2022年1月20日木曜日

meviyで板金部品を依頼する際の注意点を1つ

板金加工に携わっている方なら自明かと思いましたが、念の為、明記しておくことに。

meviyにて板金部品の製作を依頼する際、鉄材の選択は3種類存在します。






ここで例えば、SPCC(溶解亜鉛メッキ鋼板)を指定してみると、


 

 

 

 

 

 この様に表面処理の項目が自動的に「溶解亜鉛メッキ」となります。
表面処理を自分で選択することは出来ません。

材質にSPCC(SPHC)を選択した場合のみ、下記のように表面処理を選択可能となります。


 

 

 

 

 

 

ここで試しにニッケルメッキを指定してみると、下記の様になります。


 






メッキの種類に詳しい方ならば、三価クロメートやニッケルメッキよりも、
溶解亜鉛メッキが耐食性に優れているから、SPCC(溶解亜鉛メッキ鋼板)を
選択するのがベターなのでは?と思われるかも。

実はこれが要注意な点。

材質で選択可能なSPCC(電気亜鉛メッキ鋼板)やSPCC(溶解亜鉛メッキ鋼板)というのは、
材料の時点で既にメッキ加工が施されている鋼板なのです。
なので、それを切ったり曲げたりと加工した時点で、
切断面には無垢の鉄材が露出することになります。

耐食性を求めるのならば、切断面にもメッキが掛かっていなければ無意味です。
しかしながらmeviyでは、これらメッキ鋼板の加工後に
後メッキ処理を追加する選択肢はありません。

従って、耐食性が求められる案件の場合には、
材質にはSPCC(SPHC)を選択肢し、
無電解ニッケルメッキか三価クロメートメッキを掛けるか、
表面処理無しで製作してもらった後、自分で任意のメッキ屋に持ち込み、
溶解亜鉛メッキを掛けてもらう必要があります。

ではSPCC(溶解亜鉛メッキ鋼板)の存在意義は なんぞや?
という疑問ですが、SPCC(電気亜鉛メッキ鋼板)と比べて見た目がキレイ、
という1点に尽きるかと。

SPCC(電気亜鉛メッキ鋼板)は耐食性に対しては ほとんど期待できませんが、
安価というのが利点。
ただ表面の色にちょっと難を感じることがあるやもしれません。
しかしSPCC(溶解亜鉛メッキ鋼板)ならば その点もクリアーできるはず。

つまりSPCC(溶解亜鉛メッキ鋼板)は耐食性の為ではなく、
見た目の為に存在する鋼板、というのが私の解釈です。

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