2023年12月23日土曜日

LP-168S用電源ユニットの製作 その2

 前回の時点で、壁吊り形式として、とりあえず形になっていましたが、
それをLP-168S本体と合体させ、一体ユニットとして床置き型へ変更する、
というのが ここからの話です。


とりあえず暫定として、3Dプリンター出力前提で設計してみました。
ヒートシンクは前回の壁吊り型で使った物です。




 

 

 

 

 

 

 

 

 

上の図はLP-168Sと合体している状態です。

 

これで全体サイズと部品配置の目途は付きましたので、
今度はこれを板金部品で再設計してみます。

背面のヒートシンクは底板と合体させるとして、
LP-168S本体を留める部分をどうするか。
上図の場合はABSのブロックと六角スペーサーで留めてるわけですが、
底板から六角スペーサーを4本立てる、という形状は設計こそ簡単ですが、
構造的に強度がイマイチなので、あまりお勧めできません。
そこで板金を曲げて取付部を作成することにします。

それがこちら。








 

 

LP-168Sを非表示にしてみると こんな感じ。



 

 

 

 

 

 

 

 

 
真上から見るとこんな感じ。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

結構隙間が空いてる雰囲気ですね。
左右の重量バランスを取る為、トランスはセンター配置が必須なのです。
LP-168Sの横幅が決まってますから、おのずと板金部品の幅も決まってきます。
長細い形状の専用基板を作れば、もっと密度を上げられそうですね。

今までの設計物と比べ、電源スイッチが増えてます。
曲げ板金のおかけで、スイッチの取付部を簡単に用意することが出来ました。
3Dプリンターベースだと、ちょっと面倒なのです。

基板と底板間は六角スペーサーです。
現在meviyではスタッドナットに対応していない為、
基板の取付方法はスペーサーを使うしかありません。
下側から皿ビスを打っているので、底面には皿モミ加工を行ってます。
従ってこの板厚はt2.0です。

その他、底面に留めてる部品は全て、タップ穴へビス留めしてます。

t2.0という値は、先のヒートシンクと同じもの。
ヒートシンクではアルミを使用しておりましたが、
さすがにこのサイズをアルミで作製すると ちとお高くなってしまいます。
アルミ以外だとSUS304という選択肢が浮かぶところですが、
meviyではこの板厚の鉄板も用意してあるんですね。
これは便利!
(一般的にはt1.6の次はt2.6というのが鉄板のラインナップ)

SUS304ですと無垢素材になっちゃいますが、
鉄板であればメッキや塗装も選択可能になってきます。
それを加味すると、ここは鉄板の方が有利かもしれません。

付け加えるならば、SUS304を選択した場合、ビスもステンにする必要があります。
鉄のビスだと電蝕を起こしてしまうからです。
ステンのビスは噛んでしまうリスクが有るし、値段も高いしと、
通常使用では あまりメリットが有りません。
その点でも鉄板を選択しておいた方が安心かと。

要注意点として鉄板の選択肢でには以下の3種類が存在します。
 ・無垢の鋼板
 ・電気亜鉛メッキ鋼板
 ・溶解亜鉛メッキ鋼板
※板厚によっては選択肢が減る場合も有り

追加処理としてメッキ加工や塗装を指定できるのは無垢の鉄板のみです。
後でメッキ処理を追加するのなら、電気亜鉛メッキ板や溶解亜鉛メッキ板を
指定すればよいのでは?と思ってしまいますよね。
このメッキ鋼板というのは素材自体に既にメッキ加工が施されているという代物。
なので切断や穴あけ等の加工を行った部分にはメッキが無い状態となります。
塗装やメッキの追加処理を行うことが出来ない点から、
使いどころを吟味する必要がある素材と言えるでしょう。

今回は売り物ではないので お安く済ませようということで、
無垢の鉄板と黒色塗装の組み合わせにしてみます。
meviyにデーターを投げてみると・・・・・・
あれ?黒塗装が選択できない!!

これ、原因はM2のタップ穴なのです。
ヒューズホルダー「JL801-10003E01」の留めビス2本の内、1本はM2なのです。
ですので底板にはM2のタップ加工が施されているわけですが、
meviyではM2のタップ穴が存在すると塗装指定が不可なのです。

というわけで、こうなるとメッキを選択するしかありません。
四三酸化鉄皮膜、通称黒染めは耐久性が無いので却下すると、
無難なのは三価クロメートメッキですね。
先のヒートシンクでは黒アルマイトを選んだ事を考慮し、
黒の三価クロメートがいいかな?と選んでみると・・・・・
金額がめっちゃ高!!

理由が不明ですが、通常の三価クロメートの倍くらいしてます。
どうしても必要なら検討するところですが、
自分用ですから ここに費用をかけたくはありません(笑)
なので通常の三価クロメートメッキを選択することにしましょう。

とりあえず、LP-168Sと一体型にして、板金部品構成にする、
という目標は達成できました。

しかしまだ改良は続くのでした・・・・・・

 

12/25追記

上面図に部品説明を書いておけばよかったと後から思ったので、
追加で図を載せておきます。
秋月電子で調達してる部品が多いですね。



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