板金加工に携わっている方なら自明かと思いましたが、念の為、明記しておくことに。
meviyにて板金部品の製作を依頼する際、鉄材の選択は3種類存在します。
ここで例えば、SPCC(溶解亜鉛メッキ鋼板)を指定してみると、
この様に表面処理の項目が自動的に「溶解亜鉛メッキ」となります。
表面処理を自分で選択することは出来ません。
材質にSPCC(SPHC)を選択した場合のみ、下記のように表面処理を選択可能となります。
ここで試しにニッケルメッキを指定してみると、下記の様になります。
メッキの種類に詳しい方ならば、三価クロメートやニッケルメッキよりも、
溶解亜鉛メッキが耐食性に優れているから、SPCC(溶解亜鉛メッキ鋼板)を
選択するのがベターなのでは?と思われるかも。
実はこれが要注意な点。
材質で選択可能なSPCC(電気亜鉛メッキ鋼板)やSPCC(溶解亜鉛メッキ鋼板)というのは、
材料の時点で既にメッキ加工が施されている鋼板なのです。
なので、それを切ったり曲げたりと加工した時点で、
切断面には無垢の鉄材が露出することになります。
耐食性を求めるのならば、切断面にもメッキが掛かっていなければ無意味です。
しかしながらmeviyでは、これらメッキ鋼板の加工後に
後メッキ処理を追加する選択肢はありません。
従って、耐食性が求められる案件の場合には、
材質にはSPCC(SPHC)を選択肢し、
無電解ニッケルメッキか三価クロメートメッキを掛けるか、
表面処理無しで製作してもらった後、自分で任意のメッキ屋に持ち込み、
溶解亜鉛メッキを掛けてもらう必要があります。
ではSPCC(溶解亜鉛メッキ鋼板)の存在意義は なんぞや?
という疑問ですが、SPCC(電気亜鉛メッキ鋼板)と比べて見た目がキレイ、
という1点に尽きるかと。
SPCC(電気亜鉛メッキ鋼板)は耐食性に対しては ほとんど期待できませんが、
安価というのが利点。
ただ表面の色にちょっと難を感じることがあるやもしれません。
しかしSPCC(溶解亜鉛メッキ鋼板)ならば その点もクリアーできるはず。
つまりSPCC(溶解亜鉛メッキ鋼板)は耐食性の為ではなく、
見た目の為に存在する鋼板、というのが私の解釈です。
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