
ですが当然のことながらモーターのトルクも落ちてしまうわけですから、
私が使う機会はほぼ無いかな?

次に付属品。













これらもほぼ、小さいタイプと同等。
小さいタイプだと歯のガードが本体に固定されているという違いは有りますが。

回転している歯は大変に危険なので、ガードは必須!!
と言いたいところですが、切断加工品と干渉してしまっては意味ありません。
なのでガードの可動範囲というのが非常に重要になってくるわけです。

ということで、まずはガードを装着してみました。









 

もちろんこの状態で歯を収納することも可能です。
で肝心の可動域はと・・・・・・・・










うーーーん、こういう感じですか。
これだと物によってはガードに当たってしまう物が出てきちゃいます。
ちなみにガード装着状態では、だいたい30mmくらいしか高さ方向の余裕が無いですね。


 







 

 

残念ながら、うちではガードを外した状態で使用することになりそうです。
ちなみに問題になる代物としてはケーブルダクトとかですね。
切断するのは下部2cmくらいなのですが、ダクト自体の高さは5cmとかあるので、
ガードに当たってしまうわけです。

さて、これが届いたところで、ロータリーSWの軸切断用冶具を設計しますかねぇ。

2020年10月18日日曜日

被覆付き圧着端子

 配線作業ではお馴染みの圧着端子。
お手軽に高信頼の電線接続が出来るので、大変便利な代物ですね。

その圧着端子にも色々種類があるわけですが、
端子台等の接続に使う、丸端子やY端子などと呼ばれる端子の話。

基本となる圧着端子は裸端子と呼ばれる銅合金だけ代物。
これは圧着信頼性が非常に高く、安心して使えます。
しかしこれ、その名の通り金属部のみなので、露出部に触れれば感電するし、
電線自体が固定されない為、圧着部の根元から断線しやすいことになります。
その為 裸圧着端子には樹脂製の絶縁カバーを付けるわけです。
絶縁キャップやマークチューブと言った代物。

この絶縁キャップの機能を圧着端子と合体させてしまったのが、
被覆付き圧着端子というものです。

この被覆付き圧着端子、非常に便利な反面、
圧着作業はとてもクリティカルだということを理解していない人が多い!!

裸圧着端子の場合と異なり、樹脂という柔らかい物体を挟んで潰すわけですから、
圧着状態のコントロールが難しいというのが容易に想像できるかと。
にも関わらず、裸圧着端子のように安易に適当な圧着をする人が多いんですね。

大まかなポイントは以下の2つ。
1) 必ず被覆付き圧着端子用の圧着ペンチを使用する。
2) 圧着端子と電線サイズに注意する。

1)については ある意味当たり前の話なのですが、
適当に裸圧着端子の工具で圧着作業する人が多いんです。
以前購入した製品の中もこんな圧着されていて絶句したことが有りました。
当然のことながら、きちんと圧着されておりません。
具体的には圧着不足か、過圧着にて断線が発生します。
もちろんJIS規格を逸脱している状態ですから、不良品扱いとなるでしょう。
うちの元請けさんがこの素人配線をやらかして、
お客さんが線を引っ張ったらスッポ抜けてしまい、
赤っ恥をかいてしまったことが・・・・・ orz

2)については案外理解されてる方が少ないので、ちと要注意です。
皆さん、電線サイズに合わせて圧着端子を選定されるわけですが、
その際にメーカーの資料を参考にしているかと。
しかし被覆付き圧着端子については、メーカーの資料を表面だけ読むと失敗します。
例えば、1.25スケア用の被覆付き圧着端子は、
対応電線サイズが0.3スケア~1.6スケアという感じの表記になっているかと。
これをそのまま鵜呑みにしてはイカンと言う話です。
メーカーが提供している技術資料を読むと、この意味が理解できるのですが、
そこまできちんと目を通している方は少ない模様。
なので1.25スケア用の被覆付き圧着端子に0.3スケアの電線を指定してくる、
なんて事案が出てくるんですね。
ちなみに上記の組み合わせ、圧着端子メーカーとしては保証外なんです。
1.25スケア用の被覆付き圧着端子だと、最低0.75スケア位の太さが必要かな。

あと、余談ですが、圧着ペンチでも差異が発生します。
裸端子の場合はJIS規格で統一されているので、
圧着ペンチによる差というのは発生しないのですが、
被覆付き圧着端子の場合は純正ペンチで圧着するのが基本。
しかし純正ペンチは高価ですから、私も工具メーカー製のペンチを愛用してます。
すると、圧着端子との相性が出てくるわけですね。
この点も留意しておかないと、圧着不良を起こしてしまうことに・・・・・