2024年12月31日火曜日

差動信号通信の実験

RS-422を初め、差動信号によるシリアル通信は多用されております。
私もセンサーのデーター等で結構使用しております。

そのRS-422やRS-485と言った差動通信ですが、
実際どこまでの速度に耐えられるか?と問われ、
即答できる方は案外少ないのではないでしょうか?

 

同環境で速度を上げていった場合、
ある速度を境にいきなり通信が不可になる、なんて訳は無く、
実際に段々とエラー率が上がっていく、という状態になるでしょう。

ですので、エラー検出/修復を目的としたプロトコル変調をかければ、
限界速度はガッツリ上がるのではないかと予測されます。

しかしそれは小規模マイコンでは非常に負担の大きい話ですので、
実際のところ、私もデーターを素のまま送受信しているのが実情です。

さて、その環境下にて、どこまでの速度がいけるか、
というのは実際に試してみるのが手っ取り早いわけです。
これが今回の実験の主旨です。


早速、今回の実験の接続図がこれです。



差動トランシーバーであるLTC2862-2同士を接続し、
片方から連続でアスキーデーターを送出。
反対側で受けたデーターをRS-232へ変換してパソコンで表示します。
厳密なエラー率を測定するのが目的ではないので、今回はこれで十分かと。


今回使用しているLTC2862は私が愛用している差動トランシーバーの1つ。
差動信号のトランスミッターとレシーバーが内部接続されている、
半二重通信用のICです。

同一通信ライン上に256個のデバイスをぶら下げることが可能です。
電源電圧は3Vから動作可能なので、3.3V動作のマイコンと直結動作できます。

差動トランシーバーは世の中に沢山存在しておりますね。
オーソドックスなところではSN75176辺りでしょうか。
この手のICは5V動作で、通信速度も結構高速です。
しかし、入力インピーダンスの点であまり多くのデバイスをぶら下げられません。
ということで、当方ではあまり使っていないICです。


先の図を見て気付かれた方もいらっしゃるかもしれませんが、
LTC2862の後ろに-2というのが付いています。
これは通信速度制限でして、-2が付いているとMAX250kbpsです。
ちなみに-1が付いていると制限無し品で、MAX20Mbpsとなります。

うちで在庫しているのは全て速度制限品です。
大は小を兼ねると言いますが、ノイズ耐性やEMIの観点を考慮すると、
超高速通信が必要な案件以外、速度制限品を使った方が無難です。


通信線は当然、ツイストペア線が必要ですが、
今回はUL1007の電線を自分で撚った、自作ツイスト線を使用します。
ケーブル加工されたツイストペアケーブルも持っていますし、
実際の案件では そちらを使う事がほとんどです。

自作ツイスト線ならば既成ケーブルよりも条件が同等もしくは悪いでしょうから、
テストとしてはむしろ好ましいかなと。
まぁテストに使うケーブル代を抑えるという意味もありますが(笑)

 

最後にLTC2862への給電は送受とも3.3Vです。

ということで早速試してみます。

まずは9600bps。
私が差動通信でよく使う速度です。
結果は全く問題無し。
まぁ予想通りという感じです。

次は19200bps。
これも全く問題無し。

次に38400bps。
もしかしたら少し怪しくなってくるかな?という予想に反し、全く問題無し。
この速度で安定してるということは、9600bps程度なら超余裕状態の様ですね。

さてまだ上げてみます。
次は57600bps。
38400bpsからの上げ幅は少ないのですが、
モニターしてるパソコンのRS-232のボーレート設定の都合です。
結果はこれも全く問題無し。

次は115200bps。
どうかなぁ?と思いつつ試しましたが、結果は全く問題無し。
正直ちょっとビックリ。

こうなると230400bpsも試してみたくなりますね。
LTC2862-2の上限が250kbpsですから、ICの仕様上限近くです。
LTC2862-2への送信データーを生成しているのはPIC16F1825なのですが、
ここでちょっと問題発生。
16F1825の元クロックはクリスタルオシレーターからの8MHz。
8MHzから230400bpsを生成すると、クロック誤差が3%を超えてしまうんです。
実際試してみると、文字化けだらけで完全NG。

もちろん差動通信線の影響による文字化けという可能性もありますが、
115200bpsでの結果を踏まえると、ボーレート誤差の可能性が大きいかも?

16F1825自体のMAX動作クロックは32MHz。
8MHzを供給していますから、4倍PLLを動かして、
システムクロックを32MHzにすれば、115200bpsの際と同誤差に収める事が可能。
早速ファームを書いて試してみますが、動きません(笑)

小一時間悩んだところで、もしかして電源電圧の問題か?と気づきました。
LTC2862は3.3Vで動かしてますが、16F1825は1.8Vで動かしているのです。
改めてデーターシートを確認すると、
4倍PLLを動かしてシステムクロック32MHzで動作させるには、
最低2.5Vの電源電圧が必要でした。

ここまで来たら、最後まで確認してみたいところ。
ターゲット基板を改造してPICマイコンに3.3Vを投入する様に。
するとバッチリ動作しまして、230400bpsでの通信も完璧でした。

今回は6mのツイスト線でしたが、まだまだ延ばしても問題無さそうですね。
さすがに電線代が痛いので、おいそれとは試せませんが・・・・・

2024年12月4日水曜日

SSOPサイズの差動トランシーバー用DIP変換基板を設計

 RS-422やRS-485等で差動トランシーバーICを使うことがあるのですが、
試作実験段階でIC選択に困ることはないですか?

うちでは上記のICを複数所持しているのですが、
そのほとんどは表面実装タイプ。

でも、試作実験だとユニバーサル基板を使うケースが多いので、
DIPパッケージ品が欲しくなったりしますが、
DIP品しばりで品探しすると、かなり限定されちゃうんですよね。

だいたい見つかるのは5V動作品。
しかもそのほとんどが高速動作タイプ。

試作実験ですから、なるべく条件は本作品に近づけたいわけです。
すると3.3V動作の低速動作品が欲しいとなった場合、
DIP品が皆無なんですよね。

これには私も閉口してしまいまして、いっそ変換基板を作ってしまうことに。

 

SOPパッケージ品をDIP型に変換するのはパターン的に好ましくない感じなので、
SSOPパッケージ品をDIP型へ変換することにしました。

現状、手持ちのICで これに該当するのはアナデバのADM3061です。 

ピン配置的には同種の他ICにも流用可能かと。
残念なことに一般的な8ピンのデュアルオペアンプには使用するの難しいかと。
というのはADM3061等は5番ピンがGNDなのに対し、
一般的な8ピンのデュアルオペアンプは4番ピンという違いがあります。

変換基板上ではGNDはベタ面を使っており、更にチップのパスコンも載せてあります。
接続上は各ピンが1対1で接続されているのですが、
ベタ面とパスコンが差動トランシーバー用に特化されてしまってるという話です。

まぁオペアンプ用の変換基板ならば、秋月電子等にも有った気がするので、
この点は さほど問題にはならない気がします。


ともあれ、基板自体の設計は完了してて、あとは発注待ちという状態。

ネックになるとすれば、基板厚をいくつにするか?
一般的な t1.6でも問題無いのですが、
約10mm角の基板ですから 見た目的には もっと薄い基板でも良さそうです。
しかし薄い基板だと完成基板に力加えた際に、
パスコンにダメージ行っちゃう可能性があるかも?

ちょっと悩みどころですね。

NKKのJBシリーズのスイッチを廃棄

 NKKのJBシリーズというスイッチはご存じでしょうか?
一言で言うなら、照光式のタクトSWという代物。

 キートップは別部品になっているので、好みで選択可能。
スイッチの高さやクリック感強度もバリエーション有ります。

NKK製ですから信頼性は抜群で、見た目も良いと、
結構お気に入りの製品なのですが、難点は やや高価という点。
NKK製ですから やむを得ないとは思いますが、
そのせいで むやみに使うわけにいかず、温存ぎみの製品でした。

そんなわけで、以前購入した分に手を付けず、しばらく経っていましたが、
先日ついに出番が到来。

いざ使おうと引っ張り出したわけですが・・・・・・

あれ?なんか動きが変!!

ボタンを押した感触がおかしいのです。

どうやらスイッチ内部が経年劣化してしまったようで、
クリック感を出す部分に問題が生じてる模様。

その為、固着して全く動かなかったり、
動いても正常なストローク量が出ず、クリック感も出ない、
なんていう製品がボロボロ出てきました。(;;

JBシリーズは操作力(=ボタンを押す際の強さ)が2種類あって、
一般形と高荷重型とが存在します。

うちにも両方有ったのですが、一般形は全滅!
高荷重型は一部NGという結果。

あと、たまたまだと思うのですが、緑発光品はほぼNGで、
それに比べると他の色の物はNG率が低かったです。
同時期に購入したはずなんだけどなぁ・・・・・

 

分解・修復というわけにもいかないので、NG品は泣く泣く廃棄。
数千円相当がゴミになったというのは ちょっと悲しいですね。
幸いキートップは無関係なので、廃棄はスイッチ本体だけなのが助かります。

2024年11月30日土曜日

PICのEUSARTの送信バッファー

 RS-485等の半二重通信線にてデーターを送受する際は、
トランシーバーICの送受切替を行う必要がありますね。

細かい事を言ってしまえば、レシーバーはイネーブルのままでも構わないので、
厳密に制御が必要なのはドライバーの方です。

ではそのドライバーの制御タイミングは どうするかと言いますと、
他の端末がデーター送信を行ってない事を確認した上で、
シリアルポートからデーター送出する直前にドライバーをONにし、
データー送出を終わったら速やかにドライバーをOFFにする、
という至極簡単な動作。

この動作中で問題になるとしたら、データー送出完了をどう判断するか。
これをミスると、送出データーが欠如してしまう事態が発生しちゃったり、
無駄にドライバーがONしたままになって、コンフリクトを起こしたりします。 

 

PICマイコンにてこの辺の判断を行うのに使えそうなのが、TRMTビット。
送信バッファーの空き状態を表すビットだそうな。

単純に考えるなら、TRMTビットを見て、送信バッファーが空になったなら、
直ちにドライバーをOFFにすれば良さそう。

しかし本当にそのタイミングで支障が無いのか?
ちょっと気になったので調べてみることにしました。

使ったPICは12F1822で、トランシーバーICとしてLT1785が繋がってます。
今回、差動信号線までは見ないので、トランシーバーICは無くてもOKなのですが(笑)

ということで早速見てみたのが以下の波形。









 

ボーレートは約230kbpsです。
PICのポート操作のレスポンスを良くする為、MAXの32MHzで動かしてます。

送信バッファーエンプティモニターはTRMTビットの状態表示です。

これを見ると、EUSARTからシリアルデーターを送出完了次第、
TRMTビットが変化していますね。
これならばTRMTビットをドライバーON/OFFの参考にしても問題無さそうです。

上記の波形ではデーター送出が完了してからドライバーがOFFになるまで、
約1msくらい間がありますが、これはわざと遅延を入れてる為です。

 安全を見てタイミングに余裕を取っていたのですが、
実際のところ不要の様ですね。

2024年11月26日火曜日

外気温モニターの拡張 その5

 かなり間が空いてしまいましたが、久しぶりに「新型外気温モニター」の話です。

今月は  もう暇になってしまった 効率的に仕事を進めた結果 手が空いたので、
外気温モニターを進めることにしました。

先に書いようにハードは一応出来たので、次はファームウェアです。

ソフトウェア視点だと、このシステムは下記の様な構造になります。




これだとPICマイコンの区別が しづらいので、以下の様に番号を付けます。




この3個のPICマイコンそれぞれにファームが必要なわけですが、
③は「かんたんスマートモニター」のメインチップですので、
「かんたんスマートモニター」のファーム変更という内容に。
これについては当記事がでは特に触れない方向で行きます。

①と②が「新型外気温モニター」様のPICマイコンで、
RS-422とSPI信号の変換を行っています。

さて、「新型外気温モニター」に載ってるセンサーモジュールBME280は
インテリジェントなユニットですので、アナログセンサーの様に
電源を投入すればダラダラと測定値が読めるわけではありません。
まず、センサーの初期設定が必要となります。
その後、ハンドシェイク手順に基づいて測定値を読み出すことになります。

ではそのハンドシェイク手順の制御を誰が行うか?が1つのポイントになります。

3つ有るPICマイコンの内、どれかが行うわけですが、
どれに任せるかは設計思想に関わる話になります。

①に任せるケース
「外気温モニター」内のPICマイコンがセンサーの面倒を全てみるパターンです。
この場合、RS-422線を通るのが測定データーのみとなるので、
通信線のプロトコル設計が非常に簡単になります。
しかしながら、センサーに対するアクセス内容に変更が生じた場合、
「外気温モニター」内のPICマイコンのファーム変更が必要となるわけで、
ファームを「かんたんスマートモニター」側から書き換えられる仕組みを
用意していなかった場合、アフターファローが非常に面倒なことになります。

②に任せるケース
これは選択されることは無いと思われます。
メリットが思い浮かびません。(笑)

③に任せるケース
これは「かんたんスマートモニター」のメインマイコンにて、
BME280の制御を全て行うというパターンです。
「かんたんスマートモニター」自体はアクセスが容易な場所に設置されるので、
BME280へのアクセス制御に変更が生じても、割りと簡単に書き換えができます。
しかしながらRS-422の通信に、それら全てを折り込む必要があるので、
通信線のプロトコル設計が一番面倒になります。
RS-422はSPIに比べ通信速度も遅いので、それも考慮する必要があります。


ということで、上記をどうするか、湯舟に浸かりながら考えてましたが(笑)、
今回は①に任せる方法を採用することにいたします。

理由は大きく2つ。
①RS-422線の通信プロトコルが非常に簡略ができる。

BME280の面倒を①のPICが見るならば、「かんたんスマートモニター」から
「外気温モニターユニット」へ送るデーターはほぼ無くせます。
データー垂れ流し式にするならば、皆無にすることも可能かと。

「外気温モニターユニット」から「かんたんスマートモニター」へ行くデーターも
測定値だけで済むので、最低限の簡単なデーター形式にできます。

②「外気温モニターユニット」単体で完結する

どういう意味かと言いますと、電源を投入すれば、
RS-422で簡単に測定値が読めるユニットが出来上がる、という事なのです。
これならば、「かんたんスマートモニター」用と限らず、汎用性が出るわけですね。

PIC②やPIC③で制御する方式だと汎用性は非常に低くなってしまい、
事実上「かんたんスマートモニター」向け専用ユニットになってしまいます。

ユニットとして単体動作が可能ならば、RS-422/RS-232の変換アダプター経由で、
パソコンからアクセス可能になるので、開発時の効率も格段に上がります。
デバッグ時、「かんたんスマートモニター」経由でのアクセス必須というのは、
結構面倒な話になるんですね。


ということで、まずはちまちまとPIC①のファームから書いていきましょうかね。

2024年11月23日土曜日

やらかし発覚

 前の記事に続いて、また失敗話とか縁起悪いけど勘弁plz

某氏向けのハードで設計ミスに気付いたもんで、
急遽戻してもらって改修することにした話です。

PICマイコンからTTLロジックである7438を押すと言う回路なのですが、
間に別基板が噛むこともありまして、うっかり下記の様になっちゃいました。





 

1つの信号線上に3.3Vのプルアップと5Vのプルアップが同居しちゃってます。
これは当然マズいわけですね。

マイコン基板は元々別目的で作ったものを流用してます。
この接続ならば本来、マイコン基板上で3.3Vプルアップは行わないんですね。

このマイコン基板を使うとしても、本来ならば以下の様な設計にしなきゃなりません。





 

さてどう修正するかが悩みどころ。
本来ならば上図の様に換えるのが筋ですが、
ドライバー基板上には3.3Vの電源が存在しません!!
つまり3.3Vのレギュレーターから用意する必要があるわけです。

う~~ん、さすがにそれは大がかりになっちゃうなぁと・・・・・
そこで閃いたのが下記の方法。






 

プルダウン抵抗を追加し、見た目3.3Vでプルアップされてる様にするものです。
これなら改造も少なくて済むので、この方針で行くことに。

3.3Vということならば、18KΩではなく20KΩでプルダウンすれば、
3.33…V相当になるので近くなりますが、
3.3Vよりも高くなるのは避けたいわけでして、
抵抗の誤差も考慮すると若干低い電圧にしたいところ。
そこで18KΩにしました。
これだと約3.21V相当という値になりますので、
抵抗の誤差を加味しても3.3Vを大幅に超過することはないでしょう。


さてでは実際の改修作業ですが、ドライバー基板内のプルアップ抵抗は
実際にSIP型の抵抗アレーなんですね。
それにちまちまプルダウン抵抗を1本ずつ付けていくのは難儀です。
ですので18KΩの抵抗アレーで一気にプルダウンすることにしましょう。

しかしここで問題が!!

18KΩの抵抗アレーって、入手性が悪いんですね。
さてどうしたものか・・・・・・
海外から引っ張るか?
とか考えていたら、またまた閃きました。

以前「つくまた」で頒布した抵抗アレーキットを使えばいいんじゃね?

チップ抵抗さえあれば、任意の抵抗アレーを自作できるのが強み。

ということで作った抵抗アレーが下記。









 

8連タイプはオリジナルのキットのままですが、
4連タイプは9連用キットをカットして作っています。
一応こういう使い方も想定していました。


抵抗アレーが用意できたので、いざ実装。









 

こんな感じで無事改造完了です。
基板にアセテートテープを貼り、その上に抵抗アレーを置いてます。
GNDをスズメッキ線で引っ張ってきてるのはご容赦という感じ。

2024年11月17日日曜日

いやぁ、失敗失敗

 先日の15日の晩、私が主催の「基板作成パワーアップ1」を開催。
数人しか来て頂けなかったらどうしようと心配してましたが、
結果的に15人近い参加者が集まりまして、
会場のキャパを考慮すると大成功という結果でした。

何より、この内容に対する需要の存在を実感できたのが大きかったです。

と・こ・ろが、最初の発表者である私が いきなりのチョンボ。
ホワイトボードのPC上の基板CADのハイブリット形式の予定でしたが、
ノートPCの画面が会場の大型TVに映らない!!
これでは基板CADを使った説明ができないわけです。

急遽、ホワイドボードのみで発表を行いましたが、
かなり端折った内容になってしまいまして、ちとガックリ。

次回は ちゃんとした内容で発表したいと決意しておりますが、
そもそもなんでPCの画面が映らなかったのか?
帰宅後に気づいた(忘れてた?)のですが、
そのノートPC、HDMI出力を使う際はキー操作が必要なのでした!

他のノートPCはHDMIケーブルを挿せば自動で対応してくれるので、
全く思いもよりませんでした。

まぁそんなわけで、ノートPCの故障というわけではなかったので、
次回は大丈夫!(のはず)


ちなみに次回ですが、来年の2月くらいで考えております。
今回は会場費や軽食費等、全て自腹を切ったわけですが、
次回は某社が会場を提供して頂けそうな雰囲気。
大変ありがたいですね。

2024年10月19日土曜日

meviyからアルミ板金到着

 先月、meviyにお試しで発注してたアルミの板金が到着しました。


 

 

 

 

 

 

 

何がお試しだったかと言いますと、右側の箱形状は溶接品なのです。

 


 







 

 

 

ちと解りづらいかもしれませんが、縦に走ってる曲げ角にビートが見えます。
ここが溶接部です。
横に走ってる曲げ角も研磨痕が有るので溶接してる様にも見えますが、
ここは単なる曲げ加工です。





内側から見ると解り易いかな?


 

 

 

 

 

う~ん、凄いですね、アルミの溶接品ですよ。
こんなのが1個からお手軽価格で手に入るとは・・・・・
meviy恐るべし!!


使ってる板はヘアーラインが入ってる物でした。
アルミの溶接品の場合、ヘアーライン指定は不可能なので、
ヘアーライン無しの板が使われる可能性も有りそうです。

 

溶接部も含め、角部を研磨しているせいで、表面に結構研磨痕が残っていますね。
一応これでも体裁面に指定してあるのですが、仕方ないところかと。

 見栄えが問題になるケースでは表面仕上げ加工が必要になるかと。
でもmeviyの標準システムではオプションが用意されていないので、
担当者見積で相談することになると思います。
ただ、アルミの表面仕上げ加工は結構シビアなので、
それなりの費用を覚悟する必要があるかと。

材質や溶接の有無も含め、総合的に判断する必要があるでしょう。


さて、この板金ですが、新型の外気温モニター用に用意したもの。
基板は既に実装済みなので、早速組んでみます。


 

 

 

六角スペーサーを立てて基板を取付

 

 

 

 


 

 

 

そしてカバーを被せて完成

 

 







 

 

カバーと基板が当たってる様に見えますが、ちゃんと隙間空いてます(笑)


これで完成!!と思いきや、実は見えてる基板部にもカバーが付くんです。

ルーバー付きのカバーでして、板金では製作できないので、
3Dプリンターにて作製する予定でしたが、すっかり忘れてました。 テヘ

実際、基板上のPICマイコンのファームも未完成なので、
実働までは まだ先が長いです。


2024年9月23日月曜日

PICマイコンの在庫品種で唸ってます

 昔から愛用しているPICマイコンは、膨大なバリエーションを誇っていますね。
それがPICマイコンの売りの1つであると言えますが、
同時に扱いにくさの原因の1つとも言えるます。
一見さんには どれを選択して良いのか、迷う事間違い無しです(笑)

私もある程度の品種をストックしてあるわけですが、
当然ながらPICマイコン全体を網羅することは不可能ですので、
自分が扱える範囲で、なるべく汎用性あるものを揃える、という感じです。


そんな折、14ピンタイプのPICマイコンであるPIC16F1823のストックが少なくなったので、
補充を検討することに。
しかし16F1823は かなり年季の入っている石でありまして、
まだ入手可能とは言え、単価もさほど安くありません。

既に16F1823より高機能な石が安く流通している状況ですので、
必ずしも16F1823に固執する必要は無いわけです。

ただ、別な石を扱う場合には、アセンブラソースの叩き台を新たに作成する必要があります。
これがそれなりの手間でして、医師が高機能になるほど その手間は増大します。

それも踏まえた上で、新しい石を導入するか検討するわけですが、
更に今回、新たな課題が!!

それはMPASMのサポート限界

MPASMは長らく使われてきたPICマイコン用のアセンブラですが、
諸々の理由で既に更新停止されています。

MPASM自体が使用不可というわけではなく、
最近リリースされた石がサポートされていないという事なのです。

ちなみにPICマイコンのアセンブラ開発というのは普通に需要あるので、
当然ながらMPASMに代わるアセンブラーもリリースされています。
PIC-ASなどと呼ばれている代物で、純正Cコンパイラーに添付されています。

今後、アセンブラーで開発したければ これを使えという話なわけですが、
このPIC-AS、MPASMと互換性が無いのです。
そもそもCコンパイラーに添付されていることからも解るように、
Cと相性が良いアセンブラーになっているようなのです。

インクルードファイルからして別物なので、
どちらでもアセンブルできるコードを書くのは無理。
いやはや困ったもんですね。

ここで考えられる対応策は2つ。
1つ目は諦めてPIC-ASへ環境を移行すること。
その場合、旧ソースコードは随時修正が強いられます。
2つ目はMPASMが使える範囲内の石だけを使用するという手。
最新の石は使えませんが、従来の石には全くてを加える必要がありません。

結局、私が選んだのは2つ目の方。
当面はMPASMで開発を続けることにいたします。

さてそうすると冒頭の話に戻りまして、16F1823の補充をどうするかですが、
暫定として16F1825を手配することにしました。
これは16F1823のファミリーでして、メモリーが増量されています。
一応、アセンブラソースの叩き台は別物になりますが、
大半が同じ内容なので作成は容易です。

この16F1825も やはりそこそこ年季が入っている石なので、
更に新しい石も検討しておいた方がベターですね。

ということで調べてみると、14ピンタイプですと
16F18300番台や16F18400番台辺りがMPASMのサポート限界の模様。

機能面なら16F18426が最強の様ですので、
これを在庫品リストに追加しようと画策中です。

なお、18300番台と18400番台の差はA/Dコンバーターの模様。
(他にも有ったらごめんなさい)
18400番台にはADC2が搭載されています。
私はADC2を結構気に入っているので16F18426を選びますが、
従来のADCの方が良いという方は18300番台をチョイスですね。

余談ですが8ピンタイプには16F18313という石が存在しますが、
18400番台には8ピンタイプが存在しません。
現状8ピンタイプは16F1840をメイン使用していますが、
これを置き換える際は16F18313になりそうです。


18400番台がサポート限界と書きましたが、ここで要注意点を1つ。
PICマイコンの品番を見ると、16F180xxというシリーズも見つかります。
パッと見、18300や18400の下位品種の様に思えますが、
18400番台より後にリリースされた石なので、MPASMでサポートされていません。

手頃な価格なので つい選定しそうになりますが、ご注意ください。

2024年9月11日水曜日

外気温モニターの拡張 その4

 前回の記事で書き漏れが有った為、補足いたします。

前回、電圧レベル変換の方法についてお話しいたしましたが、
私が今回採用したのは3番目の「非同期シリアル信号変換」です。

その際、専用のレベル変換ICを使用する他にも、
ディスクリート部品で変換回路を組む事も可能と書きました。

実際、今回私が設計した回路ではディスクリート部品にて変換を行っています。

 

3.3V信号を1.8V信号に落とすのは抵抗分圧だけで済むので、
全く難しいことはありません。
注意するとすれば分圧回路で使用する抵抗の値。

抵抗値を上げると差動レシーバーの出力部の電流負荷は軽くなりますが、
マイコンの入力インピーダンスが低かった場合、電圧レベルが不足してしまいます。

抵抗値を下げるとマイコンの入力インピーダンスの影響は減りますが、
差動レシーバー出力の負荷が重くなってしまいますので、
双方のパランスを見ながら抵抗値を決める必要があるでしょう。
ちなみに今回は暫定値として、2KΩと2.4KΩの組み合わせにしてみました。
最終的には実働状態で電圧を確認する予定です。


問題は1.8V信号を3.3Vへ上げる部分です。

今回私が組んだ回路は以下のものです。


 




 

 

MOS FETとデジタルトランジスターの組み合わせです。
今回の装置は単発のデモ機のような物なので、
在庫品の中から部品チョイスしています。

MOS FETを使わず、DTA114のみで出力を駆動すると
入力側に3.3Vが印加されてしまうのと、
入力と出力でハイ/ローの極性が逆転してしまうので要注意です。

MOS FETの代わりにデジタルトランジスターを使う手も有りそうですが、
それについては後述いたします。

回路の動作としては入力がハイになるとMOS FETがONします。
するとデジタルトランジスターのベースがローに落ちるので、
トランジスターがONしてコレクタに3.3Vが流れ、出力がハイになります。

デジタルトランジスターには抵抗が内蔵されているわけですが、
この先の説明を話しやすくする為、内蔵抵抗も明記した図を下に載せます。






 

 

今回使用しているDTA114EUAは10KΩの抵抗2つを内蔵しております。
これでディスクリート部品全てが見える状態になりました。

R3は出力に対するプルダウン抵抗です。
DTA114EUAはPNP型ですので、
これはエミッタフォロア回路ではありませんのでご注意を。
出力をローからハイへ持ち上げるのはトランジスターの役割。
しかしこのトランジスターはローへ引っ張る機能は無いので、
ハイからローへ落とすのはプルダウン抵抗の役割です。
今回は暫定値として2KΩとしています。
抵抗値を上げると消費電力は減りますが、
トランジスターがOFFになった際、ハイからローへの変化が遅くなるので、
実際の波形と信号の速度を鑑みて、抵抗値を決めるのが良いでしょう。

DTA114EUAは3.3Vで駆動される形になります。
デジタル動作ですからトランジスターは飽和状態で動かすわけですが、
飽和度合いが強すぎるONからOFFへの変移に時間がかかるようになるので、
内部抵抗の選定は少し気を遣うと良いでしょう。

デジタルトランジスターの代わりにPch MOS FETを使うという選択肢も有ります。
その方が動作速度は遥かに高速です。
しかしデジタルトランジスターとは異なり、
ゲート周りに抵抗を外付けする必要が出てくるので、
ICを使う方が部品点数の観点から有利かもしれません。
RS-422程度の速度であれば、デジタルトランジスターでも十分と思われます。


RU1J002YNはNchタイプのMOS FETですので、
ゲートに電圧が掛かると、ドレインがGNDへ落ちます。
ゲート電圧が0Vになるとドレインがハイインピーダンス状態になりますが、
ローからハイに持ち上げてくれるわけではありません。
従ってここをハイに上げる為にはプルアップ抵抗が必須です。
その役割をデジタルトランジスターの内蔵抵抗が担っています。
MOS FETとデジタルトランジスターの組み合わせが便利なのはこの点でして、
ディスクリート抵抗を減らすことが出来るのです。

RU1J002YNの代わりにNPNタイプのデジタルトランジスターを使用する案ですが、
以下の2つの理由でMOS FET使用を推します。
1つ目は動作速度が落ちてしまう点です。
先にも述べましたがデジタルトランジスターは飽和領域で動作する為、
ONからOFFへの移行に時間がかかります。
RS-422程度であれば実用可能な速度は出ると思われますが、
MOS FETを使用し、動作速度に余裕を取っておいた方がベターでしょう。

2つ目は動作電圧の問題です。
ここの入力は1.8Vのロジック信号です。
この電圧で高速動作するデジタルトランジスターとなると、
品種選定がかなりシビアになるでしょう。
しかしRU1J002YNのような低電圧動作用のMOS FETならば問題ありません。
その点でも、ここはMOS FETを使用した方がベターと言えるでしょう。

 

R2はMOS FETのゲート入力抵抗です。
MOS FETは電圧動作なのに抵抗を入れる??
と疑問を感じる方もいらっしゃるかもしれません。
ゲートの入力インピーダンスは非常に高いので、
実際この抵抗にはほぼ電流は流れません。
実はこの抵抗とFETのゲート静電容量とでLPFを構成することで、
FETの発振防止に役立つのです。
ですのでこの抵抗が無くても回路自体は動作しますが、
挿入しておく方が好ましいでしょう。

R1は入力信号に対するプルダウン抵抗です。
今回、ここの入力はPICマイコンへ繋がります。
ブート直後、PICマイコンの各I/Oピンは
プルアップ/プルダウン無しの入力状態になります。
つまりそのままだとMOS FETのゲートがフローティング状態に近くなります。
ノイズ等、何らかの原因でMOS FETのゲートに電荷が入ってしまうと、
一時的に出力がローになってしまいます。
それを確実に防ぐため、プルダウン抵抗で確実にローに落とすようにします。

そもそも何故ブート時に出力がローになるとまずいか、を補足します。
このレベル変換回路を通って差動トランシーバーを駆動するのですが、
マイコンから差動トランシーバーへ行く信号の1つが、送受切替信号です。
これはローになれば受信状態、ハイにすると送信状態となります。

ブート時に基板外に信号が出る状態というのは避けなければなりません。
従ってブート直後は送受切替線をローに保つ必要があるのです。

2024年9月10日火曜日

外気温モニターの拡張 その3

 前回の時点で、半二重RS-422にて壁越えを行う方針が決まりました。
次の課題は電圧レベルの差です。

先に述べたように「かんたんスマートモニター」側は3.3Vのシステムに対し、
BME280は標準1.8Vのセンサー。
それをどう繋ぐか、という話ですね。

半二重RS-422を使うので、トランシーバーとマイコンが追加されました。
それも加味した図が下記。




 

電圧レベル変換の対処法は複数考えられます。
それぞれ見ていきましょう。


1.オール3.3V案


 


 

先に書いたようにBME280自体は3.6Vまで印加可能ですので、
センサーも3.3Vで駆動してしまおうという案です。
細かいことを考えなければ、これが一番単純ですね。
センサーの発熱が増えるでしょうから測定誤差の懸念が出ますが、
あくまで自分用として割り切ってしまえば、これも有りかもしれません。

 

2.SPI信号変換案

 



 

これはセンサーのみ1.8Vで駆動し、SPI信号で電圧レベル変換を行う案。
1.8Vと3.3Vの電圧変換というのは割と選択肢が少ないんですね。
(3.3Vと5Vの変換ですと結構選択肢が多いのですが。)

 ここで使用できる変換ICは大きく分けて2種類になります。
1つ目は単方向型ロジックIC。
もう1つは双方向型ロジックICです。

どちらも2電源入力タイプなので、今回の場合ですと1.8Vと3.3Vの両方を給電します。

単方向型というのはバッファーのように入出力が決まっているものです。
方向制御ピンにより入出力方向を切り替えられる物もこれに含みます。
今回の場合ですと、TIのTXU304がジャストフィットします。
たぶん、SPIバス用にリリースされている製品かと思われます。

双方向型ですと東芝のTC7QPB9306等、複数の製品が存在します。
双方向型の場合、信号の入出力方向の設定が存在しません。
任意の側から信号を入れてやれば、電圧変換された信号が反対側から出てきます。
これはI2Cバスでは非常に便利なので、昨今重宝されてる模様です。
しかしながらこのタイプはオープンドレインドライバーが基盤となっております。
従ってL->Hへの遷移時は外付けのプルアップ抵抗に頼る形になります。
プルアップ抵抗の抵抗値が高いと波形の立ち上がり時間が遅くなり、
データー伝送速度が抑制されてしまう点が要注意です。
SPIバスのような高速バスに使用する際はプルアップ抵抗をかなり下げる必要があり、
結果として変換デバイス部の消費電力増加に繋がってしまうので、
使いどころを見極める必要があると言えるでしょう。


3.非同期シリアル信号変換案




 

これはマイコンも1.8Vで駆動し、差動トランシーバーとの間で電圧変換する案です。
パッと見ではSPI変換案と大差無いようにも見えます。
SPIバス変換の場合は同方向×3+逆方向×1の、
いわゆる3+1という回路数になるわけですが、
非同期シリアル信号変換の場合は2+1で済みます。
更にSPIに比べると信号速度が遅目なので、選択肢が増えるんですね。

1つのICで済ませようと思うと、TIのTXU304やTXU0204辺りが使えます。

2+1で済むと記述しましたが、この内の1本は差動トランシーバーの送受切替信号です。
これはデーター線ほど高速に動く必要が無いので、
ディスクリートのトランジスターやFETでレベル変換させる事も可能。
そうするとデーター線は1+1のみで済むので、
TXS102やTXU102が1個で足りる事になります。

RS-422の速度を抑えれば、全てディスクリートデバイスでレベル変換も可能でしょう。
部品数が増えてしまうので、ここはお好みという感じです。


4.RS-422でレベル変換を兼ねる案


 


 

これは思い付きで頭に浮かんだ案です。

差動信号伝送というのはペアとなる信号線の位相差を使った信号伝達です。
つまり各信号自体の電圧レベルには依存していないという事になります。

ならば1.8V系システムと3.3V系システムを差動信号線で直結できるのでは?
と考えたわけです。

ここで出てくる問題点は以下の2つ。
1つ目は1.8Vで動作する差動トランシーバーが存在するのか?
2つ目は1.8Vで駆動する差動トランシーバーで3.3V信号を受けられるのか?
という点です。

探してみると1.8V動作可能な差動トランシーバーは存在しました。
ルネサスのISL32600シリーズです。
次の課題としては、この石で3.3V信号が受けられるかという点ですが・・・・・
残念ながらNGでした。

電源電圧に対する信号線電圧範囲はコモンモードレンジとして規定されています。
パッと見、この石のコモンモードレンジは必要十分な広さが有る様に見えますが、
よ~く見てみると、電源電圧に依存すると注釈が有ります。

なんと3.3V電源動作時は結構なレンジを有しているのですが、
1.8V電源動作時は±2Vのレンジしかありません。
これでは3.3Vの信号を入力することは不可能です。

ならばドライバーとレシーバーがピンレベルで分離しているISL32602を使い、
抵抗分圧で減圧した信号をレシーバーに入れるという案も考えてみました。
ところがこれも問題発生。
RS-422やRS-485では伝送路のインピーダンスマッチングの為、
両端に負荷抵抗を付けるのは 皆さんご存じかと。
ところがISL32600シリーズを1.8V電源駆動した場合、
出力ドライバーの能力の問題なのか、負荷抵抗が10KΩまでに制限されるとな。

さすがに10KΩだと まともにインピーダンスマッチングが行えません。
なので5mのケーブル伝送には使えないという事になります。
1.8V駆動の差動トランシーバーはISL32600シリーズしか見つからないので、
事実上この案は没ということになってしまいました。

余談ですが、3.3V系と5V系を繋ぐ場合には、この方法が使用可能です。
ISL32600シリーズの場合、コモンモードレンジが12Vまで有るので、
5Vの信号も余裕で受けられます。
たぶん他の石でも同様の余裕は有ると推測されます。
これは割と有用な手段かもしれません。

 

以上のような考察に基づき、回路設計と基板設計を行っておりました。
現時点は基板の発注待ちという段階です。
実機が動き出したら、この続きを書く予定ですので、
それまでは暫くの間、この話は休止です。

2024年9月8日日曜日

外気温モニターの拡張 その2

 前回は大雑把な全体像についてお話しました。

インターフェースとしてはSPIを使用するが、
電圧レベル変換が必要になるかも、というところで話が終わってました。

電圧レベル変換については後回しとしまして、
まずはSPIでの接続方法について検討していきます。

 

通常、SPIインターフェースでデバイス接続する際は、
マスター側とスレーブ側を直結するだけです。
データーINとデーターOUTの接続を間違えない限り、
特に難しい点はありません。

しかし今回は5mのケーブルを介しての接続ですので、
通常とは ちょっと話が異なってきます。

そこで私の頭に浮かんだのは以下の4つの方法です。

1.ダイレクト接続方法


 

 

 

 

 

各ユニットの出入り口にバッファーを噛ませ、各SPI信号線を直結する方法です。
メリットは回路が単純である事です。
デメリットしてはハイインピーダンス線を引き延ばす為、ノイズに強くありません。
使用する電線はシールド付き4芯キャプタイヤケーブルです。
通信速度の上限はケーブルの静電容量に支配されます。
オシロスコープにて波形を実測し、通信速度を決めるのが良いでしょう。

 

2.差動信号化方法





 

各SPI信号線を差動信号に変換する方法です。
メリットはノイズに強く、長距離伝送に耐えられる点です。
通信速度も結構高速化できます。
デメリットとしては各信号線毎にツイストペア線が必要となるので、
今回の場合だと4対のツイストペアケーブルが必要となり、
ケーブル外径がやや太めとなってしまい、価格も高めです。


3.フォトカプラーによる接続方法




 

 

 

 

 

 

 

これはちょっと珍しい方法かもしれませんが、
各ユニットの入出力にフォトカプラーを噛ませるという方法です。
フォトカプラー間の通信線は「かんたんスマートモニター」、
及びセンサーユニット部から電気的に完全絶縁されるので、
ユニット間絶縁が重要視されるケースでは重宝するでしょう。
フォトカプラーは電流駆動となるので信号線のインピーダンスが低く、
ノイズ耐性も非常に高くなります。
デメリットとしては消費電流が多くなる点と、高速通信が苦手な点でしょうか。
フォトカプラーの他にDC/DCコンバーターも必要なので、
部品代も高めになる可能性があります。

通信速度の上限はフォトカプラーの性能に支配されます。
高速通信を行いたい場合は、オシロスコープによる波形確認を行いましょう。


4.半二重RS-422による接続方法




実は今回採用する方法がこれです。
SPIの信号をPIC等のマイコンを介して非同期シリアルに変え、
差動トランシーバーにて通信するという内容です。
差動信号ですからノイズに強く通信速度も高速です。
(半二重式なので、それによる制限は発生しますが)
デメリットとしてはマイコンのファームウェア開発が必要となり、
開発工数が大きくなってしまう点です。

それでも今回、この方式を選んだ最大の理由というのが、
信号線が1対のツイストペア線のみで足りる点です。
現状、外気温をモニターするセンサーが存在するわけですが、
これはアナログ電圧値で「かんたんスマートモニター」に入力しています。
この信号線というのが1対のツイストペア線なのです。
この他に電源用のツイストペア線も走っているので、
合計で2対のツイストペア線が「かんたんスマートモニター」から延びています。

そこで半二重RS-422方式を使用すると、
現状のケーブルが そっくりそのまま流用できるのです。
外壁の通線加工が不要というのは かなり利点ですので、
工数のデメリットを承知の上で この方法を選んだのです。

通常、SPI通信は高速なので、フルにデーター転送を行われると
半二重のRS-422では送りきれません。
しかし今回の場合は通信頻度も少なく、データー量も少ないし、
リアルタイム性も求められないので特に問題にはならないでしょう。
ちなみにマイコンはマイクロチップのPIC16LF1823を使用予定です。

外気温モニターの拡張 その1

我が家では「かんたんスマートモニター」の連続稼働テストも兼ね、
外気温のモニターを続けております。
外気温だけでも見えるのは なかなか面白いのですが、
昨今の豪雨を顧みて、湿度もモニター出来ると面白いかも?
と思い始めました。

そのシステム変更について、ここで記事にしていきます。
割と長い文章になりそうなので、分割形式で記載いたします。

 

さて本題です。
湿度を測る為には湿度センサーが必要ですが、湿度センサーはピンキリです。
温度センサーのように割と簡単に精度が出せる代物ではない為、
価格と精度に かなりの幅が有ります。

例えば、オムロンの湿度センサー「ES2-HB-N」は実売約5万円ですが、
これでも精度は3%程度です。
気象庁等で使用している湿度センサーは更に高価なんでしょうね。

しかしながら湿度測定を生業にするわけではないので、
デモでそんな高価なセンサーを用意できるわけはありませぬ。

ここは大人しく秋月電子で扱っているセンサーを使用することにしましょう。


秋月電子の湿度センサーの項目を見てみると、結構な品種が並んでいます。
この中から絞り込むわけですが、実はあっさり1つに絞ることができました。
今回選んだのはAE-BME280です。

理由は単純で、これだけがSPIインターフェースを使用可能だからです。
その他の製品だと1線式インターフェースもしくはI2Cインターフェースです。

I2Cはかなり幅を利かせている様で、多くの製品で使われています。
I2Cで選ぶと選択肢が非常に広がるのですが、
今回は「かんたんスマートモニター」に接続するのが目的。
「かんたんスマートモニター」ではI2Cのインターフェースを用意していません。
これには諸々の理由があるのですが、ここでは省略いたします。

以上のような流れで、SPIインターフェースを持ってるAE-BME280を用意しました。


さて、システムの全体像はこんな感じ






 

室内に置いてある「かんたんスマートモニター」へ、
屋外のセンサーユニットを接続します。
4G回線へ接続するわけですから「かんたんスマートモニター」毎、
屋外へ設置すれば良いのでは?という疑問もありますが、
「かんたんスマートモニター」を防雨ボックスへ納める必要があり、
AC電源を室内から引っ張る必要もありまして、結構大掛かりになってしまいます。
更に室内に有ることでデバックが楽というメリットも。
なお、「かんたんスマートモニター」の屋外設置は多数事例が有り、
それ自体が難しいわけではありません。


ただまぁ、壁を通ることもありまして、
センサー部までのケーブルは約5m必要になってしまいます。


 

 

 

 

 

 

 

今度は全体像ではなく、「かんたんスマートモニター」とセンサー部の
接続について見ていきましょう。


 


 

センサー部からは測定信号を送る信号線を繋ぐのはもちろん、
センサー部の電源も「かんたんスマートモニター」から送ることになります。

 


 

 

 

 

 

電源についてですが、BME280は1.8Vが標準で最大3.6Vでも動かせるそうな。
しかしセンサーに必要以上の電圧を加えることはセンサーの発熱増加に繋がり、
測定値の誤差の原因になってしまいます。
ですので今回は1.8Vで動かす前提で考える事にします。

電源供給側である「かんたんスマートモニター」は複数種類が供給可能。
ユニットの1次電源(今回は12V)、アナログ用5V、デジタル系の3.3V、
という感じです。
1.8Vを出力する能力はありませんが、そもそも1.8Vのような低電圧を
5mのケーブル経由で供給するというのはナンセンスなので、
センサーモジュール側で降圧し、1.8Vを作成するのが一般的です。


今回使用するセンサーBME280はI2CとSPIの2種類のインターフェースを持っていますが、
今回は「かんたんスマートモニター」の都合で、SPIインターフェースを使用します。
そこで懸念事項となるのが信号の電圧レベル。

「かんたんスマートモニター」はマイコンの仕様により、信号は3.3V系となっています。

BME280の信号電圧は電源電圧依存ですから、
1.8V電源で駆動した場合は信号も1.8V系となってしまいます。

この電圧の違いを何かしらで対処する必要が出るわけです。

2024年9月7日土曜日

基板CAD用マシンのマウス新調

 基板CADマシンで使用していたマウスのボタンが劣化してきたようで、
クリックの反応が悪くなってきました。
CAD作業ではマウスのクリック回数がハンパ無いので、劣化は仕方無いところ。

汎用スイッチが使われているのであれば、
スイッチのみを交換するという手もありますが、
イマイチ分解方法が解りにくかったので、新調することにした次第。

今まで使用していたマウスはエレコムのM-XGL10DBBKという製品。
握りやすさを追求したEX-Gシリーズです。

EX-GシリーズはI/Fが有線・無線・ブルートゥースの3種類、
外形サイズはM・L・XLの3種類から選択可能と、
結構バリエーションが存在します。

私が使用していたのは無線タイプのLサイズ。
有線タイプはケーブルが邪魔になってしまうし、
プルートゥースは定期的にマウスの挙動が停まるのでストレスになるしと、
無線タイプで落ち着きました。
ちなみに無線は2.4GHz帯を使っているそうです。
レスポンスは有線タイプと差異を感じません。

サイズは好みが有ると思いますが、私はLサイズがベストでした。
Mサイズも使ったことありますが、小さいと手にストレスが溜まる模様です。


ということで、実績を考えると同じ品に買い替えるのがベストですが・・・・・
M-XGL10DBが無くなってる!!

なんとリニューアルで新製品に置き換わっておりました。
ならば後継機種でいいかと思いきや、あれ?微妙に外形違う??

そう、リニューアルで外形が変更になっていたのです。


長時間作業に使用するマウスは握った感覚が結構重要なので、
外形変更は非常にネック。
安易に購入する前に、実物を確かめる必要があります。

先週のお出かけの最中、ビックカメラへ寄る機会が有りましたので、
現物を触ってみました。
う~ん、確かに かなり感覚が異なります。
とは言え、ダメ出しするほどでもないので、とりあえず1台購入してみることに。
購入したのはM-XGL30DBSKBKという製品です。

早速写真で比較してみます。

まず、上から見た様子。









 

左側が旧機種で、右側が今回購入した新機種。
旧機種同様、Lサイズを購入したので、見た感じはだいたい同サイズでしょうか。
ホイールが有る上面が右側に傾いてるのが解りますでしょうか?
写真の撮影アングルの問題ではなく、実際に新機種は傾いているのです。

 

次に横からみた写真。






 

高さが大きく異なるのがお解り頂けるかと。
この、高さの変更と上面傾きの変更とにより、握り具合がかなり異なります。

改めて握り比べてみると旧機種の方がしっくりくるのですが、
新機種の方が好みという方もいらっしゃるという事なのでしょうか?

現状、無線マウスについては これがベストの様なので使用していきますが、
改めて旧機種は良かったなぁと実感したのでした。

2024年8月12日月曜日

LP-168S用電源ユニットの製作 ラスト

 板金が届き、これで完成!と思われた電源ユニットですが、
予想外の事態が発生したのは前回書いた通り。
この問題は中々に根深く、プロジェクト自体が没案件になっておりました。

LP-168Sは2.1chアンプなので、スーパーウーハー用のアンプが存在します。
スーパーウーハー用ですから低音域を扱うわけですが、
そうは言っても通常はHPFを用意してある程度から下の周波数は切ってしまいます。

ところがLP-168SはこのHPFが無いようでして、
そのおかげで非常に綺麗な低音が出てくるのです。
と・こ・ろ・が、HPFが無いということは増幅域がDCにまで及ぶので、
電源の質に敏感になっちゃうんですね。

そんなこんなで、一般的にはオーディオアンプ向きのはずのトランス式電源が、
LP-168Sに対しては相性が悪いという結果になってしまった模様。

この電源を使用したいのなら、LP-168S本体に対して、
更なる大幅改造を加える必要が有る、という話です。

そこまでしなくても専用のACアダプターで十分満足する音が出てるので、
このトランス式電源は没でいいべと判断したのでした。

 

ところがここにきて1大事件発生!
なんとLP-168Sに不具合発生したのです。
症状としては不安定な雑音が混じるというもの。
最終のパワーアンプ段で発生している点までは絞りましたが、
それ以上は なかなか難しいところ。
どうも私の感覚では、パワーアンプIC自体に不具合発生してる模様。

ならばそのICを交換してみればハッキリするわけですが、
LP-168Sは変態実装なもんで、パワーアンプICの実装には専用治具が必要なのです。
(治具が無いと位置合わせが出来ないから)

ということで、LP-168Sについては これ以上お手上げと思い、
新しいアンプを購入することにしました。
それがこれ。








 

 

Nobsound製アンプで、購入はアマゾンから。

スーパーウーハーの音質についてはLP-168Sに及ばないものの、
実用にならないレベルではないので、今後はこれを使用することに。

このアンプ、入力電源がDC12~24Vという仕様。
つまりLP-168Sの電源がそのまま流用できるんですね。

最初、LP-168S用のACアダプターを使用していたのですが、
ふと、トランス式電源が使えるんじゃね?と気づいたのです。
早速試してみると・・・・・おおバッチリじゃん。

そんなわけで、今更ながら このトランス式電源ユニットが日の目を見る事になった次第。


そのまま流用しても使えないことはなかったのですが、
現状はLP-168Sに合わせる為、色々捻りを加えてます。

それらは新アンプにとって不要な内容なので、この際、改修することにしました。

その1・トランスの換装

元は豊澄のHT-1205を載せてました。
これは出力容量が12V 0.5Aです。
アンプ側の消費電流は0.1~0.2A程度なので、HT-1205でも足りるはすです。
しかしオーディオ用ならば電源には十分余裕が欲しいと感じるはず。
実はトランスの容量を そこそこに絞ることで、
出力電圧が上がり過ぎない様にという捻りを加えていたのでした。

しかし新アンプは上限24Vですので、無理に電圧を抑える必要がありません。
そこでHT-1205を止め、昔使用していたアンプユニットのジャンクから取り出した
トランスへ換装しました。
このトランスは中間タップ付きで26V 1.1Aという出力。
つまり13V 1.1A ×2本という使い方が出来ます。

その2・平滑回路部の変更

トランス後の回路も結構手を加えました。
以下が変更前の回路


 

 

 

 

 

 

それに対し変更後が以下


 

 

 

 

 

 

HT-1205ではブリッジ整流式でしたが、
今回のトランスでは中間タップが使えるので、
ダイオード2本による全波整流式としています。
これにより平滑電圧が少しアップしました。

電圧がアップした分、R1でドロップする電圧も大きくすることができます。
R1とC1でLPFを形成し、電源リップル分を低減しています。
なのでR1は大きい方がベターなのですが、
アンプの消費電流とアンプへの出力電圧も加味する必要があります。

一番大きな変更点は3端子レギュレーターを削除した点ですね。
LP-168Sでは実用電圧範囲が狭かったことも有り、
7812で定電圧出力する様にしていました。

しかし一般的にはこの手のパワーアンプ用電源は定電圧制御を行いません。
新アンプ用電源でも定電圧制御は不要でしたので、7812はバッサリカット。
これで電源出力には余裕が出来たはずです。

L1とC2によるLCフィルターも存在していますが、
この回路では上記RCフィルターの方がカット周波数が低いため、
あんまり効いていません(笑)


余談ですが、C2も換装しています。
新回路では出力電圧が実測13V程度なので、
16V耐圧の電解コンでも足りる様に思えます。

ところがこれはアンプの負荷電流が流れている前提の話。
何かしらの事情でアンプが切れて負荷電流がゼロになった場合、
16Vをオーバーしてしまう可能性が大です。

そこで念のため、25V耐圧の電解コンに換装することにした次第。
手持ち品の都合から3300μFに減ってしまいました。
実際、特にデメリットは感じていません。


最後に新アンプの電源部の合体です。

元々この電源はLP-168Sと合体させる様に設計していたわけですが、
新アンプはケース無しのほぼ基板という形状。
しかもLP-168Sより二回りくらい小さいです。
そこで平板のプレートを用意して、アンプと電源部を合体させることにします。

meviyでサクっと製作、と考えたものの、なんと今はお盆真っ最中。
meviyも長期休みの真っ只中。
早くても加工品が届くのは来週末というところなので、
とりあえず それまでの繋ぎとして3Dプリンター製のプレートを用意することに。









 

こんな状態になりました。
このプレートはABS製なので、シールド能力は皆無。
すぐ下のトランスの影響によるノイズが懸念されましたが、
全く問題ありませんでした。

とりあえずこれで様子見し、後日meviyで作製した鉄プレートに置き換えるつもりです。

2024年7月14日日曜日

ZIFソケット

 ZIFソケットが必要な際は、エイリス社の製品を長らく愛用してました。
当方にて同人ハードとしてリリースしてるPIC書込みアダプターでも、
やはりエイリス社のZIFソケットを使用しておりました。

ところが秋月電子ではエイリス社のZIFソケットの取り扱いを止める模様。
エイリス社自体はZIFソケットを作っている様なので、
単純に秋月電子の商品入れ替えみたいです。

秋月電子では代わり?という意味なのか、ULO社のZIFソケットを扱ってます。
エイリス社の物と比べると格段に安い!!
しかし1つ難点が有りまして、ICソケットに刺すことが出来ないんですね

ZIFソケットは消耗部品扱いになっておりまして、
ある程度の回数を使用すると交換が推奨されます。
なので下地としてICソケットを噛ませておくと、
簡単にZIFソケットが交換できるわけです。

ある意味、エイリス社のZIFソケットがこれが最強の利点とも。

それに対しULO社のZIFソケットは基板に直付けするしかないので、
交換の際はハンダを除去して交換するしかありません。
もしくは基板丸ごと新品交換してしまうか、ですね。

ちなみにZIFソケットの老舗にして定番とも言えるTextoolでは、
専用のベースソケットが用意されてました。
ただまぁ、Textool製のZIFソケットは格段に高価だったので、
当然ベースソケットも高価なわけでして、
それを追加するのは同人レベルだと厳しい。


PIC書込みアダプターの新版基板が到着したので、
早速ULO社のZIFソケットを装着テスト。
問題無く刺さったので、リリース可能です。

「つくまた」に間に合う様なら、頒布するかも?

2024年7月5日金曜日

今更ながら気づいた、アパホテルのカミソリ

 私のヒゲは床屋泣かせと言われる代物らしく、かなり硬いのでした。

硬いヒゲを普通のカミソリで剃るのは結構大変だそうで、
電気カミソリの方が向いてるんだそうな。

確かに、たまにホテルに置いてあるカミソリでヒゲを剃ると、
結構な確率でヒゲ剃り負けを起こしていたので、
指摘された際には合点がいったもんでした。

そんなわけで、若い頃からずっと電気カミソリを使用していたので、
宿に置いてあるカミソリはほとんど使わない日々が続いていました。


そんな状況下、先月アパホテルに泊まった際、
ホテルのカミソリを使わざるを得ない状況が発生。
渋々使ってみたわけです。
す・る・と・・・・・・・・

なんかめちゃくちゃ具合がいい!!

完璧とまではいかないものの、これなら次第点じゃないかという剃り具合だったのです。
改めてよく見てみると4枚刃でシェービング剤も付いてる模様。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

各ホテルのカミソリをマジマジと観察してるわけではないのですが、
他のホテルで こんなにいいカミソリを置いてるの、見たことがありません。

後日、Schickのホームページで同等品を探してみましたが、
全く同じ物は見つかりませんでした。

一番近いと思ったのはディスポーザル品の「クアトロ4 チタニウムライト」。
外観はかなり似ているのですが、アパのカミソリには有る白い部位がありません。
アパのカミソリは「クアトロ4 チタニウムライト」の上位カスタム品なのでしょうか?

ともあれ このカミソリならば電気カミソリの代用にしてもいいかなと。

こんないいカミソリを置いてくれるアパホテルには驚嘆してます。
今まで気付かず、ごめんなさい。

2024年6月30日日曜日

IoT用SIMで唸ってる

 うちはIoTハード屋を謳っているわけですが、
最近は困った状況に直面しております。

うちはハード屋という立ち位置なので、
お客さんへのIoTユニット販売は売り切りという形にしてます。
どういう意味かと言いますと、1台いくらで売り、
その後はお金を頂くことは無いということです。

IoT動作に伴う通信料金はどうすんの?という疑問が出ますが、
これは通信に関する契約をお客さんが直接結んでもらう形にします。
こうすることで、お客さんの通信費負担が最小で済むわけです。
IoT屋でこの形を取ってるのは うちだけだと思われます。

お客さんが毎月数千円も通信費を払っているならともかく、
IoTだと毎月数十円しか消費しないケースが少なくないんですね。
かと言って、その程度の金額を間に入って支払うとしたら、
事務処理の手間を含めて数百円は請求する必要が出るわけです。
お客さんから見たら、かなり損してるように感じますよね。
そんなわけで、うちは通信費請求に噛まない様にし、
手離れ良くしているのです。


というのが、当初リリースした「かんたんスマートモニター」の話。
さくらインターネットのsakura.IOを使用しているので、
毎月のお客さん負担は100円に満たないので、
上記のような販売形態をとることが可能でした。

と・こ・ろ・が!!
sakura.IOが販売終了してしまい、
新たなシステムがさくらインターネットからリリースされたわけですが、
SIMの契約の他に、クラウド側のサーバーの契約も必要なのです。
(sakura.IOでは毎月のモジュール利用費にサーバー代も含まれてる)

このクラウドサーバーの費用というのが毎月4千円以上するんですね。
クラウドサーバー1台で1万枚のSIMを収容できることになっているのですが、
他のお客さんのSIMが見えちゃまずいわけですから、
SIM契約をお客さん側で行うとしたら、
サーバーもお客さん側で契約する必要あるわけです。

SIMを数千枚とか使われてるお客さんなら問題無い話ですが、
数台のIoT機器を使いたいというお客さんが
4千円以上のサーバー台を負担するというのは酷な話ですよね。


そんなわけで、当初の「かんたんスマートモニター」の売り方が
出来なくなってしまって困惑中なのでございます。

2024年6月29日土曜日

TMAFについての私見 その2

今年も無事、洞爺湖マンガアニメフェスタ、通称TMAFが終了しました。
昨年よりも賑わったみたいなので私も一安心してます。

昨年も別内容を書いたのですが、
今年もTMAFについての私見を書くことにします。

SNS等から ふんわりと感じている空気なんですが、
TMAFをその他の同人系イベントと同一視してる方がいらっしゃる??
もしそうだったなら、違いを認識して頂きたいと思った次第。 

以下はあくまで私の個人の視点であって、
世間一般論でもないし、もちろんTMAF実行委員は無関係です。

大雑把に同人系イベントは2種類に分けられるかと。

1つ目大規模即売会系イベント
有名なとこではコミックマーケット、通称コミケですね。
コミケ以外にもそれなりの規模のイベントは複数存在します。

2つ目はオンリー系イベント
これは特定ジャンルのイベントで、参加サークル数が限られてくるので、
規模は小さめになってしまいます。

参加者が多いからTMAFは1つ目の大規模イベントか?
という声が出そうですが、私が言いたいのは、
実はTMAFは上記2つと大きく異なる点があるという事。

上記2つとも、運営は法人が行っているんですね。
つまり業務として開催運営されているということ。

なので運営に関わる費用は全て経費という扱いになるわけでして、
マンパワー不足についても、いよいよになったらお金の力で解決することも
不可能ではないわけです。
(実際、日当を支払ってる事例は見ていませんが・・・・・)

それに対しTMAFは有志が集まって運営しています。
法人ではないのです。
なので運営メンバーも もちろんタダ働きです。

ですから当然、マンパワーが不足したからと言って、
お金でそれを補強することは出来ないのです。

TMAFは有名だからボランティアも集まるやろ?
と思われるかもしれませんが、実はそうでもないんです。
やっぱ皆さん、一般参加に惹かれるんでしょうか?
それに加え、最近はインバウンドの影響なのか、
人手不足が深刻な様でして、昔は手伝って頂いてた方も、
昨今は余裕が無くて手伝いに参加できないという状況も多い模様。
なので昔よりも人手が減ってきてるんですね。

今後もTMAFに存続して欲しいのならば、パンフも売り上げも大事ですが、
ボランティア参加も非常に重要なのですよ、
というお話でした。

2024年5月28日火曜日

LP-168S用電源ユニットの製作 その6

 すっかり間が空いてしまいましたが、やっと続きに着手できることに。

あれからmeviyに板金を発注いたしまして、既に到着しておりました。




ご丁寧に変形注意シールも!






 

中身はこんな感じ。









 

アルミの黒アルマイトです。
普通に頼むと1万円近くしますが、今回は長納期指定なので、6~7千円位でした。
これでも高いと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、
発注数が1個だけだと、そもそも請けてくれないか、1桁違う金額になったりします。

余談ですが、アルミは一般的に高いので、
安く抑えたい場合には鉄を選択するところなのですが、
なぜか黒色の3価クロメートメッキが非常に高いもんで、
黒アルマイトのアルミの方が安いという逆転現象が起きちゃってます。
メッキに拘らなければ、黒色塗装の鉄が一番安くなります。



では早速、この板金にバシバシ組立配線していきます。









 

上側はヒューズホルダー、マル信無線のMF-525Mで、
下側はACコードを通してるコードブッシュで、サトーパーツのBU-4796-Aです。

どっちも取付穴にダブルDカット加工を施してる為、
取付時のナット締めが楽ちんです。

meviyではウォータージェットやレーザーで加工してる為、
ダブルD加工が難無く指定できるんですね。
町工場だとプレパンによる型抜き加工しか出来ないところも有り、
その場合はダブルDの型が必要となるので、型を持っていなければ断られちゃいます。
なのでそういう場合はやむ無く丸穴で妥協しちゃったりするのですが、
meviyだとそういう苦労が不要というわけ。










 

 

トランスの留め穴部の写真。
留め穴が多いのは複数種類のトランスに対応させる為で、実際には1ペアしか使いません。

トランスの長穴と板金穴のセンター位置がシフトしてるのがお解りでしょうか?
これは設計ミスではありません(笑)
こうすることによるメリットは2つ。
1つ目は横方向のトランス位置のアソビが無くせる事。
2つ目はナット締めが楽になる事です。









 

トランス側からビスを打つ場合は大して問題にならないのですが、
今回の様に下からビスを打ってトランス側でナット受けする場合、
ある程度の隙間が無いと作業性が悪くなります。
特に今回の場合、写真のようにフランジナットを使用しています。
穴センター位置を合わせてると、フランジナットがトランスに干渉して取付不可です。
しかし今回のようにシフトさせてるとバッチリというわけ。

ちなみに裏側はこんな感じ。








 

 

超低頭ビスを使ってます。
単価が高いビスなので、商社から纏めて購入するのは躊躇しちゃいますが、
最近はホームセンターにて少数買えるのが大助かりです。


 

その他の配線もこんな感じ。








 

 

電源スイッチの上側の端子が露出してますが、ここには電圧が出ないので、
特に何もしてません。
電圧が出てくる場合にはチューブ等でカバーすべきですね。

トランスの未使用タップも露出したままですが、
もしかしたら電圧調整の為に結線変更する可能性有る為、
そのままにしてあります。
理想的には ここもカバーすべきですね。


 

そんなこんなでとりあえず配線は完了。
LP-168Sと合体させる前に、とりあえず動作確認することに。

繋いで電源ON!!

50Hzのノイズが僅かに聞こえるのはともかく、低音部の発振が再発!!
電圧条件の問題がまた露見しちゃった模様。

今回の電源ユニットは定電圧レギュレーターが有りません。
なので負荷により電圧が変動するわけですが、
その特性が低音発振と絡んでしまってるようです。

こうなるとレギュレーターを積むしかない感じですが、
するとちょっと手間がかかる変更になってしまうので、
また改めてリトライという感じですね。
実際、現状のスイッチングACアダプターで実用十分な音が出てるので・・・・

2024年5月27日月曜日

原稿書きの勢い

 昨日の話、技術書典のサークル手伝い中に北神氏から、
「原稿書く力あるのになぜ書かないん?」と言われた。
気分の問題かなぁとかお茶を濁しつつ、何故だろうと ふと考えた。

私は職業ライターではないので、原稿書くにしても趣味の延長。
もちろん気分の影響は大きいと思うが、
私の場合、ノリで一気に書くタイプだからなんだと思う。

気分が乗らない時は 全然文章が頭に浮かんでこないが、
乗ってるときはガンガン出てくるのです。
そのタイミングを うまく掴めるかどうかがネックになってる感じ。

あと、キーボードの影響も大きいと思う。
慣れないキーボードで打つと、タイプミスが多くて思考が止まるのね。
するとノリが削がれるから、どんどん書けなくなる悪循環。

私のメインキーボードはIBMの5576-A01。
長年使ってるから これで打つのがダントツに効率いい。
しかも私はカナ打ち。

ネトゲ等で私とチャットしたことある方なら、
タイプが早いと感じた方もいらっしゃるかも。

実際、私のタイプが早いわけではなく、
5576-A01の打ちやすさと、カナ打ちの威力だったわけ。
これでも親指シフトキーボードを使用されてる方には、足元にも及びませぬ(笑)

ところが困ったことに、5576-A01だけを使っていられる状況ではないんですね。
お仕事マシンではスペースの都合でコンパクトなキーボードを使ってるし、
ノートPCは当然ながら 全く異なるキー配列。

これらのキーボードをたまに使用すると、
体に染みついた5576-A01が汚染されちゃうわけでして、
タイプミスが増えてしまうんです。

ほんとは5576-A01だけを使っていられればいいのですが、
そもそも もう入手困難な代物ですからねぇ。

2024年5月10日金曜日

姑息な手段に失敗

 某基板の制御ロジック回路にて、数十ns程度のディレーが欲しくなりました。

精度も含め、きちんと設計するならばディレーライン等の部品を
投入するべきところなのでしょうが、
そこまでガチな波形を求めていたわけではないもんで、
もっと安価で簡単な方法を模索してみました。

パッと思いつくのは、単純なゲートを複数繋げた回路。
実際試してみると、74HCシリーズのゲートICでも4つ繋げた程度だと
期待したほどの遅延は出てきません。
私が使ったのは東芝製だったので割と速い部類なのですが、
それでも予想外に高速でした。

74HCシリーズではなく4000シリーズだと もっと遅くなるはずですが、
データーシート見る限り速度のバラツキが大きいようで、
これもまた実用するには難が有りそう。

あと、お手軽なのは74LS31。
ディレー専用のゲートICなので、動作は安定しています。
ただ、ちょっと入手性が良好とは言い難い面あるので、
出来れば避けたい感じでしょうか。


そんな最中、ある事に気づきました。
74HCのゲートICの速度は、負荷容量に依存して模様。
ということは、ごく僅かなコンデンサーをぶら下げてやれば、
期待通りのディレーが得られるかもしれません。

というわけで、22pFのコンデンサーをぶら下げたゲート3つを繋ぎ、
実測してみると・・・・・・
ゲートが発振ぎみ!!

この程度の容量でもガッツリ影響出るもんなんですね。
ゲートICの出力すぐのところにコンデンサーを付けたのが敗因かと。
実際のロジック回路だとゲート出力から銅箔パターンを通るので、
パターンの僅かな抵抗分が負荷容量の前に存在するわけです。
今回はそれが無い分、発振しやすかったということかと。


ともあれ、コンデンサー追加でお手軽遅延と野望は もろくも失敗。
新手を検討することにします。
やっぱ74LS31かなぁ・・・・・・

2024年5月2日木曜日

武蔵野温泉

 以前、北神氏より吉川市にお勧めのスーパー銭湯が在ると聞きまして、
調べてみたところ、アクアイグニス吉川美南の中にある施設と判明。

アクアイグニス~の名前は長すぎると感じたのか、
武蔵野温泉という名称を使っておりました。
そういえば武蔵野温泉という看板を見かけたことが有りましたねぇ。

誤解を恐れず書くと、この地域で「~温泉」という名称の温浴施設は、
イマイチ垢抜けない温泉施設ということが多くて、
今回の武蔵野温泉も そんな先入観でスルーしていたのでした。


北神氏曰く、めっさ空いてて快適とのこと。
せっかくなので一度下見に行ってみることにした次第。
しかし超空いてるとは何故なのか、不安は募ります。(笑)

 

武蔵野温泉は武蔵野線の吉川美南駅近くなので電車での便も良好ですが、
今回は車で行きました。

武蔵野温泉はイオンの建物の一角に入っているので、
イオンの駐車場を利用することになります。
この駐車場は2時間まで無料で、それ以降は課金されますが、
武蔵野温泉にて2時間の無料券を発行してもらえるので、
4時間までは駐車料金が発生しません。

入館すると、中は非常に綺麗。
まだ新しい施設の様ですね。

入館料は750~850円とスーパー銭湯としては普通の値段。
いざ入浴すると、浴室もあんまり広くなく、浴槽の種類も若干少なめ。
しかしキレイさと料金を考えるとコスパは悪くないと思います。

気になるのは天然温泉の浴槽の湯温が全て41~42℃位という点。
ゆったり浸かるには熱すぎです。
天然温泉ではない浴槽が39~40℃の設定だったので、そちらに入ってました。
しかし天然温泉の浴槽が3つも在るのですから、温度バリエーションが欲しいですね。


館内には食事処も有りますが、今回は時間的に利用できず。
ざっとメニューに目を通してみましたが、まぁ普通かなぁという感じ。

リクライニングシートの休憩所は在りませんが、
ちょっとゴロゴロできるスペースは在ります。
丸一日の滞在は想定していない施設かな?


 とまぁこんな感じで下見は完了です。
料金を考えると悪くないと思うのですが、なぜにこんなに空いてるのか??
すんごく不思議でしたが、館内を見てて ㇵッと気づきました。
たぶんこれ、サウナが無いせいじゃないかと。

そうこのフロにはサウナが無いのです。
男性にはサウナ目的でスーパー銭湯に来る人も それなり多いと思います。

サウナが無い代わり?にミスト浴の施設が併設されていて、
それがサウナ相当という扱いのようなのですが、
ここを利用する為には追加料金が必要。
しかも数百円とかってレベルではなく、なんと4千円なのです。
これだと普通のサウナ目的の人は避けちゃいますよね。
たぶんサウナも入りたいと考えてる人は、
おおたかの森の「竜泉寺の湯」へ行ってるんじゃないかと推測。

私自身はサウナには全く興味無いので、上記の点はマイナス要素になりません。
むしろ空いてるというのが好印象。
今後は利用機会が増えるかも。


2024年3月8日金曜日

六角スペーサーの罠

 これは私が昔やらかした実話です。

皆さんもオス―メスタイプの六角スペーサーを使う機会は多いと思います。








 

試作等、溶接加工済みのケースが用意できるまではお世話に事が多いです。


さてこの形状の六角スペーサーですが、
実は要注意点があるのはご存じでしょうか?

それは雄ネジ部分。

多分、一般的に想像される雄ネジ部の形状は以下のようなものかと。







 

 

上図の様にネジが根元まで切ってある、と考えがちだと思います。

しかしこれ、金属加工を生業にされている方なら、
そんなん実際には有り得ないだろ、とすぐに気づくはず。

実際この通りに加工しようとしたらちょっとした特殊加工になってしまい、
とても量産品にはできないのです。

では実際に流通している製品はどうなっているかと言いますと、
以下の2種類が存在します。

 

1、近辺までネジ加工タイプ







 

 

ネジ切り加工の刃がわずか手前までで加工を終えています。
この寸法はサイズとメーカーにより異なり、最低でも0.5mm以上あります。

実はこのタイプが要注意でして、平板にタップ穴加工を施し、
そこにこの六角スペーサーをネジ込むと・・・・・・
ネジが切られていない部分で止まってしまうわけですね。

真鍮製のM3サイズくらいの六角スペーサーだった場合、
あれ?何か固いかな?とか思って少し力を入れると、
雄ネジ部が根元からポッキリ!!という事態になります。
というか、私がやらかしました(笑)

ネジ無し部を避けられるように平板のタップ穴に皿もみ加工を施す、
なんていう逃げ方もありますが、薄板の場合は強度の問題が発生します。

いずれにせよ、ネジ無し部の長さを確認の上、使用するのが大事なポイントです。


2、段付き加工タイプ

これは上記のタイプの問題点を考慮した製品です。









この様に根元の部分を細く削ってある代物です。

これならば平板のタップ穴と干渉することはありません。
しかし加工工数が増えるので当然単価は上がります。
その為か製造しているメーカーも少ないようです。

ですので、大々的に採用するのは ちょっと辛いのも事実。

うまく使い分けるのかベターでしょう。

2024年3月4日月曜日

DMMのマーケットプレイスでの要注意点

 DMMさんは沢山のサービスを行っておりますが、
その中でFANZAという名称の通販サービスを存在します。

このFANZAは単なる通販のみならず、
マーケットプレイスという出品サービスも存在します。
ユーザーが任意の価格で商品を出品し、FANZA内で販売できるというもの。
早い話がFANZAが運営するフリマという感じです。

割とお手軽な感じが有りまして、初期イメージは悪くないのですが、
実は結構やっかいな問題点が隠れていました。

まず1つ目

「FANZAで取り扱いのある商品しか出品できない」

これは、FANZAと全く無縁商品は出品できないという意味ではありません。
マーケットプレイスに出品しようとする時点で、
FANZAの商品検索にて見つかる物しか出品出来ないのです。

ところが、FANZAの扱い商品というのは、
古くなると検索出来なくなってしまう場合があるのです。

つまり、昔FANZAにて購入し、大事に保管してあったものの、
諸事情からマーケットプレイスにて処分しようとした際、
出品できないという事が起こり得るのです。

実際私もつい最近、複数の商品を出品しようとしたものの、
ほとんどの物が出品できなかったという目に遭いました。

10年~20年スパンの話ならば 仕方ないとも思えますが、
わずか数年の話です。

そもそもFANZA内でDMM側からまだその商品が販売されているのならば、
割高になるであろうマーケットプレイス品を購入する人は皆無でしょう。
DMM側からの販売が終了した後、少し経つとマーケットプレイスも
出品不可になるのであれば、FANZAのマーケットプレイスは
実用性がかなり低いと言わざるを得ません。

FANZAのマーケットプレイスを利用しようという際は、
この点を理解しておく必要があります。


つぎに2つ目

「マーケットプレイスの出品者登録は削除不可」

DMMは通販サイトですから利用するには当然ながらDMMの会員登録が必要です。
マーケットプレイスから商品を購入するだけならば ここまででOKです。

ところがマーケットプレイスに出品しようとする場合、
DMMの会員登録に加え、出品者登録も必要となります。
これには銀行口座等、更に踏み込んだ内容が必要なります。

マーケットプレイスへの出品を考慮し、出品者登録を行ったものの、
諸事情で出品を取り止めることにした場合、
個人情報保護の観点から出品者登録を削除したいところです。

ところがこれがこれは不可能なのです。
もしどうしても削除したい場合はDMMアカウントごと削除する必要があります。

ですので出品者登録は よく検討してから行いましょう。


2024年2月5日月曜日

ジョイスティックケーブルのチェッカー完成

 X68000やMSXと言った一昔前のパソコンでは
アタリ規格をベースにしたジョイステックポートが使われていました。
現在はUSBポートに取って代わられているので全く使われていませんが。

上記のような旧機種向けのアクセサリーを製作しようとすると、
モールド加工済みのジョイスティックケーブルが欲しくなります。

もちろんこのケーブルは ほぼ需要が無くなってしまったので、
国内で製造しているところは皆無かと。
ところが中国だと まだ入手可能なんですね。

そんなわけで中国製造のケーブルを仕入れるのが順当な選択肢になるわけですが、
もちろん難点もありまして、以下のような要注意点があります。

1、全ピン結線されているとは限らない
2、品質保証が甘いので断線等の不良も有り得る
3、各ピンと電線の結線資料が存在しない

とまぁ、真っ当なメーカー品であれば 起こり得ないような話が出てくるのです。


そこで自作したのが、今回の主題であるケーブルチェッカー

単に各ピン毎に導通を見るだけの代物なので、
簡易的にはテスターで代用することも可能ですが、
本数が多くなるとちょっと面倒な作業になってしまいます。

以下が実際の作業中の写真。








 

 

ジョイスティックケーブルを左側のコネクターに差し、
逆端の電線を1本ずつテストピンに接触させると、
コネクターのピンに対応したLEDが点灯するというもの。

どのLEDも点灯しなければ断線していると判定になりますし、
複数のLEDが点灯した場合は どこかで短絡している事に。

このチェッカーの電源は5Vで、上側のDCジャックに供給します。
秋月電子等で売ってるACアダプターでも問題ありません。

ターゲットを割り切ってる分、汎用性は低いのですが、
使い勝手は悪くない感じです。

需要はほとんど無いと思われるので同人ハードとして頒布の予定はありませんが、
まだ未実装基板が余っているので、 欲しい方にはお分けも可能ですので
メールにて問い合わせください。
(プロフィール欄からメール連絡が可能です)

 

2024/2/8 追記

参考用に回路図も掲載いたします。
この通り、非常に単純なものです。