先日、某社を訪問した際、3D-CADへの移行をお勧めしたのですが、
的外れと思われるような理由で却下されてしまいました。
真っ当な理由で導入を見送られるのなら、仕方ないなぁと思うところですが、
???と思うような理由を挙げてくると、即座に反論できなかったんですね。
帰ってきてから、先方が言いたいことを改めて考察してみて、
気が付いた点があるので、ここに書いてみます。
それは・・・
2D-CADと3D-CADを同種のツールと考えている。
という点です。
つまり先方は3D-CADの事を機能の増えた2D-CADと見ている模様なのです。
それはまんま、2.5次元CADと比喩されるAUTOCADの事であって、
3D-CADとは明らかに異なります。
皆さん、2D-CADで図面を書いていたならば、
設計作業を行っている、と捉えられるかと思います。
実はここに勘違いのポイントが存在します。
2D-CADで作っているのは部品ではなく図面なのです。
つまり、設計作業ではなく作図作業を行っているのです。
こう書くと、いやいや俺は設計作業してるぞ、と思われる方も居るでしょう。
それは、設計作業を頭の中で行っているのです。
頭の中で行った設計を部品単位にバラシ、
それを図面化する為に2D-CADで作図している、というのが全容です。
では3D-CADの場合はどうなるのか?
3D-CADは作図のツールではなく設計のツールです。
なので、今まで頭の中で行っていた作業の一部をCAD上で行うのです。
頭の中で思い描いている製作物をデーター化するのが3D-CADという話。
それじゃー、頭の中で設計できる人なら3D-CAD要らなくね?
いやいやそうでもないんです。
人の頭の能力には限界があります。
形状は思い浮かべても、サイズも含めた正確なスケールで思い描ける人は、
ほとんど居ないかと。
なので干渉チェック等は3D-CADを使わないと厳しいのです。
頭の中で ぼんやり完成してる製作物を
キッチリと形にするのが3D-CAD、という話です。
最初の某社でも「データー」という言葉が出てきました。
データーの互換性うんぬん・・・・という話です。
でもここまでご理解頂けたなら、この「データー」についての指摘も
的外れなのがご理解いただけるかと。
2D-CADのデーターは「製図データー」なのに対し、
3D-CADのデーターは「設計データー」なのです。
この間に互換性など取れるはずもありませんよね。
0 件のコメント:
コメントを投稿