2017年12月24日日曜日

トークバック用のスイッチ

仕事の合間を縫って、ごそごそと進行中。

アルミ等の板を加工する手間を考えると、3Dプリンターでの出力は超便利。
まぁそれなりに時間かかるのが難点と言えば難点ですが・・・・・・

そのスイッチですが、基本構造から少し迷走しちゃった感じ。

まず、肝になる接点部をどうするかですが、
接点部までをバラ部品で組むとなると、部品入手が容易ではありません。
接点の受けになる金メッキのパーツならばマックエイトでも出していますが、
その相手となるバネ材の先に接点が付いてるパーツとなると、かなり難易度が上がります。

となると、既成のユニット(部品)を使うのがベターと判断。
それで検討してみると、タクトスイッチとマイクロスイッチの2種が候補に。

どちらも値段的には大したことないのですが、以下のような違いが。
タクトスイッチ
  ・接触信頼性が良好
  ・寿命が長め
  ・クリック感が明瞭
  ・取付に基板が必要
  ・耐圧と電流容量が低め

マイクロスイッチ
  ・ストロークが長い
  ・タクトスイッチよりスペースを食う
  ・レバータイプだと、ボタンのオーバープッシュが可能
  ・B接点も用意できる
  ・ビスで筺体に直接固定できる

大雑把には こんな感じでしょうか。
今回のトークバックスイッチではA接点だけで構わないし、
マイク信号なので電圧も電流も微小ですから、どちらのスイッチでもOK。

しかし今回はマイクロスイッチを選択しました。
それはストロークの理由からです。

タクトスイッチだと、ストロークは0.3mm~0.5mmというところ。
クリック感があるので、押したのは解ると思いますが、
今回は大き目の押しボタンを想定しているので、
ストロークが短すぎるのは、ちょっと操作感が悪いかも??

あと、オーバープッシュが可能な点も判断材料の1つに。
オーバープッシュって何かと言いますと、ボタンを押した際に、
スイッチがONしてからも、更に押し込むことです。

レバータイプのマイクロスイッチだと、レバーがたわむことにより、
オーバープッシュが許容されるんですね。
タクトスイッチだと構造的にそれは無理な話。
オーバープッシュが加わることで、スイッチののストロークが更に長くできるし、
メカ構造の設計難易度も下がるんですよ。
ストロークが短いと、それなりの精度で設計/組立しないとアカンもんで。

しかしマイクロスイッチはタクトスイッチより大きいので、
スイッチ全体が そこそこ厚くなっちゃうのですが、
まぁもともと超小型を狙ってたわけではないので、この辺は良しとしましょう。


そんな感じで、いざ設計を開始。


最初、回転軸を元にスイッチボタンが上下する「ピアノ型スイッチ」で設計。

あれこれ試行錯誤しつつ、とりあえず完成したのがこれ。

















ピアノ型としては、とりあえずOKかなと思うレベルになりましたが、
回転軸を基準にしている為、ボタン部分が斜めになるんですね。
押しボタン部分のストロークが3mm以上になるのですが、
すると、斜めってるのが それなりに解るレベルなんです。
ストロークが短ければ、そんなに気にならないんでしょうけど・・・・・・

押しボタンと回転軸までの距離を伸ばせば、斜め具合を減らせますが、
するとスイッチ全体が大きくなってしまうわけでして、それもちょっと・・・・・・・

ということで、このスイッチはひとまず置いておきまして、また別なタイプも設計してみることに。
単純に押しボタンが真っ直ぐ下がるタイプです。
でまぁ、こんなのが設計できました。

















押しボタンの下部に、垂直移動のガイド用パイプが在りまして、それに沿って上下動します。
・・・・・・・・という代物なのですが、確かにそこまではOKでした。
しかし難点が!!
押しボタン部が前後左右に斜めるんです。

スイッチの機能としては問題無いのですが、
本来上下動する部分が斜めにグラグラするというのは、なんとなくカッコ悪い感じ。

しかしこのグラつきは、ガイド用パイプと、それに接してる部品とのハメ合いの問題なので、
3Dプリンター出力の部品だと、さすがに限界が・・・・・・(;;
もし対処するならば金属を切削加工した、高精度な部品が必要になっちゃいます。

さすがにそんな部品まで用意するのは、本末転倒な気がしちゃうので、更に設計変更。
ガイドパイプを2本から4本に増やすことにしました。

それで出来たのがこれ。

















ガイドを増やした為、前後のサイズが延びてしまいましたが、まぁ許容範囲かな?
1つ前のタイプだと、ガイドパイプが押しボタンの下に居たわけですが、
このタイプだと押しボタンの前後に居る為、組立も楽になりました。

押し込んだ押しボタンを元の位置に戻す力としてバネが必要になるわけですが、
一応マイクロスイッチやタクトスイッチにも そのバネ力は存在しております。
でもタクトスイッチに比べてマイクロスイッチのバネ力は弱めなので、
別途バネを追加してやる必要があります。

ということで、バネを物色。
バネ自体を特注するなら、好きにどうでも出来るところですけど、
今回のトークバックスイッチは単発品ですから、バネは既製品を使用します。

モノタロウミスミ等でもバネは入手可能ですけれども、安くないんですよ。
モノタロウは送料がそこそこかかりますし、ミスミは送料無料と謳ってますが、
バネ等の細かい部品の場合、単価が凄かったりするんですね。

一応近所のホームセンター辺りだと、バネの品揃えが かなり貧弱でして・・・・・・
特に、柔らかくて短いバネが全く見当たりません。
硬いバネを使うと、スイッチの押し込みに力が必要なので、操作性が悪くなりますわな。

というわけで、今回はソテックさんからパネを調達することにしました。
ソテックさんは標準品のバネなら ほとんど揃っているので便利なのです。
ソテックさんは部品単価は普通ですし、送料を安く抑えたければ郵送も選択可能。
到着にちょこっと時間はかかりますけど、妥当なところじゃないかな?


ガイドが2本のタイプを組み立てる際にバネを注文したもんで、
今、手元にはバネが2つしかありません。
とりあえずそのバネ2つだけを入れてテストを行いましたが、
完成品にするには あと2つバネが必要なので、本日追加のバネを発注。
たぶん明日辺り発送されると思うので、年内には届きますね。

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