2017年10月27日金曜日

Fusionに基板を発注

設計を進めてたESMですが、ついに発注かけてしまいました。
と書くと、なにやら大げさな雰囲気ですね。(笑)

単に、そろそろ直す箇所が無さそうなので、もう発注してもいいかな?と思っただけです。

いつもはスイッチサイエンスを愛用していたわけですが、今回はFusionへ発注してみました。
Fusionというのはブランド名でして、実際の会社名はSeeedでございます。
実はここ、スイッチサイエンスさんに発注した際、実際に製造を行っている会社なのです。

ですので、基板の質としてはスイッチサイエンスさんに注文した場合と同等。
対応窓口の違いというところですね。(スイッチサイエンスさんは日本の会社)

では窓口の違いだけで、他は全て同一かと言いますと、実は違うんです。

Fusionへ直接発注かける方が、選べるオプション多いんです。

スイッチサイエンスさんが手抜きしてるというわけではなく、
およそ一般の人が使わないと思われるオプションを無くしている感じ。
基板製造に精通している人ならともかく、アマチュアレベルの方々だと、
Fusionみたいにオプションを並べられちゃうと使いづらいかもしれません。
そういう点で、スイッチサイエンスさんは評価できますよ。

さて話を戻しまして、今回のESMの発注ですが、2点だけオプションを変更しています。

①表面処理

これは銅パッド表面の処理方法の指定です。
いつもは鉛入りハンダレベラーを指定しているのですが、
今回はENIG(金フラッシュ処理のことです)を指定しました。

今回発注した基板全てを一挙に実装するわけではなく、必要に応じて1枚ずつ実装する為、
鉛入りハンダを使うか鉛フリーハンダを使うかは、実装する際までわかりません。
どちらにも対応可能なようにしておくならば、鉛入りハンダレベラー処理はNGなわけです。

あとは鉛フリーハンダレベラー処理か、ENIG処理かという選択。
近日中に実装するのであれば、鉛フリーハンダレベラーでもいいかもしれませんが、
いつ実装されるか不明という点で、鉛フリーハンダレベラーは不安があります。
鉛フリーハンダが酸化して、ハンダ付け性が悪くなってしまうからです。
ということで、今回はENIGを選択したという次第。

当然の話ですが、金を使いますので値段もちと上がります。
今回の場合ですと、20ドルくらい上昇。
10枚分ですから、1枚2ドルくらいですね。
金額的には妥当なところかと思います。

余談ですが、こういうケースで一番好ましいのはフラックス仕上げなんですが、
Fusionさんもスイッチサイエンスにも この選択肢はありません。

今回のESMでは0.4mmピッチという細かいパッドを使っているので、
鉛フリーハンダレベラー処理だと、ウィスカのリスクがあります。

他方ENIG処理は、銅パッド表面の処理が悪かった場合、
表面の金フラッシュメッキ毎、部品が剥がれてしまうというリスクがあります。

この辺の詳細、気になる方は各自で調べてみてください。

②ソルダレジストダム幅

これは、レジストパターンの細かさを指定するものです。
このオプションはスイッチサイエンスさんには有りません。

標準だと0.4mmなので、それより狭い箇所にはレジストが掛かりません。
今回はオプション変更で0.1mmの方を指定しました。
これですと、0.1mm以上の隙間があればレジストが掛かります。

このオプションが絡むのは、部品実装用のパッド間なのですが、
0.1mmならば ほぼどこの隙間も埋まってくれる!と甘い話ではありません。(笑)

銅のパッドとレジスト間は若干隙間を空ける必要があります。
そうしないと、機械的な誤差でレジストがズレた場合に銅パッドにレジストが被ってしまいます。

Fusionの場合、この隙間の最小値6mil(=0.1524mm)と規定されているので、
銅パッド間が0.4048mm以上ないと、レジストは かからないという話になります。

このオプションもENIGオプションほどではありませんが、そこそこ値段が上がります。
ですので、必要がどうかをよく見極めてから選択しましょう。d


実は今回、Seeedさんから割引クーポンを頂いておりまして、早速利用しようと思いました。
このクーポン利用の指定は、住所を入力した後になりますので、
これが ちょっと判りづらかったです。

あと、支払い方法はクレジットカードが基本となるわけですが、
Seeedが直接クレジットカードの決済を行う方法と、Paypalに決済させる方法と、
2種類から選択可能です。

どっちを選んでも料金は一緒になので、ここはPaypalを選択。
悲しいかなSeeedは中国の会社なので、セキュリティ面のリスクは ちと心配。
そういう点で、Paypalを間に噛ませた方が安心感あります。

こんな感じで、無事発注は完了しました。

来月中には基板が届くはずです。

1 件のコメント:

  1. 私もFusion利用してます、両面スルホールレジストシルクガラエポ基板でこの価格は、国を挙げて他国の基板メーカを潰しに掛かってるとしか思えない値段設定ですよネ! 特に日本の基板メーカがボッタクリ過ぎてたダケとも言いますが、片面紙フェノールの生感光基板より安いってドユコト?って言っちゃいます。

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