デモ機の基板を発注しました。
たかだか500ピンくらいの基板なんだけど、ずいぶん手間かかった印象。
それもそのはずで、紆余曲折がありまして・・・・・・・
通信ユニットとPICマイコンはロジックの電圧レベルが異なるので、レベル変換が必要。
そこでレベル変換用のロジックICを挿入しているのですが、
最初はここを、ワンゲートタイプであるSN74LV1T125等で設計していました。
とりあえず設計は完了したものの、ワンゲートロジックが5個となると、
コスト的に疑念が生じてくるので、ロジックICの統合を行ってみました。
すると、5個だったロジックICが2個に纏まりまして、コストが落ちました。
量産なら話は別かもしれませんが、試作等の少数生産の場合、
ワンゲートロジックICも通常の74ロジックICも、単価はほとんど変わらないのです。
更にパスコンの個数も変わりますから、結果的にコストが落ちたという話。
これで一段落と思いきや、想定していたロジックICが存在しないというオチが発生。(笑)
ロジックICの統合の際、電源電圧が同じになるゲートを纏めたわけですが、
その結果、5個のゲートが、3個と2個という2個のロジックICに分かれたわけです。
3個を纏めた方のロジックICは一般的な74シリーズでOK。
供給電源電圧が1.8Vで、3.3Vの信号入力が可能な物という条件ですが、
これはそこそこ選択肢がありまして、今回は74LVC125を使用することに。
もう片方の2個を纏めた方ですが、ゲート2個となると通常の74シリーズだと邪魔かと思い、
TC7WZ125のような小規模ロジックICを使うことにしたのですが、これが間違いでした。
設計の段階で、きちんと実装するICまで特定するべきだったのですが、
普通に希望仕様のICは存在するだろうとタカをくくっていたのが敗因。
TC7WZ125FUで基板の設計を終えてから、実際に載せるICを探しはじめました。
このロジックICは供給電源電圧が3.3Vで、1.8Vの信号入力という仕様が必要。
先に書いたSN74LV1T125の2ゲート版で、
TC7WZ125FUと形状互換というICでOKなわけですが・・・・・・・・
そんなICは存在してませんでした。 orz
SN74LV1T125の2ゲート版が存在していないのですよ。
4:ゲート版ならばSN74LV4T125というタイプが存在しております。
ちなみにこれ、74シリーズと完全互換です。
単にTC7WZ125と互換っていう代物ならば、そこそこ世の中にはあるものの、
入力スレッショルドレベルの関係で、1.8Vの信号が受けられないんですよね。(;;
結局、この部分だけ再設計するハメになりまして、
SN74LV1T125 2個に戻すことになっちゃいました。
前に書いた設計ルール絡みについてですが、
結局、ブレイクアウト基板は使わない方向にしました。
試算してみたところ、コストが1500円くらい上がってしまうんですよね。
更に今回の基板では、以前から試作予定だった、
DC/DCコンバーター回路のテストも兼ねたいと思っておりまして、
ブレイクアウト基板を使ってしまうと、これも出来なくなってしまうもので・・・・・・
ところで、ロジックレベル変換についての余談ですが、
変換ICを探していた際に、たまたま発見してのがこれ。
MOSFETでロジックレベル変換を実現する
確かにうまい方法ですよね。
FETのゲートスレッショルド電圧に注意すれば、3.3V以外のレベル変換にも利用可能。
実際、1.8Vのロジックで使えるFETを持ってはいるものの、今回この回路の使用は見送りました。
この回路の難点は、信号の立ち上がりがプルアップ抵抗依存という点です。
その為、速度を稼ごうと思ったらプルアップ抵抗を小さくする必要があるわけでして、
今回の基板では 避けたいかなと思ったわけです。
まぁ、また別な機会に試してみたいところですね。
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